※GearBestよりサンプル提供
新しい中華スマホが出る(触る)たびに「コスパ高ぇ!」とついつい言ってしまいますが、中華スマホの魅力は模倣だろうがなんだろうが、“短期間に”新しい技術をどんどん詰め込んでいる点です。
総じて、新しい端末は事実、コストパフォーマンスに優れているんです。
今回は、そんな最新技術をこれでもかと詰め込んだ端末の紹介です。
大容量バッテリー搭載で人気のUlefone Powerシリーズより、「Ulefone Power 3」をゲットしたので実機レビューの感想や評価をしていきます!
コメント欄、並びに総評でも記載していますが、他サイトの情報によると挙動に問題があったとのことです。ですが、現時点において、手元にある端末では一切の不具合は発生していません。また、実際に本端末を購入したご購入者様より、不具合がないどころかキビキビ動いてくれているとの声もいただきました。個体差はあるかもしれませんが、過度に心配する必要はなさそうです。
Contents
Ulefone Power 3 実機レビュー
スペック詳細を確認していただければ一目瞭然ですが、「Power 3」は、充実機能搭載の利用価値が非常に高いコスパに優れたスマホです。もうこれは揺るぎない事実。
ただし、Power3は、Mediatek社のHelio P23という新しいSoCを搭載していますが、フラッグシップ機ではありません。Helio P23(MT6763)はミッドレンジスマホ用のチップセットなので、本端末はミッドレンジとしての位置付けです。
ですが、スペック的にはデータの大きいゲームをガンガンプレイするとかでない限り、かなりおすすめの端末であることに変わりありません。
ではスペックのおさらいを少ししておきます。
6080mAhの大容量バッテリー、3Aの急速充電、6GB RAM + 64GB ROMの大容量ストレージ、インアウト共にダブルカメラで計4つのカメラを搭載(インカメラ:13MP+5MP、リアカメラ:21MP+5MP)。
そして、トレンド技術の顔認証機能(FACE ID)と精度の高い指紋認証に加え、最新OSのAndroid 8.1 Oreoに対応。
もう一つ新しいのが、中国awinicが開発したHi-Fiチップを搭載していることです。
これだけ機能が充実したPower3ですが、中華スマホらしい安価な価格も含めて、スペック上は魅力たっぷりの製品です!
- 顔認証・Hi-Fiなど新機能搭載ハイコスパモデル
- 数日充電いらずの大容量バッテリー
- 前後ダブルレンズ採用
- 製品クオリティがやや不安
- ずっしり重量感の210g
※▲GearBestへのリンクです
化粧箱・パッケージ
Power 3のカラーバリエーションはブラックとゴールドの2色展開。今回ゲットしたのはブラックのバージョンです。
化粧箱は黒一色にシールや刻印など。化粧箱はごく普通のデザインです。
倉庫保管時なのかショップの梱包時なのか輸送中なのかは不明ですが、箱汚れが若干目立ちます(黒・白なので余計に)。製品には一切関係ありませんが、こういったところは少し残念な部分。
パッケージ裏面の仕様だと、OSはAndroid7.1になってますね。ここにはAndroid 8.1 Oreoへのアップデート予定など注意書きも特にないので、今後も後追いしていきます。※2018年3月にAndroid 8.1 Oreoにアップデート可能な端末のため
梱包は製品のサイズに合わせてしっかり固定されているのでグッドでした。
他の付属品に至ってもスポンジ等でがっちり固定されているので海外輸送で多少ハードに取り扱われても問題なさそうです。
パッケージ内容・付属品
【パッケージ内容】
- 1 * Ulefone Power 3 本体
- 1 * 充電アダプタ(Cタイプ)※国内仕様の場合は変換アダプタが必要
- 1 * USBケーブル(Type-C)
- 1 * SIMピン
- 1 * ユーザーマニュアル
- 1 * 保証書
- 1 * タイプCイヤホン変換ケーブル
- 1 * Micro USB to Type-Cアダプタ
- 1 * OTGケーブル
- 1 * TPUケース
- 1 * 保護フィルム
※赤字は中華ECサイトからのプレゼントです
中華サイト(メーカー)ならではの大盤振る舞い。付属品も多数同梱されているので、"Ready to Use"といった感じで、買ったらそのまま使えちゃいます。
中華スマホのネックは、国内にアクセサリー類があまり出回っていないところも少なからずあるので、付属品多数なのは、Ulefoneはじめ中華サイトを評価したいところです。
純正のUSBケーブルは赤仕様で専用感満載です。
ただ、他のケーブルでも流用は効くと思いますのでこれを機に数本用意しておくといいかもしれませんね。
マニュアルはマルチリンガル対応で、イラスト部分はカラー印刷されています。
ただ、日本語対応はしてません。また、正直安っぽいインクジェット印刷なので、ここは中華メーカーの適当さがほんの少し伺えます。
※印刷物の適当さはUlefoneに限ったことではありませんので悪しからず
