Android 10ベースにMIUI 11を搭載させたハイコスパスマートフォンこと「Xiaomi Redmi Note 9S」。
2020年6月にリリースされるや否や、3万円以下というそのコスパの高さからすぐに人気となり、日本国内のスマホ市場においても、シャオミ(小米科技)の名前を一気に押し上げたことと思います。
今回は、そんな人気のミッドハイレンジスマホ、「Xiaomi Redmi Note 9S」のレビューをしていきます。
Contents
Xiaomi Redmi Note 9S インプレッション
今でこそある程度浸透してきたように感じますが、もしかしたら未だにXiaomi(シャオミ)自体聞きなれない人もいるかもしれません。
日本国内においては、同じく中国勢のHuaweiやOPPOと並び、世界シェア5位以内のメーカーで、中国本土では、スマホのみならず家電においてもメジャーで、それだけの信頼と実績があるブランドです。
ガジェ好きからしてみると、Xiaomiといえば、国内参入以前からローコスト&ハイクオリティなのは既にお墨付き。
今回のRedmiシリーズ同様、特にPOCOシリーズは、フラッグシップモデル並みのスペックを誇ります(最近2万円を切るエントリーモデルのM3がリリースされてます。)
「Xiaomi Redmi Note 9S」の何が一番魅力かといえば、
価格以上のスペック
に他なりません。
いわずもがな、アプリゲーム好きはもちろん、スマホを出来るだけ快適に使いたいけど予算もできるだけ抑えたい人におすすめのスマホです。
各社キャンペーンをうまく利用すれば実質0円に近い価格で購入できるのも嬉しいウキ!
スペック紹介
Xiaomi Redmi Note 9S | |
モデル(型番) | M2003J6A1R |
カラー | インターステラーグレー / オーロラブルー / グレイシャーホワイト |
OS | MIUI 10(アプデで11~) |
CPU | Snapdragon 720G 最大2.3GHz 8nm処理テクノロジー |
GPU | Adreno 618 |
RAM + ROM | 4GB RAM + 64GB ROM / 6GB RAM + 128GB ROM |
ディスプレイ | 6.67インチ DotDisplay(2400 x 1080 FHD+) Corning Gorilla Glass 5 |
リアカメラ | 4800万画素, 1/2インチセンサー, FOV 79° f/1.79, 6ピースレンズ, AF 1.6μm 4-in-1 スーパーピクセル, 0.8μm ピクセルサイズ 800万画素、1.12μm、FOV 119°、f/2.2 500万画素、1.12μm、f/2.4、AF(2cm-10cm) 200万画素、1.75μm、f/2.4 |
リアカメラビデオ機能 | 4K 30fps 1080p 30fps / 60fps 720p 30fps 1080p スローモーション撮影 120fps 720p スローモーション 120fps / 240fps / 960fps |
フロントカメラ | 1600万画素、1.0μm, f/2.48 |
フロントカメラビデオ機能 | 120fps スローセルフィー |
バッテリー / 充電 | 5020mAh / 18W急速充電 |
通信 | 2+1カードスロット、nano-SIM + nano-SIM + microSD(512GB拡張可能) デュアルSIM VoLTE HD通話対応 |
ネットワーク | GSM: B2/3/5/8 WCDMA:B1/2/4/5/6/8/ 19 TDD LTE:B38/40/41 FDD LTE:B1/2/3/4/5/7/8/18/19/20/26/28 |
ワイヤレスネットワーク | 802.11a/b/g/n/ac 2.4G Wi-Fi / 5G Wi-Fi Wi-Fi Direct Bluetooth 5.0 |
サイズ | 165.75mm * 76.68mm * 8.8mm |
重量 | 209g |
製品の特徴・概要
方々で言われている通り、コスパ力はダントツです。
Snapdragon 720Gに加え、5020mAhの大容量バッテリー、4800万画素 AI 4眼カメラや6.67インチディスプレイ、18W急速充電にも対応。その上指紋センサーやフェイスアンロックなども使えます。
人気にあやかってなのかプロモーションがうまいのかはわかりませんが、実はMVNO業者もかなり破格(実質0円)に近いセット販売もしているため、価格的に手ごろでバランスの取れた(サクサク使える)スマホを探している方にはうってつけの製品です。
