こんにちは。
厨房機器(設備)と一口に言っても、熱機器から冷蔵機器、板金ものから種類がたくさんあります。
今回は「縦型の冷蔵庫(冷凍庫、冷凍冷蔵庫)」にスポットを当ててご紹介しようと思います。
Contents
冷蔵機器主要3メーカー
実はどのメーカーも横つながり(代理店契約)があるので熱機器も扱っています。
ですが今回は、冷蔵機器のみなので個人でもアフターが受けられて、尚且つシェアの多いメーカーをご紹介します。※他にもメーカーはありますが割愛
ホシザキ電気
言わずと知れたペンギンマークのホシザキです。営業所もかなりの数があり、一番知名度があります。
業界シェアナンバーワン。
ネームバリューがあるので他社と比べるとお値段は高め。営業所はそこら中にあるけど直で買わない方がいいです。
買うときは必ず代理店を通した方がお得。
福島工業
あまりなじみがないかもしれませんが一部上場の立派な大企業です。
スーパーの多段ケースとかオープンケースの方がメインかも知れないですね。
現在はホシザキ同様直販に力を入れていて、各所に営業所あり。サービスも安定しているので個人的には一番オススメな会社。
こちらも代理店経由がオススメ。
パナソニック(旧サンヨー)
パナソニックと言えば建材から家電、何でも扱ってるので知らない方はいないはず。
そのパナソニックに買収され傘下に入りました。確かパナソニックは直販をやっていなません。
代理店経由で買いましょう。ホシザキがペンギンに対しパナ(サンヨー)はラッコです。値段(掛け率)は一番安い(商品にもよりますが)ので実は狙い目です。
あともう一つ、大和冷機という会社があります。
(大和冷機工業株式会社|業務用冷蔵庫・冷凍庫、製氷機、冷蔵ショーケースなど冷熱機器総合メーカー)
あなたがもし飲食店を経営されていれば、おそらくご存知ではないかと思います。
ホシザキと並んで営業マンが必ず名刺を置いていきます。
こちらは代理店販売を積極的に行っておりません。そしてやたらとリースを組もうとします。個人的にあまり好きではないので、除外します。
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失敗しない選び方
サイズをしっかり確認
サイズは非常に重要です。
「買ったはいいけど入らなかった」なんてことになると冷蔵庫を壊すか、建物を壊すしかありませんからね。
高さこそ違うものの、規格品はある程度サイズに決まりがあります。
※横幅=W、奥行き=D、高さ=Hと表記します。
幅(W)の種類
基本は尺(約300㎜)で考えてもらえば間違いありません。*1
※D=800の機種
- 2尺: 600㎜ 約400リットル
- 2.5尺:750㎜ 約500リットル
- 3尺: 900㎜ 約800リットル
- 4尺: 1200㎜ 約1000リットル
- 5尺: 1500㎜ 約1400リットル
- 6尺: 1800㎜ 約1700リットル
※イメージ図
奥行きの種類(D)
いたって簡単です。650㎜の薄型、800㎜の二種類だけです。
さらに奥行きのある厚型のタイプもあるんですが、個人用(個人の飲食店含む)では大きすぎるので除外します。
また、高さは約1900㎜と記載しましたが、メーカーによっては2000㎜近いものもあるのでご注意ください。
因みに一般的な日本住宅の天井は2400㎜ぐらいです(最近ダイワハウスが天井高2700㎜の家をだしましたね)。
※イメージ図
電気
前回もお話しした通り、単相100Vと三相200Vがあります。
電気の難しい話は置いておいて、単相100Vは家庭用コンセント、三相200Vは別に電気を引っ張ってくるぐらいに考えておけばいいです。
そして前回も少し触れた通り、Hzに関してですが、最近の機種は50/60Hz共用になってるものがほとんどです。Hz数はそこまで気にする必要はありませんので、頭の片隅にでも入れておいてください。
最後にもう一つ。
コンセントプラグがついていないメーカー(ホシザキなど)もあります。
通常は、設置まで依頼すればプラグを取り付けてくれます。
逆に商品だけ購入した場合は、自分で取り付ける必要が出てきます。
電気屋にお願いするのが、一番早いですが、ホームセンターでもプラグは普通に売ってるので差し込み口を確認してプラグ交換してくださいね。
▼プラグの種類
出典-[電線編] 差込プラグの種類と選び方 | 電気の豆知識 | 電気のお役立ち情報 | 関東電気保安協会
排水
業務用の縦型冷蔵庫は排水が必ず必要です。
冷蔵庫は大して水は出ませんが、冷凍庫はそれなりに出ます。
特に梅雨時期は要注意。人によってはバット(受け皿)で対処する人もいらっしゃいますが、どうせなら専用の排水設備を設けてもらった方が無難です。
ジャバラで落とすだけなんですが、わからない人は設置業者や設備屋に確認したほうがいいかもしれません。
※イメージ図
インバーターの有無
エアコンでもインバータ制御って聞いたことあると思います。
簡単に言うと省エネなんです。機械がお利口になっていて自分で電力を調節してくれるんです(インバータ - Wikipedia)。
価格はもちろんインバータ制御のタイプが高苦なるますが、ランニングコストを考慮するとインバータ制御が搭載製品の方がメリットが大きいです。
割と早い段階で元取れるので予算や初期費用のある方は断然コチラがお得。
※ホシザキで言うLシリーズ、フクシマで言うURシリーズは一定速(インバータ制御ではない)なので選ばないように。
センターフリー
センターピラーがついてるタイプと、ついてないタイプがあります。
W1200以上であれば広く使えて気にならないと思いますが、W900は一つの扉がW450しかありません(庫内寸法はさらに小さくなります)。
また、少し価格も高くなるのでご予算に合わせて。
まとめ
代理店経由で購入すれば、必ず設置まで請け負ってくれます。
ただし、家電と違って基本的には設置料が別途かかります。金額はご自身で都度問い合わせるしかないけど、1Fに据え置きする場合と、2Fで手上げするのでは当然設置料が変わってきます。
今回も駆け足でしたが、とにかく「よく冷える、よく入る、掃除しやすい」というのが業務用のメリットです。メーカーも色々りますが、僕の印象では正直どこもそれほど変わらないといった印象です。あとはネームバリューを取るのか、省エネを取るのか使う人によって選んでもらえばいいと思います。サービスに関してもさほど変わりませんのでご安心を。
最後にマメ知識、スマスマのビストロキッチン使われてる冷蔵庫は北沢産業ってとこの使ってるけど、実はあれフクシマ工業のOEMです。
一家に一台いかがですか?
年越しやお盆など人が集まるシーズンに食材をストックしておくためのストッカーっていう手もありますけどね。機種によっては20,000円ぐらいで済むものもあります。
*1:メーカーによって多少サイズが異なります。