Ulefone Power 3 使用感
これでもかとプッシュしたい機能が記載されています。角ばったデザインではなく、ラウンド加工が施されていて、最近のスマホらしいデザインとなっています。
フロントはCorning Gorilla Glass 4を採用しているだけあり、分かりづらいですが見た目にも強度がありそうな印象。
リアはマットでテカリが抑えられています。
前面、裏面共にフラッシュライトが付属したダブルレンズになってます。カメラ下に指紋認証が付いています。
そして右側面にはSIMスロット。
左側面にボリュームコントロールと電源ボタン。
上部は何も無し。
下部にUSB Type-Cポートとスピーカーです。
最近はエントリー機でさえも、こういった、ホームボタンやイヤホンジャックを排除して、最小限のファンクションキーとインターフェースにしたスマホが本当に増えたように思います。
SIMはDual Nano SIM対応(デュアルSIM/デュアルスタンバイ)です。
メーカーによっては、SIMスロットでさえもブランド名やSIM1/2などの刻印がされていること多い中、Ulefoneは一切刻印無し。SIMスロットにこだわりは無いのかもしれませんね。
ネットワーク(接続性)
ネットワークタイプ | FDD-LTE,GSM,WCDMA |
2G | GSM 1800MHz,GSM 1900MHz,GSM 850MHz,GSM 900MHz |
3G | WCDMA B1 2100MHz,WCDMA B8 900MHz |
4G LTE | FDD B1 2100MHz,FDD B20 800MHz,FDD B3 1800MHz,FDD B7 2600MHz,FDD B8 900MHz |
対応バンドはこれまでの中華スマホ同様少しクセありです。
WCDMAはB1/B8、4G LTEではB1/B3/B8対応のため、必須電波を網羅しているSoftBank系に軍配が上がります。
ソフトバンク系>ドコモ>auといった使い勝手ですのでMVNO選定の際はご注意ください。
ちなみに、管理人はドコモ系のMVNO(楽天モバイル)を利用しています。かれこれ2年以上は中華スマホを使っていますが、とりわけ問題に感じたことはありません。
外出中通信・通話どちらも問題なく使えます。
ドコモ系でMVNOを探している方は下記ご参考ください。
ドコモ系MVNO一部紹介 | |
おすすめ度: ※楽天ポイントが溜まる・使えるのが最大のメリット |
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おすすめ度: |
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おすすめ度: |
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おすすめ度: |
ほとんどの中華スマホは技適通過製品ではありません。利用は自己責任になりますのでご注意ください。
追記:BandModeで確認
コメント欄にてご質問いただいので追記しておきます。
MediaTekの端末は、BandModeという、エンジニア用の裏メニューがあり、接続バンド確認などをすることができます。
ダイヤルアプリにした後、下記を入力すれば自動的に切り替わります。
BandModo確認
*#*#3646633#*#*
確認したところ、やはりプラスエリア化は、残念ながらといった感じですね。
スナドラなら、と思ってしまいますが、ここは致し方なしです。
この電波でも個人的には普通に使えちゃうんで問題ないんですが、お住いの地域や使い方によってなのでユーザー判断にお任せします。
中華スマホでは、MediaTekのSoCを採用している端末が多いです。
MediaTecのSoC搭載デバイスは、原則、プラスエリア化はできないと思っておいた方がいいです。
起動-フルスクリーンによる美しい描写-
18:9と縦長の6インチディスプレイは伊達じゃありません。大画面も相まってデフォだと眩しいぐらいの美しい発色です。
OSも最新版なだけあって便利になりました。
初期設定時点でデータ引き継ぎが可能です(前からできたのかもしれませんが初期設定で促されたのは初)。
ワイヤレスの状態で、電話番号はもちろん、アプリも自動インストールしてくれるので移行がめちゃくちゃ楽です。
UIはまっさらなAndroidらしく、良好な使い勝手です。
メモリは大容量かつ、拡張可能なのでメモリ不足に陥ることもそうそう無いでしょう。
最近は特に、ミッドスペック〜でもメモリに余裕のある端末が多いですね。
ベンチマークスコア
当サイトではずっと「Geekbench」を利用してきたんですが、エラーが出て弾かれてしまいました。※Antutuを使わない理由は若干面倒だからです
というわけで、今回は泣く泣く「AnTuTu Benchmark」を利用します。
ミドルスペックスマホ用新Soc、Helio P23(MT6763)の実力やいかに?!
