※NIERBO様よりサンプル提供
飽和状態かつ激戦区の自転車アクセサリー市場。
ホームシアター・オーディオ・ビデオ機器ブランドとして、ベストセラー商品を排出する「NIERBO」が、その飽和市場に飛び込んできました。
今回レビューする商品は、サイクリストの必須アイテム、自転車用ライトです。
「NIERBOブランドのLED自転車ライト」を徹底レビューしていきます。
Contents
NIERBO USB充電式 LED自転車ライト(D5588) 実機レビュー
今回紹介する自転車用ライトは、NIERBOブランドではあるものの、NIERBO-ColorfulLifeというショップで販売されています。
- NIERBO:ジェネリックブランド(全世界共通)
- NIERBO-ColorfulLife:サブブランド(日本のみ)
なぜ住み分けしているのかは謎ですが、NIERBO自体はAmazonにて数々のベストセラー商品を生み出しているブランドなだけに、今後が楽しみです。
例のごとくOEM品であろう、本製品。一番の特徴は、スピーカーを内臓している点です。
電子ベル内臓の一風変わった自転車用ヘッドライトを、隅々までチェックしていきます。
スペック紹介
NIERBO 自転車ライト(Speaker Bicycle Light) | |
ブランド | NIERBO |
モデル | FB11(D5588) |
カラー | Black/Blue |
照射距離 | 300~500m |
明るさ | 750lm※高モード |
LED | T6/T2 |
ブラケット | 360度回転式ブラケット |
モード | 高(750lm)/中(120lm)/点滅(750lm) |
電圧 | 3.7V |
ライト色 | ホワイト(7500K) |
音量 | 140db |
充電時間 | 2.5時間 |
連続稼働時間 | 3~6時間※ハイ~ロー |
バッテリー | 1200mAh |
防水規格 | IPX5 |
パッケージサイズ | 135.0 x 59.0 x 86.0 mm |
重量 | 約131.0g |
製品の特徴・概要
本製品は、USB充電式のLEDライトです。
そのため、自転車などのアウトドア用途としてだけでなく、緊急用のライトとしても様々な場面で活用できます。
750lm(ルーメン)の高輝度で、最大500m、110度の広角照射モデルなので、夜道を安全に照らしてくれます。
また、先述の通り、おもしろ機能として電子ベル(スピーカー)を搭載。
5つのサウンドから任意に選ぶことができ、音量はなんと140db。とんでもない音量です。
ジェット機並みの騒音ウキ!
また、USB接続で簡易的なリモコン操作が可能となります。
ライト本体のみでも操作できますが、MicroUSBボタンを用いることで、ライトのON/OFFはもちろんのこと、ベル(スピーカー)もワンタッチです。
そのほか、360°回転式のブラケットや、3種の照射モード選択、防水規格IPX5対応など、通常のサイクリング用途機能も充実しています。
- 最大照射距離500m高輝度LEDライト
- 5種類の電子ベルを搭載
- USB接続でリモコン操作が可能
- 音が大きすぎる(騒音)
- 稼働時間が3時間とやや短い※ハイモード使用時
パッケージ
モデル(型)番号はD5588と思いっきり書かれていながら、ショップページの型番はFB11と記載。また、NIERBOブランドと謳いながらも、その記載は一切なし。
外から引っ張ってきた製品を転売しているだけですね(よく言えばOEM)。
パッケージは以下の通りです。
【パッケージ内容】
- 1 × LEDヘッドライト 本体
- 1 × ワイヤースイッチ(USB接続式リモコン)
- 1 × ブラケット
- 2 × ラバーマット※ブラケットに収まっています
- 1 × USBケーブル
- 1 × NIERBO ストラップ
- 1 × テールライト
- 1 × 取扱説明書(中国語・英語版)
- 1 × メッセージカード
