昨今のキャンプブームに伴い、キャンパーにとって確実に入用なのが薪です。
とはいえ、太さがある木材を手作業で切るのは楽しみでもありますが、量が多ければ多いほど、それなりに労力がかかります。
また、庭持ち土地持ちなら庭木や植木などの剪定(伐採、枝打)は必要不可欠。
同じく量が少なかったり、小さな木なら手作業でも充分ですが、草刈りなどと同様工具(電動器具)が欲しいと思うことは多々あります。
今回はそんなある程度太い木材を切るのに最適な「greenworks 24V充電式チェーンソー(CSG401)」をメーカーからご提供いただいたのでガッツリレビューをしていきます。
Contents
greenworks 24V充電式チェーンソー CSG401 インプレッション
林業をやっていたり、農家など広い土地を持っていないと一般家庭には中々なじみがないかもしれませんが、チェーンソーは意外と誰でも簡単に扱えます。
作業環境の配慮はもちろん、キックバックなど注意することは多々あるものの、チェーンソーさえあれば、
ノコギリで切る労力が一瞬で片付きます。
また、有線タイプのものからエンジンタイプ、充電式のものまで幅広いラインナップがあり、切る対象はもちろん、使用環境(敷地の広くなるべく広範囲で使いたい、住宅地で騒音を減らしたいなど)など用途によって選ぶ必要があります。
今回紹介する「greenworks」は、DIYや造園を手掛ける消費者向けのバッテリー駆動屋外電動工具を扱うブランドです。
本拠地は中国は常州。アメリカやカナダ、スウェーデンにもオフィスがあり、ヨーロッパ・中東他世界中にマーケットを展開するグローバルなブランドです。
「greenworks」の強みはバッテリー。
石油燃料ではなく、あくまでも再生可能なエネルギーである、充電式の製品にこだわっています。
国内メーカーでは、充電式のタイプは10.8V~となっていますが、greenworksのモデルは24Vが下限で、なんと82Vと高出力なモデルもあります。
今回のモデル(「CSG401」)は、
- 女性でも手軽に扱える重量とサイズ
- 角材90本相当の切断が出来るパワフルさ
が魅力の製品です。
庭木や植木の剪定をサクサク終わらせたい、大きくなり過ぎた木を伐採したい、薪を短時間で作っておきたいなど、手作業の労力を少しでも減らしたいなら、おすすすめできるチェーンソーです。
スペック紹介
Greenworks 24V 12" BRUSHLESS CHAINSAW W/ 4.0 AH USB BATTERY | |
ブランド | greenworks |
モデル | CSG401※CS24L410? |
タイプ | 充電式 |
電圧 | 24V |
ガイドバー長さ | 12インチ |
チェーン長 | 12インチ |
チェーンピッチ | 3/8インチ |
チェーンゲージ | 0.50インチ |
バッテリー | 4.0Ah リチウムイオン |
無負荷速度 | 7.8m/s |
サイズ | 588 × 234 × 170mm |
重量 | 2.6kg※バッテリー除く |
製品の特徴・概要
「CSG401」という型番は実際に製品に記載されている型番ですが、もしかしたらグローバル版とは異なるかもしれません(アメリカだと「2016602」だったり、「CS24L410」だったりします)。
「greenworks」は、本来であれば工具から農機具までありとあらゆる電動工具を取り扱うブランドですが、Amazonの日本公式ショップではそこまで扱っていません。※2021年執筆当初。現在はラインナップが充実しています。
しかし公式サイトはもちろん、代理店でもチェーンソー以外の商品は探すことができます。
因みにこれまでもいくつかチェーンソーのラインナップはありましたが、今回のモデルは比較的新しく、
- よりパワフルに
- 長時間使用可能な
モデルとなっています。
公称によれば、フル充電で、
100mmの杉角材を約90本切断可能
とのことで、時間でいうと環境にもよりますが無負荷で約30分ぐらいが目安となります。
オイルゲージ、自動給油機能、チェンテンショナーなどは通常のチェンソーと同様標準装備。
また、ブラシレスモーターを採用しているため、メンテナンス面や静音性にも貢献しています。
そして付属のバッテリーは、iPhone 8なら約9回、iPhone 12なら約5回、iPad miniなら約3回程度充電可能です。
本体にはチェーンカバー(鞘)も付属しているため、薪割用などキャンプ等に持ち込みしやすく、使用後にちょっとした予備バッテリーとして使えるのも、キャンパーにとっては大きな魅力といえるかも知れません。