というわけで、ベンチマークスコアは55094でした。バックグラウンドで色々動いてましたし、もう少し期待してましたが、一応ミッドハイと言ってもいいのかもしれませんね。
※本来ならもう少し高得点が出てもおかしく無いようですが、当たり外れがあるみたいです。当サイトもサンプル品なのでわざとB級品つかまされてるかもしれません。とはいっても個人的には及第点ですけどね。
ちなみにスペックの近い、Elephone S8のAntutuのベンチマークスコアは下記の通りです。
S8も同価格帯のミッドハイスマホですが、ベンチマークスコアは80033点と上です。ですがPower3よりハイスペのこの端末を使用しても、データ容量の大きなゲームは少し厳しい場合があります。
先日、友人たちと「荒野行動」をプレイしたところラグがひどいと言われました。
僕は全然気になりませんでしたが、iPhoneユーザーやハイスペ端末を普段から利用している人からすると動作がもたついてストレスになるかもしれません。
現に、Antutuのスコアテスト実行中に流れるCG画面では、今回紹介しているPower 3は、かなりカクカクしてました。※Elephone S8は比較的滑らか
ただし、これはあくまでもデータ容量の大きいゲームをプレイした場合です。
通常の動画視聴、ネット利用等では全く不便なく使えますのでご安心ください。ミドル〜ミドルハイスペックとしてはむしろ優秀ではないかと思います!
カメラ性能
中華スマホでも、ダブルレンズ搭載スマホはこれまでもいくつかありましたが、カメラ機能は及第点レベルで感動は薄いものがほとんどです。
Power 3は、画素数やレンズ構成はコンデジ顔負けのクオリティですが、やはり及第点レベルです。
少し色味が不自然な気がします。暗所撮影は少し苦手、記録媒体程度にとどめておくのがいいかもしれませんね。
下図はBlurモードで撮影しています。
ボケは出てますが無理やり感のあるボケですね。
ただ、インもアウトも像面位相差オートフォーカス(Phase Detection AF)の恩恵か、フォーカススピードがこれまでの中華スマホより早くなり、ピント合わせが格段に楽になりました。
また、明るいところでの撮影(自然光)なら、綺麗な描写の写真を撮ることが出来ます。TPOに応じて使い分けるのがいいと思います。
マルウェアチェック
今回も中華スマホの恐怖の根源、マルウェアをチェックしておきます。
というわけで、久しぶりに脅威を検出。
一応調べてみましたが、セルフィー用のアプリみたいですね。セキュリティソフトは安全性の確認が取れていない“異物”を検出しますので、今回のものは別段気にする必要もなさそうです。
本アプリ、システム領域にいるので削除できません。
僕はセルフィーはどうでもいいので、「強制停止」を実行していますが、心配な方はルート権限より削除を推奨しておきます。強制停止の方法は下記の通りです。
注目の機能
個人的に注目していた機能は、認証機能とAW8736 Hi-Fiチップセットを搭載したことによる音質です。
正直他の機能はこれまでもあったものがほとんどなので、この2点はどのぐらい精度の高いものか見ものです。
それぞれチェックしていきます。
指紋認証(Touch ID)と顔認証(FACE ID)
Face IDは設定内、セキュリティより設定できます。
こういう通常のAndroidにないプラスアルファ機能に関しては、日本語化した後も英語となっています。案内に従うだけなので、設定自体は問題ないかと思います。
まず新機能、顔認証(Face ID)ですが、明るければ充分実用的です。精度もそれなりで、認識も問題なくしてくれます。
ですが、暗所は認識してくれませんし、マスク着用はやはり不可です。
そして指紋認証は、触れ込み通りの速さです。
と言っても、これまでも指紋認証機能のついたスマホは触ってきているのでここについてはそこまでの感動はありませんでしたが、体感としてもレスポンスは早く感じます。
AW8736 Hi-Fiチップセット
僕も音楽は好きなので、Hi-Fiチップセットを搭載しているとのことで、楽しみにしていました。
聴いた感想は、“スマホにしてはいい”と言った感じです。
最近のスマホは音質のクオリティも向上しているので甲乙つけがたいんですが、同じボリュームの位置にすると、Power3の方が大きく聞こえます。
最新スマホしか触っていないので、「違いは感じられなかった」というのが正直な感想です。
ヘッドホンを使えばヘッドホンに依存するでしょうし、こと“音”に関しては個人差もあるので、参考程度にしておいてくださいね。
追記:ヘッドホンで再視聴
結論から言いますが、全く違います!
