西伊豆は土肥にある土肥温泉は、関東からのアクセスが比較的容易な、人気の観光スポットです。
その土肥温泉から北西に少し進むと、小土肥(おどい)というエリアがあります。
今回は小土肥に佇む、全室オーシャンビュー、西伊豆小土肥温泉「茜色の海 あるじ栖(あるじす)」にお邪魔してきたのでレポートしていきます。
Contents
茜色の海 あるじ栖(あるじす) 宿泊レポート
「あるじ栖(あるじす)」は、2016年3月にオープン。17の客室全て駿河湾一望できる、西伊豆は小土肥海水浴場(小土肥海岸)を眼下に佇む温泉宿です。
そのうち14の客室には、客室露天風呂を完備し、サンセットが美しい西伊豆ならではの絶景を堪能できます。
一部古い内装やら建具を利用していたので、再生事業の宿と思ってたんですが、住所やネットの情報を見る限り完全に新規の宿かもしれません。
価格は比較的リーズナブルなので、子連れファミリーはもちろん、カップル、学生、女子旅にもおすすめの宿です。
静かな立地が希望
リーズナブルな価格で泊まりたい
海水浴場へ歩いて行きたい
夕日や海を見ながら温泉に入りたい
茜色の海 あるじ栖 外観
駐車場は宿の目の前と徒歩1分圏内にもう一箇所あるため、大荷物でも安心して利用できます。
外観は、黒と白に基調に随所に和を取り入れた和モダンテイストな建物です。
ちなみに、小土肥温泉は土肥と比べてもさらに小さな集落。ジオパークが点在する伊豆半島ですが、ここ小土肥はジオパーク認定こそされていないものの、自然豊かな土地です。
前述の通り、「あるじ栖(あるじす)」からの眺望は絶景で、駿河湾が一望できる最高のロケーション。
以前紹介した、ギネスにも認定された花時計からは、徒歩約20分程度かかります
チェックイン - エントランス・ロビー -
エントランスにはおしゃれなウェルカム流木とアロマの香り。
フラワーアレンジメントがところどころに飾ってあり、こだわりを感じさせます。
天井には古材を用いた梁(躯体には関係ないデザインのみの梁)なども利用され、室内も和と洋が合わさったスタイリッシュな雰囲気です。
フロントは基本無人。
チャイムを鳴らしてはじめて人が対応するといった感じです。
ここはちょっと残念ポイントウキ!
また、1Fには喫煙所が設けられていて、完全分煙化されています。
喫煙者は肩身がせまいものの、非喫煙者にとっては嬉しい設備ですね。
カップ自販機ですが、ロビーではコーヒー(ブレンド&アメリカン)やお茶などが飲み放題です。
フロントでチェックインを済ますと、おなじみ浴衣の選定。
女性やキッズはいくつかの柄から、好きなものを選びます。ただ、乳幼児サイズはなし。また、男性は一つのデザインの浴衣からSMLのどれかを選ぶのみ。
仲居さんがちょっと業務的というか機械的だったウキ!
因みに、本宿のWi-Fiは1Fロビーのみとなります。
部屋(内装)
これまでいくつか利用させてもらいましたが、土肥の宿泊施設は、談合しているかのように似た内装です。
決して悪い意味ではなく、女性ウケしそうなモダンライクな意匠が施されています。
今回利用したのは、「オーシャンフロント和モダン樽型露天風呂」という、10畳露天風呂付きの部屋です。
客室
クロス(壁紙)は“茜色の海 あるじ栖”らしく、茜色を薄くしたような色合いです。
お茶菓子の名称はわかりませんが、こちらも宿のコンセプトに合わせた和モダンです。
見た目は完全に和ですが、中身はカスタードクリームが入っていて洋が融合した美味しいお菓子でした。
客室には生け花等はありませんが、ちょっとした小物でスタイリッシュさを演出。
クローゼットにはタオルや髭剃り、くしなどの必要最低限のもののみとなっています。
客室には3点ユニットバスを完備。
清掃は行き届いており、カビや水垢などの汚れは一切ありません。
また、こちらにシャンプーや化粧水などが完備されています。
このユニットバスを見る限り、どう見ても一昔前のユニットバスで(今でもあるんですけどコストカットでしょうか)、新規オープンというより、流行りのリノベ宿としか思えないんですよね。
とはいえ、露天風呂があればこちらは利用しない人がほとんどだと思うので(トイレ利用のみ)、これで充分なんですけどね。
客室露天風呂
2016年オープンというだけあって、まだカビ等も少なく綺麗な樽型露天風呂です。
直径110cm、ひのきを用いたお風呂で、ほんのり木の香りがします。露天風呂近くに泉質等の記述がなかったため、泉質はわかりません。もしかしたら露天は温泉ですらないかもしれません。
露天風呂にもシャワーを完備。
防水コンセントだけど水跳ねで漏電しそうで怖いウキ!
下図は露天風呂からの景色です。
宿から眼下に広がる海岸は、小土肥海水浴場(左の方)です。
小土肥海水浴場はこじんまりとしたビーチですが、磯場やテトラもあり、ちょっとした磯遊びやオカッパリでの釣りもできる隠れ家的な海水浴場です。
料理
今回のプランでは、1Fフロント奥のお食事処での食事です。
よくある広間での食事ではなく、半個室となっているため、子供連れでも安心して食事ができます。
オフシーズンにも関わらず、ほぼ全ての部屋が埋まっているぐらい人気のある宿なんですね。
夕食
本来は部屋出しが一番楽なんですが、半個室もありですね。
個室になっているので子供が騒いでも気になりませんし、自分たちのペースで食事ができるため提供が早すぎる、遅すぎるといった不満も一切ありませんでした。
料理は充分な量で、海鮮創作料理とのことですが、創作というよりは純粋な懐石料理でどれも美味。
舟盛り(お造り)もあり、豪華な内容です。
変に奇をてらった料理よりはずっと馴染み深いので、自然と箸が進みます。
その後も次々に料理が運ばれ、それぞれの料理に舌鼓を打ちながらじっくり堪能。
全て美味しくいただきました。(載せきれていませんが、汁物やデザートもしっかりあり)
加えて、子供に対するホスピタリティを感じさせてくれました。
我が家は1歳半を過ぎた幼児がおり、宿泊料金に含まれていません。
しかしながら、ベビーチェアの設置や子供用食器の用意、白米食べ放題、キャラクターのふりかけなどをサービスで用意してくれました。
けどそれも納得ねウホ!