コードレスでコンパクトな分取り回しがしやすい本モデル。
剪定や薪割他、様々な用途で使い勝手のいいチェーンソーです。
- ガイドバー305mmで幅広い木材に対応
- ニオイなし騒音控えめで周囲に配慮
- 重すぎず軽すぎずパワフルに稼働
- 予備バッテリーが地味に高い
- 駆動時間がやや短い
greenworks 24V充電式チェーンソー CSG401 実機レビュー・評価・感想
前述の通りgreenworksでは、手軽に使える充電式がほとんど。24Vと40Vのモデルと2ラインナップで展開されています。
今回のモデルは24V/4.0Ahバージョンの後発新作モデルです。
チェーンソーには、潤滑油の役割を担うチェーンオイルが必要です。
使用の前に用意しておきましょう。
化粧箱・パッケージ
化粧箱含め、国内向けに各所日本語表記、それぞれの機器がフィルム梱包されており、丁寧に作られています。
見た目はもう数ある国産メーカーのひとつといっても遜色ありません。
パッケージ内容
- チェーンソー(CSG401)本体 * 1※チェーンカバー含む
- 充電器(CAG890) * 1
- バッテリー(BAG709) * 1
- 取扱説明書他 * 各1※チェーンソー本体、チャージャー、バッテリー
取説は本体、充電器、バッテリー全て日本語対応されています。
加えて安全面や使用上の注意点なども細かく記載されているため、初めて持つ場合でも安心して扱えます。
筐体・デザイン
チェーンソー(CSG401)本体
ガイドバーは、両面に"greenworks"のロゴが入ったハードノーズバーを採用。
ハンドルのグリップ感もよく、ハンドルガードも分厚く作られていて、安全に扱えます。
12インチというと30cmほど。こうしてみるとソコソコ長さはあります。
今回スケールでしっかり図ってませんが少なくともφ200mm程度なら余裕で切断できる長さです。
直径20cmの丸太でも結構太いので、一般家庭の庭木の剪定程度なら楽々イケそうです。
チェーンはオレゴン製チェーンを採用。
製品やショップ内、公式にも記載がなかったので自信はありませんが、チェーンピッチは3/8、ゲージ幅は.050mmだと思います。※US版greenworksの同一モデル参照
型番は「CSG401」、ガイドバーのサイズ表記はあるものの、互換チェーンなどの記載はなし。
確認してませんが、サイズが合えば恐らく互換性、拡張性はあると思います。
全体的に金属は使われておらず、右側面には樹脂製のチェーンのテンションノブが配置されています。
ただしガイドバー含め内部はしっかり金属製です。
ガイドバーやチェーンの着脱や清掃もこのテンションノブを回すだけなので、びっくりするぐらい楽チンです。
反対側にオイルタンクがあり、キャップのつまみを起こし左回しで外せます。
薄く透過している白濁樹脂のため、オイル残量の確認は容易です。
また、オイルキャップは紛失防止対策が施されています。
充電器(CAG890)
充電器はgreenworksオリジナル。
登録機関は「アマゾンジャパン」、ひし形PSEまで取得しており、かなり信用できるブランドです。
充電時は緑ランプが点滅、完了で点灯へ切り替わります。
残念なのが、急速充電対応ではなく、充電時間に約1時間もかかってしまう点。
予備バッテリーのラインナップも増やしてほしいです。
バッテリー(BAG709)
バッテリーは24V、4Ah。
国内ブランドでは18Vが主流なので、家庭使用なら充分な電圧です。
画像撮り忘れましたが、上部の四角い部分をスライドさせるとUSBポートが出現。パワーバンクとして使えます。
バッテリー残量の確認も、電池のイラストがある箇所がボタンになっていて、バッテリー単体で行えます。
実際にバッテリーを充電器にセットすると画像の通りです。
バッテリーは丸形PSEですが、同じく登録機関は「アマゾンジャパン」となっています。
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greenworks 24V充電式チェーンソー CSG401 使用感
あらかじめ用意しておいたチェンソーオイルを入れて使用してみます。
大きすぎず小さすぎず素人でも扱いやすいサイズ
先ほど言い忘れましたが、始動には上部のロック解除ボタンを押しつつ、トリガーを引くだけです。
まず驚いたのが静音性。
さすが電動といったところで、エンジン音はもちろんなくチェーンとモーターが回る音のみで、ほとんど騒音が気になりません(とはいっても回転している音と実際に木を切る際にはそれなりに音はします)。