前述の通りですが、大きな特徴は、下記の通りです。
- Qualcomm Snapdragon 720G プロセッサー搭載
- 5020mAh 大容量バッテリーと 18W急速充電対応
- スクリーン対ボディ比 91%(コントラスト:1500:1 / NTSC:84%)6.67" FHD+ディスプレイ搭載
- 4800万画素 AI 4眼カメラ搭載
もちろん筐体デザインも洗練されおり、ポリッシュ仕上げによる高級感のある仕上がりに加え、Corning Gorilla Glass 5による強度面の耐久性にも配慮。しかもこれ、筐体全面なので質感にも寄与してます。
サイドマウント指紋認証センサーや、Z軸リニア振動モーターといった細かい部分でユーザーに寄り添った設計となっています。
反対にNFCやおサイフケータイ、防塵防滴(防水)といった、痒い所に手が届く機能はないものの、スナドラ700番台で3万円を切る価格帯というだけでも買う価値ありです。
- 2万円台で買えるミッドハイレンジスマホ
- ゲーミング用途にも使えるブースト機能
- 4眼カメラと大画面液晶と大容量バッテリー
- 200gを超える重量
- 必要最低限の機能
Xiaomi Redmi Note 9S 実機レビュー・評価・感想
今回著者はセット割(OCN)と還元(BIGLOBE)含め、2社から購入したため、ほぼ無料でゲットしてます。
ただし各社キャンペーンの縛りがあるため、6GBモデルは選べず。4GB RAM + 64GB ROMのモデルとなっています。
著者はスマホとタブレット合わせて、常に5枚以上のデバイスを使い分けていいるものの、スマホでゲームすることはほとんどありませんし、暇つぶしのSNSや動画視聴、緊急のやり取り以外メールもほとんど使わないので、スペックはそこまで必要としません。
正直なことを言ってしまえば、本機でもオーバースペックです。
ただ最近動画コンテンツをスマホで作ることも多く、ある程度スペックの高いカメラを搭載した(乱雑に扱える安い)スマホが欲しいと思って購入に至りました。
というわけで実機レビューしていきます。
化粧箱・パッケージ
Redmiシリーズお馴染みのシンプルな化粧箱です。
化粧箱ひとつみてもこういった小さなコストカットが安さの秘訣といえるのかもしれません。
【パッケージ内容】
- Redmi Note 9S *1
- 電源アダプター * 1
- 保護カバー * 1
- USB Type-C ケーブル * 1
- SIMピン * 1
- ユーザーガイド・保証書 * 各1
取説は国内版のため、当然日本語対応です。
筐体・デザイン
Xiaomi Redmi Note 9S 本体
※光の反射すみません。カラーはオーロラブルーとグレイシャーホワイトですがレビューはオーロラブルーで進めていきます。
画像はフィルムが付いた状態ですが、この時点で安っぽさはなく、大画面液晶なのがよくわかります。
各種ボタン配置は上記の通りですが、実機にて隅々まで見ていきます。
筐体上部にマイクとIRブラスタ(赤外線リモコン信号送信機)があり、Mi リモートアプリにて赤外線リモコンとして使うことができます。
底面に左からスピーカー、マイク、USBポート、3.5mmイヤホンジャックを配置。
モノラススピーカーなので、音質を求めるならヘッドホン(イヤホン)必須です。
背面向かって右側側面にSIMスロットがあります。
因みにDSDV対応のデュアルSIMです。
SIMサイズは現在主流のnanoSIM。microSDは最大512GBまで拡張可能なので幅広く使えます。
いずれにせよ、複数のSIMを運用しているならありがたいですね。
反対側側面に、指紋認証兼電源ボタンと音量調節ボタン。
カメラは筐体センターに配置され、左右対称デザインとなっています。
奇をてらった変な位置ではないので、スマホジンバルなどのデバイスとの相性もよさそうです。
ただ画像でもわかるように、iPhoneの比じゃないぐらい筐体の外側へカメラが飛び出しているため、保護ケースや保護フィルムは付けておいた方が無難かもしれません。
フロント側センター上部に、1600万画素のカメラを配置。
ノッチもない極限までベゼルをそぎ落とした、ほぼベゼルレススマホです。
Xiaomi Redmi Note 9Sには、最初から簡易フィルムがついていますが、あくまでも簡易。あまり質感は良くないので別途購入がおすすめです。
ACアダプタ(MDY-11-EQ)・ケーブル