まさにHi-Fiならではの「原音や原画に忠実な再現」ができており、何を聞いても高精細に聴こえますが、インストゥメンタルミュージックだとより違いがわかりました。
音楽好きとしてはこれだけでも買う価値ありです!※個人の感想ですw
正直ちょっとびっくりしました。ちなみに、使用しているヘッドフォンは、Xiaomiの有線ヘッドホンで、ソコソコ使えるヤツです。ですが、決して高価なものではなく、ごくごく普通の廉価ヘッドホンです。
▼GearBestへジャンプします
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気になった点・注意した方がいい点
すでにかなり辛口評価をしてきていますが、改めて気になった点や注意点を述べていきます。
いいスマホなのに勿体無い部分が少し見受けられたので、ご購入の際の参考にしてもらえればと思います。
ちょっとした作りの雑さ
おそらく普通の人は気付かないし気にならないと思います。
実際よく見ないとわかりませんが、筐体とディスプレイ接地面にバリのようなものがありました。
中華スマホなので初期不良扱いをしてくれるか非常に微妙なラインですが、国内製品ならまずありえませんね。製造ラインで弾くはずです。
この程度なら問題なく使えますし、個体差の可能性の方が高いです。付属のTPUカバーを付ければ一切見えないので、僕はこのまま使う予定ですけどね。
(残念ながら、他の方のレビュー端末を見ても若干バリがあるように見えました。もしかしたらクオリティの基準がやや低いのかもしれません。)
ずっしりした重量
それもそのはず、重量210g。誤差も1gなのでぴったりですね。手に持つとかなりずっしりと重さを感じます。
厚みも9.85 mmと最近のスマホの中では厚みがある方です。※iPhoneXは7.7mm
ただ、Power 3はバッテリー容量に重きをおいた製品です。重くて当たり前なんですけどね。
認証機能の併用不可
セキュリティ強化のために、顔認証と指紋認証を同時に使いたかったんですが、どちらか一方しか使えません。
顔認証は暗所では使い物にならないので、顔認証が利用できないシチュエーションでは、指紋認証でロックを解除できればよりストレスフリーに使えます。
ところが、どちらか一方のみしか使えないので、Face ID登録時に暗所でロック解除したい場合、パターン入力で解除する必要があります。
Power3は、下手に顔認証を使うより精度の高い指紋認証一択で利用するのが良さそうです。
追記:久しぶりに起動するとバグ 2018/9/27
メインスマホが不調だったため「あ、そういえば使ってなかった」と思い、しばし放置していた本端末を起動。
すると上記のようにディスプレイ表示がおかしなことになっていました。残念すぎます。
スクショやカメラで撮影し、別端末で確認したところ正常に表示されていたため、おそらく本端末のディスプレイに問題があります。
本件を解決すべく、メーカーに問い合わせたところ、「この方法で試してほしい」と動画やインストーラーなど、大量のファイルが送られてきましたが、高度な方法すぎて私には手に負えませんでした。
現在も解決策を探っていますが、素直に交換してくれないかなと思っています。(入手から時間が経っているのでなんともいえませんが)
いい端末だと思っていただけに残念です。経過わかり次第追記します。
Ulefone Power 3 総評
Ulefone Power 3は、その名の通りPower Bank(充電器)にもなりうる大容量バッテリーがウリの製品です。
しかしながら、Powerシリーズが進化するにつれ、単に大容量バッテリーだけではない新機能がどんどん追加されています。ミッド〜ミッドハイスマホとして、ある程度ヘビーに利用したいユーザーにとっても、充分実用的なレベルに達してきています。
厳しめの評価をしてきましたが、本端末、“買い”の製品です。
大容量メモリで実用性も高く、アスペクト比18:9大画面6インチディスプレイや顔認証などのトレンド機能も搭載。さらにはHi-Fiチップ、デュアルカメラなどなど多機能スマホなのは間違いありません。
コスパ重視派なら買って損なしの端末ではないでしょうか!
追記:先日、本端末を巡ってこんなやり取りがありました。
個体差かもしれないですね、うちの全然問題ナスですよ
— つっちー。 (@EN__project) 2018年1月8日
挙動がおかしい点等あったようですが、少なくとも僕の手元にある端末は一切問題なしです。
コメント欄でもご質問いただいていたので、回答しています。合わせてご確認ください。
【総合評価】 | |
製品名 | Ulefone Power 3 |
総合おすすめ度 | 4.8 |
※▲GearBestへのリンクです
あとがき
メイン利用するときは、ワイモバイル等のソフトバンク系のMVNOが一番相性がいいです。
と言ってもドコモやauユーザーが使えないわけではないので、デメリットも加味した上で検討していただければと思います。
Ulefoneは筐体もオシャレなデザインでUIも使いやすいイメージでしたが、攻めの姿勢もあって今後も楽しみですね!