※GearBest様よりサンプル提供
Teclastといえば、日本公式サイトも併設させるなど、日本国内での知名度もグングン上がってきています。製品は一部限定的なものに限られますが、大手ECショッピングモールでもその名前をよく見かけるようになりました。
今回は、そのTeclastからリリースされた、Helio X27搭載10インチサイズミドルハイスペックタブレット「Teclast T20」を徹底レビューしていきます!
スペック詳細は下記より
Contents
Teclast T20 実機レビュー
スコア上はZenFone 5などミッドハイ端末に搭載されるSnapdragon 636には若干引けをとるものの、Snapdragon 652搭載端末と同等か、それ以上のスペックを誇るSoC、MediaTek Helio X27(MT6797X)。
Teclast T20は、その10コアHelio X27を搭載したタブレットということで、日常使いの実用性は元より、メインデバイスとしても充分通用する端末となっています。
ディスプレイは、10.1インチ2K相当(解像度2,560 x 1,600)シャープ製フルラミネーションディスプレイを採用。
細かい仕様についてはスペック記事をみていただくとして、同社モデルのT10に続き、"Master Craftsmanship"の名の通り、筐体にダイヤモンドカットが施され細部までこだわりが詰まった、クオリティに妥協のない製品となっています。
【Teclast T20】
- Helio X27搭載マスタークラスモデル
- カメラ性能やグラフィック性能の向上
- 2K高解像度ディスプレイ
- T10と比較して微妙なスペックアップ
- 最新0Sではない(Android 7.0)
通常価格:$215.99※2018/10/01現在のレート
化粧箱・パッケージ
“匠心(Master Craftsmanship)”のロゴがキラリと光る化粧箱です。
シールを張り替えただけで前モデル流用の化粧箱なのは一目瞭然ですが、筐体サイズが全く同じなので当然かも知れませんね(中華端末らしいといえばらしい)。
ただ、化粧箱自体は緩衝材(スポンジ)がしっかり入っていて、耐衝撃からは守られているため、海外配送も安心です。
次にパッケージ内容です(映り込みすみません)。
【パッケージ内容】
- 1 * Teclast T20 本体
- 1 * USBケーブル(Type-C)
- 1 * 保証書
- 1 * 製品検査報告書
- 1 * 適合証明
- 1 * SIMピン
- 1 * ユーザーマニュアル
確かにあっても使わないので無駄なんですが、本製品(Teclast)は充電アダプタが付属していません。
変換プラグ等を使えばプラグ形状が違ったとしても純正のアダプタを使用できるんですよね。
そのため、個人的にここはマイナスポイントです(コストカットとはいえ、そもそも化粧箱内にアダプタのイラストが描かれているにも関わらず入っていないという時点で×)。
マニュアルはイラスト(写真)入りでわかりやすく記載されています。
対応言語は英語と中国語ですが、変に機械翻訳を入れるよりこちらの方が潔くて好感がもてます。
Teclast T20 使用感
筐体・デザイン
前面にインカメラと照度センサー、上部には電源ボタンと音量調節、USB Type-Cポート、下部にはマイクがついています。
背面にはリアカメラ、指紋認証センサーを搭載。
カメラはイン/アウトともにフラッシュはついていません。
左側面にはSIMスロットとスピーカー、画像見切れてますが3.5mmイヤホンジャック。
反対の側面にはスピーカーのみとなっています。
SIMはDSDS対応のデュアルnanoSIM。
相変わらず中華端末らしく使用SIMによって、“やや実用性に欠ける”ものの、4Gも無事キャッチしました。
64GBの充分なストレージ容量ですが、足りなければMicroSDカードにて拡張可能です。
SIMサイズ変更はセルフで
※セルフSIMカットする場合は自己責任でお願いします。
ネットワーク(接続性)
ネットワークタイプ | FDD-LTE,GSM,WCDMA |
GSM | B2/B8(1900MHz, 900MHz) |
WCDMA | B1 2100MH |
TD-SCDMA | TD-SCDMA B34/B39 |
4G | B1 2100MHz, B3 1800MHz, TDD B38 2600MHz, TDD B39 1900MHz, TDD B40 2300MHz, TDD B41 2500MHz |
対応バンドはタブレットながら4G対応端末なだけあって、比較的広く網羅しています。
LTEは主要電波のB1/B3に対応しているため、外出時でもある程度実用的に使用できますが、3GはB1のみ。また、プラチナバンド非対応なので、ユーザーによっては使い方が限定的になるかも知れません。
とはいえ、タブレットはサブ機利用が多いと思います。
ドコモ回線に加え、ソフトバンク回線も開始したLINEモバイルなら、(期間限定で)通信料も激安です。タブレットのようなデータ利用メインだけなら、ワンコインでおさまる通信専用のSIMで充分。ガチでおすすめです!