Xiaomi Redmi Note 9Sは、5000mAhを超える大容量バッテリーを搭載しているだけに、18Wの急速充電に対応しています。ケーブルはもちろんType-C。
アダプタ自体は特に変わったことはないものの、海外デバイスに多いなんちゃってPSE(丸形)ではなく、基準の厳しいひし形PSEを取得しています。
Appleをおさえシェアナンバー3を誇るXiaomi、さすがです。国内販売においても日本の法令に順守しているようで、こういった細かい部分にも抜かりありません。
保護カバー(ケース)
Xiaomiは、中華ブランドの中ではやや控えめな付属品ながら、保護ケース(カバー)が付属。
保護ケースが最初から付属してるのは中華ブランドでは別段珍しいことではありませんが、保護フィルム含め、買ってすぐに気兼ねなく使えるのは嬉しいですね。
賛否あるものの、USBポート部分に蓋が付いています。
いちいち充電のたびにこの部分を開く必要があり、煩わしく感じる人もいるかもしれませんが、ホコリや水滴等の侵入を防ぎたい人も多いハズです。
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Xiaomi Redmi Note 9S 使用感
MIUI 11となっていますが、つい先日(11月)MIUI 12にアップグレードされています。
フローティングウィンドウが追加されるなど、いい意味でAndroidっぽさがなく、個人的にMIUIが気に入っています(これまでもXiaomi製スマホを何度か使っている)。
Androidベースなので、初期設定やデータ移行は従来通り。アナウンス通り進めるだけなので、迷うことはないと思います。
ただ、デフォルトアプリで要らないものも多いので、初期設定が終わった時点で確認しておいた方がいいかもしれません。
画面サイズ・視認性がよく使いやすいUI
画面サイズや画面比率、明るさなどは、最近の6インチ以上のスマホを触っていればそこまで感動はないかもしれませんが、快適そのものです(ダークテーマ使用)。
発色はAMOLED液晶とまではいかないものの、視認性もよく輝度も強いので炎天下でも問題なく使えます。
Googleアカウントから先々代のスマホをバックアップしてしまった関係上、いらないアプリもいくつかありますが、アイコンデザインも素のAndroidと比べれば洗練されています。
ベンチマークスコア
AntutuはGoogle Play ストアから消滅してしまったので、「Geekbench 5」にて計測していきます。
Geekbench 5」のスコアです。
CPUはシングルコアが563、マルチコアが1,712でした。
その後何度か計測しましたが、ほとんど変わらず。
現行のモデルでいえば紛れもなくミッドレンジからミッドハイのスコアとなっていて、一昔前ならフラッグシップ並みです。
日本国内においては、圧倒的なスペックを誇る林檎社製品を使っている人も多いですが、ほとんどの人がオーバースペック。これだけあれば十分ですね。
そしてGPUは1,185でした。
Geekbenchは4から1/4以上スコアが減っているため値が小さく見えますが、冒頭に紹介した30万近いスコアを出した「POCOPHONE F1」とほとんど変わらないスコアです。
カメラ性能(フォトギャラリー)
※透かし(ウォーターマーク)は外しています。また全て無加工です。
画像はAIなしで思いきり逆光での撮影です。
屋外にてかなりの逆光だったため、空は真っ白に白飛び、葉っぱ部分も黒く潰れるかと思いきや、葉の色や繊維も描写できているのがわかります。
続いて屋内にてグラスを撮影。
ポートレートモードを使用せずとも、手前側にピントを合わせるだけで、奥側が自然とボケます。
クリーム系のパスタを撮影してみましたが、比較的肉眼に近い自然な描写で綺麗に写してくれます。
AIを加えるとさらに発色が良くなり、肉眼よりパキッとする印象。
油のテカリやナスのジューシーさが伝わるぐらい、きれいな描写ではないでしょうか。
植木をAIで撮影してみたところ、実物よりもより青々しく写してくれました。
著者はこの色味も好きなので常にAIはONにしていますが、適材適所で選ぶのがいいかもしれません。
夜景を撮るタイミングがなかったものの、f/1.79は伊達じゃないですね。光量が少ない場合も案外明るく写してくれます。
経験上シャオミのスマホはインカメラに美顔補正が掛かり過ぎてしまうイメージでしたが、自然の色味に近い描写となっています。
建物内から水平線に浮かぶ日の出を撮影しました。