重さは本体のみで2.6kg、バッテリーを含めると3kgは優に超えますが、片手でも持てるぐらい軽量設計です。
ゴーグルや保護服(チャップス等)の着用はもちろんですが、機械自体の安全面や安定性は確保されているので、キックバックに注意しつつもスパスパ作業が進みます。
工具はこれまでいくつも触ってきていますが、チェーンソーは数えるほど(エンジンタイプ)しかなく、所有するのは今回が初めてです。
つまり素人同然。
そんな著者でも、サイズもちょうどよく、パワーもあり取り回しがしやすいです。
レシプロソーでは少し萎えてしまう作業があっという間に片付くのは言うまでもありません。
以前私有地にて伐採してもらった木を1日30分程度を目安に切り刻んでみたところ、思っている以上にサクサク作業が進んでしまうので、楽しくて必要以上にやってしまいました。
家庭使用なら充分なパワフルさと駆動時間
私有地に腐りかけた栗の木があったので剪定も兼ねて切ってみます。
φ150mmといったところでしょうか。
内部は湿っていてやや腐りかけ。昨年はまだ実をつけていたのでこの木自体は恐らくまだ生きていると思いますが、伐採してみます。
予想通りものの数秒で切断(この太さで2~3秒)。
他にも杉や栗、桜などが豊富にあるのでこの作業を延々進めていきます。
切断面は通常のチェーンソーと同様粗めです。
後日剪定した枝木を薪用の薪として利用するためにさらに細かく切っていき、大量の薪を確保できました。
先述の通り取り回しのしやすさでだけではなく、パワーも充分で公称杉角材100mm約90本は伊達ではなく、インゴ角(45mm)程度なら100本余裕で切れます。
またおすすめはしませんし何かあっても完全に自己責任ですが、φ300mmを超える太い丸太でも回数を分ければ難なく切断できます。
懸念していた駆動時間も思いのほか問題なく、使用状況(環境)によっては1時間以上持つこともあります。
ただし連続運転の有無、切る対象次第でいくらでも増減するため、あくまでも参考程度に思っておいてください。※1本切ってしばらく休んでまた1本といった環境なら1時間はあっという間ですw
気になった点・注意したほうがいい点
充電式なので駆動時間は想定内でしたが、一番の懸念はバッテリーやチェーンの追加購入が現状できないことです。※現在は購入可
以前はなかったものの、本モデル含めGreenworksユーザーがそれなりに増えたことで、現在は」ラインナップが充実しています。
バッテリーのみの購入が可能になったのはいいものの、値がそこそこするのはネックです。
予備バッテリーが必要ならバッテリー単体購入より、同社のブロワー、草刈り機、生垣バリカン(ヘッジトリマー)、チェーンソーなどを追加購入することをおすすめしておきます。
もう1点気になったことは、シンプル機構による弊害とも言えそうですが、チェーンの着脱が簡単な分緩みやすく、チェーンの張りを数本切るごとに確認した方がよさそうです。
上記に付随して、削りカスがかなり溜まりやすい構造なので、使用後はこまめに清掃するのが吉。
言わずもがな、手軽に使える分使用者が安全面に気をつけさえすれば、これほど便利な道具はないんじゃないかと感動すら覚えました。
greenworks 24V充電式チェーンソー CSG401 総合評価
電動のこぎりこと、レシプロソー(セーバーソー)とはまた違った使い方ですが、チェーンソーがあればちょっとした剪定作業は格段に楽になります。
国内には海外製含め、クオリティの高い電動工具が既に流通しています。
ただ12インチサイズだと18Vが主流で、そのほとんどがプロ向け。つまりソコソコお値段はします。
枝打ちや枝切りなら18Vでも充分ですが、もう少しパワーが欲しい、でも安くおさめたいというならgreenworksのチェーンソーはいい選択だと思います。
筆者もそうでしたが、チェーンソーともなるとプロ向けとか扱うのが少し難しそうとか少し怖いとかそういった印象もあると思います。
最近はキャンプブームもあり、広大な土地を持つ人も多くなりました。また、DIYなどを楽しむ人も多いです。
本機はとにかくメンテナンス含め簡単に扱えるので、ぜひ個人に使ってみて欲しい1台です。
安全面を確保しつつ、庭木の剪定、間伐や除伐といった作業も自分自身でやってみると、なかなか楽しいものですよ。
【総合評価】 | |
製品名 | Greenworks 24V 12" BRUSHLESS CHAINSAW W/ 4.0 AH USB BATTERY |
総合おすすめ度 | 4.5 |