著者がドコモ系のMVNOをメインで使用していますが、案外プラチナバンド非対応でも不便なく使えています。
かれこれMVNOをいくつか使ってきましたが、その中でオススメのMVNOを紹介しておきます。
ドコモ系MVNO一部紹介 | |
おすすめ度: 3.9 ※楽天ポイントが溜まる・使えるのが最大のメリット |
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おすすめ度: 4.2 |
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おすすめ度: 4.0 |
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おすすめ度: 4.0 |
ほとんどの中華端末は技適マークがありません。中華(海外)端末を利用は自己責任になりますのでご注意ください。
ディスプレイ・ファームウェア
本端末、初期設定画面に変換されずにいきなり(Englishにて)起動します。
設定画面からバックアップを利用するなりして、日本語化するなり初期設定が必要となります。
カスタムロムのため、初期化のし忘れの可能性もありますし、少し気持ち悪かったので初期化して再起動してみました。
ですがこういう仕様みたいです。
AOSPのAndroidといった感じで、必要最低限のアプリのみです。
上記はすでに日本語化していますが、備忘録も兼ねて初期設定も簡単に記しておきます。
とはいえ初期設定といっても簡単な作業です。まず、「Setting」アプリから「Language & input」を選択しタップします。
そこから「日本語」を選択後ドラッグ&ドロップで日本語を一番上の第一言語へ移動。これで全て日本語に変換されます。
次に「Backup & reset(バックアップとリセット)で復元なりしていくだけです。※Wi-FiやSIMの設定も忘れずに
日本語入力アプリはデフォルトでは入っていないので、適宜インストールすればほぼ使えます!
CHECK
初期設定はGoogleバックアップ等を使えば楽々設定可能です。※案内に従って設定していけばいいだけなので説明は割愛
ギャラリー等のアプリが入っていないので、画像や動画、その他ファイルを確認する場合は「ファイル」→「画像」などから選択可能です。
メモリ・ストレージ容量
Teclast T20の記憶容量はRAM 4GB + ROM 64GBです。
中華端末に多い、メモリ6GBの謎仕様ではありませんが、4GBあれば必要にして充分。
デフォルトではシステムファイルは5.6GBほどしかありませんし、ストレージに至っても64GBあれば余裕たっぷりです。
ベンチマークスコア
今回も「AnTuTu Benchmark」、「Geekbench 4」にてベンチマークのスコアチェックしていきます。
同じく、Helio Xシリーズ(Helio X20)搭載同インチサイズ端末のスコアは、9万点前後でしたが、X27はそのさらに上をいくことが予想されます!
AnTuTu Benchmark
「Teclast T20」のAnTuTuスコアは109,663、CPUが44,590、GPUが27,842でした。
余裕の10万越えでした。前モデルのT10もコスパの高いモデルでしたが、さらに磨きがかかったのではないでしょうか。
X20でも3Dゲームやや力不足でラグい印象でしたが、低解像度なら個人的には及第点レベルなんですけどね。
Geekbench 4
CPUはシングルコアが1,224、マルチコアが4,228で、GPUは3,277という結果でした。
X20と比べるとグラフィック性能は間違いなく上がっているので、ゲーミング用タブレットとしても利用価値があるかも知れませんね。
少なくとも(今後軒並み同じ仕様の端末が増えていくことが予想されますが、現時点の)中華タブの中ではハイスペックといえそうです!
大画面でアプリゲームがストレスなくできる、これがまた至高の悦びですw
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カメラ性能
天候は曇り。自然光である程度の光量は確保できていますが、タブレットにしては綺麗な描写です。
最近の中華タブはSamsung製カメラを採用しているモデルが多いですが、記録媒体用としては十分ではないでしょうか。
13.0MPともなれば、ある程度引き伸ばした写真も対応できますし、フラッシュ未搭載なので暗所は苦手ですが、外出時にもカメラ機能をフル活用できます。
そして下記画像かインカメラでの撮影です。
リアと同じく13.0MPのSamsung製インカメラ。こちらも思ったよりは綺麗な描写です。
ユーザーがどこまで求めるかにもよりますが、光量さえあればフォーカススピードも早いですし、セルフィー好きやビデオチャットを多用する人でも実用的に使えると思います。
マルウェアチェック
もうやる必要もないかも知れませんが、中華端末は信用しきれないので一応チェックしておきます。※“注意が必要”と出ていますが、こちらの設定不足なので気にしなくて大丈夫です。
ESETはブラウザでもお世話になっているのでいつも利用させてもらってますが、他にもいくつかのアプリで試してみたところ、脅威は検出されませんでした!