朝食
朝食も同じ場所にて摂っていきます。
日本人にはやはり和食。
どうしても食べ過ぎてしまうのが玉にきずですが、干物、納豆、漬物、味噌汁さえあれば、ご飯は何杯でもいけちゃいますね。
朝食も幼児用にちょっとした食事の用意をしていただき感激。
展望露天風呂・大浴場・ラウンジ
あるじ栖は5F建ての建物で、最上階に大浴場と露天風呂があります。
5Fの大浴場には成分表があります。泉質は土肥温泉と同じく弱アルカリ性です。
【泉質】
- 弱アルカリ塩類泉/ナトリウム・塩化物強塩泉/硫酸塩泉
【一般的適応症】
- 冷え性/疲労回復/リウマチ・神経病
【大浴場】
- 温泉大浴場:男女各1、 露天風呂:男女各1
【備品】
- タオル/バスタオル/ドライヤー/シャンプー/リンス/カミソリ/シャワーキャップ/石鹸(液体)/ボディーソープ/くし
※公式サイトより抜粋
全17部屋とそこまで大きな宿ではないので、脱衣所はそこまで広くはありません。
とはいえ充分広く、清潔にされています。洗面は4箇所で、備品も充実。
大浴場は、黒御影石と赤御影石を使用しているそうで、ガラス張りとなっています。
photo by※http://www.arujisu.com/
大浴場からでも美しい景観が望めます。
ですが何と言っても西伊豆の宿の醍醐味は、サンセットを見ながら入る露天風呂。
photo by※http://www.arujisu.com/
誇張表現ではなく、“茜色”が水平線いっぱいに広がります。
同階にはラウンジも併設。
“風呂上がり待ち”がゆっくりできるくつろぎスペースです。
和モダン+エスニックといった家具のチョイスが個人的にはツボ。
お茶どころ静岡ならではのサービスもあります(期間限定かもしれません)。
キンキンに冷えた冷茶なのですっきりさっぱりといただけます。
また、バルコニーには一本木から作ったようなおしゃれな椅子を設置。
風呂上がりに涼むのに最適な空間です。
すでに日は沈んでしまいましたが、ここから見る景色も絶景そのもの。
露天風呂でサンセットを見逃しても、ここから見るのもありです。客室より高い位置からの眺望は最高です!
西伊豆小土肥温泉 茜色の海 あるじ栖(あるじす) 総評
あえて写真には収めませんでしたが、客室の一部(普通に誰が見てもわかるぐらい)の壁紙剥がれや、従業員の方が義務的な対応(完全に人による)過ぎたのは残念ポイントでした。
ですがそれらを上回るホスピタリティを感じました。
子供用のアメニティなどは特にないものの(幼児の場合)、食事のときの配慮は非常にありがたかったです。
もちろん自分たちで用意はしてきましたが、用意する必要すらなかったかもしれません。
西伊豆はとにかく景観が美しいのですが、小土肥は土肥とも少し違った趣があります。
たまたまかもしれませんが、宿泊者も落ち着いた方が多かった印象があり、ゆっくり過ごすのに最適です。
少し交通の便は不便ではあるものの、都会の喧騒から離れて非日常を味わえる素敵な宿です!
【総合評価】 | |
施設名 | 西伊豆小土肥温泉 茜色の海 あるじ栖 |
総合おすすめ度 | 4.3 |
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アクセス
西伊豆小土肥温泉 茜色の海 あるじ栖
車でお越しの場合
新東名長泉沼津IC・東名沼津ICから伊豆縦貫道経由、136号線船原峠を超え土肥温泉へ
所要時間:約80分
電車でお越しの場合
JR三島駅乗換え、伊豆箱根鉄道駿豆線修善寺駅下車、東海バスで土肥温泉へ
所要時間:約80分
駐車場:有り
所在地:〒410-3301 静岡県伊豆市小土肥241
TEL : 0558-98-2212
FAX : 0558-98-2217
管理人から一言:アクセスはやや不便でも行く価値あり
関東圏からは高速から縦貫道を経由して山を越えて西へ回るか、半島の西海岸を回るルートになります。
そんな不便なところだからこそ、夏場のオンシーズンを外せば、閑散としていてかなりゆっくりできます。
静岡県は雪も降らないのでスタッドレスタイヤの履き替えの必要もなく、関東からのアクセスは比較的しやすいのがメリット。温泉も貸切で入れますし、かえって狙い目ですよ!
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宿とセットになるのが、テーマパークやアウトドア体験、文化体験などのレジャーです。
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あとがき
公共交通機関はバスのみで、マイカーがないとアクセスはやや面倒。そんなこともあり、夏のオンシーズン以外、町は閑散とします。
オンシーズンはイベントも多く、活気があって最高です。
でも、“静かなひととき”を過ごすことができるオフシーズンも実はかなり狙い目です。
泉質はもとより、宿泊施設の水準が高い(当たり外れが比較的少ない)のが特徴かもしれません。
ぜひお越しを!