肉眼よりややオレンジがかっているものの、さすが4800万画素、満足の描写です。元画像をピンチ操作するとはるかかなたの水面もしっかりと描写されているのがわかります。
若干ブレてしまっていますが、美味しそうに撮れていると思います。
AIを切った状態でも撮影してみましたが、肉眼に近い色味ではあるものの、正直美味しそうには見えませんでした。
気になった点・注意したほうがいい点
200gを超える重量や、NFC非搭載、防水非対応、飛び出たカメラなど、細かい部分を言えばフラッグシップ機に劣る部分や、ちょっとした不満点はいくつかあります。
ただ、スマホとしての機能は必要十分で、コスパモンスターというのは紛れもない事実。
しかしながら著者が一番使いたかった機能、動画撮影においては少し注意が必要かもしれません。
49万画素4眼AIカメラの実力は確かですが、静止画の美しい描写に比べ、
- 明らかにノイズが入りやすく、ズーム機能もイマイチ
な印象です。※明るければ問題ないが、特に暗所
ズームはスマホなので当然デジタル。寄せれば寄せるほど輪郭がぼやけます。
加えて少し暗いだけ(例えば薄暮:肉眼ではしっかりまわりが見渡せる程度)でもノイズが目立つ印象です。
また前述しましたが、スピーカーはモノラルのため、音質は当然高音質とは言えません。音質に拘りたいならヘッドホンは必須アイテムです。
追記:動画(60fpsが使い物にならない)
しばらく使って分かったので追記します。
スペック表に記載した通り、リアカメラのビデオ機能は、4K 30fps、1080p 30fps / 60fps、720p 30fps、1080p スローモーション撮影 120fps、720p スローモーション 120fps / 240fps / 960fpsといった具合。
1080p 30fpsは比較的問題なく明るく撮影できますが、1080p 60fpsのモードにすると画面が暗くなるばかりかノイズがひどいです。
4K 30fpsではそこまでノイズが入らないのでフレームレートによる問題なのかもしれません。
欲を言えばカメラに力を入れてくれているなら、4K 60fpsまで対応してほしかったのが本音です。
ミッドレンジらしいもっさり感
あくまでも体感ですが、フラッグシップ機から移行すると、もっさり感に少しイライラするかもしれません。
著者的には許容範囲ではあるものの、やはりネットサーフィンから通知、動画視聴など、アプリを切り替える際のレスポンスが遅いと思うことが多々あります。
元々エントリー~ミッドレンジのスマホを使っていた人なら、むしろヌルヌル過ぎて不満なく快適に使えると思いますが、ほぼ新品でこの状態を考えると、後々RAMが占有され始めたらさらにカクつく可能性大でしょう。
リフレッシュレートが90Hzや120Hz、144Hzなんかと比べるとどうしてもカクついたりもっさりしてしまうのは致し方ないとしても、価格も価格なのでしばらく使ったら買い替えることを視野に入れておくのもいいかもしれません。
Xiaomi Redmi Note 9S 総合評価
今回あれこれ駆使してほぼ無料でゲットできたこともあり、なぜか2台持ちとなってしまいましたが、普通に気に入りました。
Xiaomi Redmi Note 9Sは、コストパフォーマンスに優れたいいスマホです。
もしかしたら、MIUIを使ってこなかったり、AMOLEDやOLED液晶に慣れた人には若干の発色の悪さや違和感を感じるかもしれません。
ですがとにもかくにも本機はAndroid。MIUIに慣れるかLauncherを変えればUI問題は解決します。
著者は最近AMOLED液晶から遠ざかっていた(FHD液晶メインだった)こともあり、画面は見やすくなりましたし、バッテリー持ちもいいので概ね満足です。
高負荷の3Dゲームを最高画質でサクサクこなしたい人には不向きですが、一般的なソシャゲやある程度画質を下げるなど工夫すれば対応できます。
やはりおサイフケータイ並びにNFC非搭載、防水非対応、このあたりがかなり選択肢としての決め手になろうかと思います。
アプリを介してのバーコード決済がほとんどで、アウトドアアクティビティには出かけないインドア派(防水でも問題ない人)、ガジェ通ならサブ機としての利用もおすすめです。
正直言うと、ミッドレンジの域は決して出ておらず、巷で言われているほど最高とまでは言えないものの、ほんの数年前と比べても技術の進歩に驚くばかりです。
そんな著者もサブ機としてゴリゴリ使っていきます。
【総合評価】 | |
製品名 | Xiaomi Redmi Note 9S |
総合おすすめ度 | 4.5 |