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気になった点・注意したほうがいい点
Teclast T20は、不満点が少なく完成度の高い端末ながら、やや残念な部分もあります。
価格は約200ドルで、中華端末らしいハイコスパモデルではあるものの、もう少し頑張って欲しかったというのも本音です。
さほど気にする必要はありませんが、検討中の方はご参考ください。
微妙すぎるスペックアップ
こうして並べてみると明白ですが、タブレットは没個性的ですね。青い背景の端末がT20です。
細かい部分ですけど、“マスター”の名の通りダイヤモンドカットが施されていて、筐体は高級感があります。
ただ、前モデルの筐体と変わってないんですよね。
マイナーチェンジとはいえ、Type-Cに対応したり、搭載SoCやカメラ性能が向上したりとスペックは間違いなくアップしてるんですが、T10を既に持っている方からしたら“いらない端末”と言えそうです。
microHDMIポートがなくなってしまっているのも、買い換えの必要性を感じないデメリットと言えそうです。
指紋認証の位置が微妙
筐体に変化がないからこそ感じたことなので、先の注意点とやや重複します。
T20は、10インチタブレットには嬉しい指紋認証を搭載しています。
ただこの指紋認証センサー、位置が微妙すぎて使い辛いです。加えて、ロック解除時の振動がありません。
指紋認証のスピードは体感で0.5秒未満なのに非常に勿体無いなと感じました。
OSがなぜかAndroid7.0
OTA(無線のアップデート)でバージョンアップできるとのことですが、どうせなら最初から最新OSを搭載して欲しかったです。
あらゆる面でコストカットをしているのはわかりますし、企業努力は認めているんですけど、リリースのスピードに重点を置くより、独自性を追求して欲しいです。
とはいえ、これは中国の深セン新興企業全体に言えることで、是非“凝った製品”をプロデュースして欲しいと思います。
追記:充電時間が長い
しばらく使用していざ充電してみたところ、8100mAhの大容量バッテリーがあだとなったのか、フル充電するのにかなりの時間がかかります。
メーカーサイトには"Quick charge technology saves~"と記載されていましたが、T20は、いわゆるQC対応端末ではありません。
充電時は放置すればいいだけとはいえ、一晩たっても充電が終わらないというのはさすがに如何なものかと(バッテリー残量20%ぐらいから6時間ぐらい充電)。
いくつかアダプタを変えて試してみたところ、結果は同じ。
こういった検証ができないので、できれば純正のアダプタを使用したいんですよね。
Teclast T20 総評
前述した通り、Teclast T10ユーザーには、正直そこまで魅力を感じない製品だと思います。
ですが、初めてTeclast製品を触るという方なら断然オススメできる端末です。
重量は549gとリンゴ社の10インチサイズよりはズッシリするものの、筐体はアルミ合金で高級感のある仕上がり。
筐体へのこだわりだけでなく、“音”にこだわったHiFiチップを搭載、2K高解像度ディスプレイ、そして指紋認証など、魅力的な機能も盛りだくさんの端末です。
そして何より、約$200と前モデルとほぼ価格が変わらないのも嬉しい点です。
バッテリー容量は驚異の8100mAh、フルラミネーションディスプレイや目に優しいブルーライトカット(ならびにリーディング)モードもあり、インドアアウトドアどちらでも安心して利用できます。
ワンランク上の中華タブレットを探しているなら、オススメの端末です!
【総合評価】 | |
製品名 | Teclast T20 |
総合おすすめ度 | 4.6 |
通常価格:$215.99※2018/10/01現在のレート
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あとがき
最近似たようなスペックの端末ばかりでしたが、通信SIMを入れて仕事に利用したいと思わせてくれる端末でした。
音楽もよく聞くので、ステレオスピーカー仕様、Hi-FiコアのAW8736チップを搭載しているのはかなり嬉しい点です。
今後もヘビーユースしていくので、不具合等あれば追記していきます!