NIERBO製のストラップを同梱させることで、無理くりNIERBO製にしている感は否めませんが、取説やショップページのイラストに記載のないアイテム(テールライト)が同梱されてるのは嬉しいですね。
まさにオールインワン。
取説は中国語と英語のみです。
そのため、使用方法(特に本体のみでベルを鳴らす方法)がわからないという方がもしかしたらいるかもしれません。ショップページには記載されていますが、やや不親切な印象。
翻訳機満載のショップページはさておき、表記ミスなども多々見受けられるので、チェック体制がやや甘いかなと思います。
とはいえ、まだ新製品とのことなので今後(売れたら)改良されていくことを期待します。
外観
上部に電源ボタン、下部にスピーカーを配置した仕様です。
お世辞にも高級感はなし。プラスチッキーなおもちゃ感は否めません。
取説によればLEDはT6/T2としか記載されていませんが、おそらくCREE社製のXM-L(T6,U2)です。
ライト後部にMicroUSB接続ポート。
USB接続のワイヤードリモコンの全長は約30cmとやや短めです。
ですが、収まりを考えるとちょうどいい長さかもしれませんね。
機能・使用感
オート撮影なので露出やホワイトバランスは自動補正しているため、明るさの違いがわかりにくいですが、ハイモード、ストロボ(点滅)モードは爆光です。
直視は絶対にやめましょう。
照射はかなり広範囲で、遠くになればなるほど広くなり、遠くまで明るく照らしてくれます。
リモコンは本体に接続すると、ボタン部分がグリーンに光ります。
また、本体充電中は本体ボタン部分がグリーンに光る仕様です。
付属品(同梱)のテールライトは1回プッシュで点灯。もう一度押すと早い点滅、3回押しで遅い点滅、そしてもう一度押せば消灯です。
電池はボタン電池CR2032を2枚使用。電池は最初から同梱してくれているので、すぐに利用可能です。
けど作りはしっかりしてるし、パッキンも噛ませてるから防水だと思うウキ!
自転車へ実装
最近全く乗っていなかった外に放置していた、11年製?ぐらいの愛車(Bianchi Cielo:ビアンキ チェーロ)に実装してみました。
ブラケットの設置はネジ式なので非常に簡単です。付属のラバーマットの枚数を調節することで、ステムにもつけられそうです(画像は2枚使用でキツキツ)。
リモコンは、シリコン(ラバー?)素材で、こちらの取り付けも簡単です。
ブラケットは360°回転するとのことだったので、グラつきを懸念してましたが、全くその心配はありません。
段階調整といった感じで、カクッカクッっと1回ごとにしっかり止まります。
テールライトのバンド部分は、伸縮性のあるシリコン製。シートポストにぴったり装着できます。
屋外照射・集光テスト
直視すると目が開けられないぐらい眩しいんですが、暗所だとソコソコの光という感じです。
直線的な光というよりは、どちらかというと広がりのある光で集光範囲は選べません。
正直なところ、スピードをガンガン出して走りたい方にはやや不向きと感じます。
とはいえ、足元はしっかり照らしてくれるので、ゆっくり走りたいカジュアルユースの商品と言えそうです。
気になった点・注意したほうがいい点
商品ページの修正点は、前述の通りですが、今回はいくつか気になった点があります。
ひとつひとつチェックしていきます。
ベル(スピーカー)の音が大きい
デメリットではなく、これはあくまでも注意点です。
本製品の音量はなんと140db。
140dbというと、我慢できないぐらいの騒音と言われています。
集合住宅住まいの方は、気軽に鳴らすのはやめたほうが賢明です。著者も試しに鳴らしてみたところ、その音量にびっくりしました。
テスト含めて、使用する際は必ず(他人に迷惑にならない)屋外で行いましょう。
全5種類のサウンドがありますが、優しい感じの警笛もあります。状況に応じて選ぶのが吉です。※動画を撮影しましたが、いまいち伝わらなかったので割愛
自転車ベル(警音器)の注意点
少し余談です。
今でこそ日本も自転車道などが整備され、サイクリングしやすい環境が整ってきましたが、自転車は軽車両。つまり、大義には車と同じです。
これは、説明するまでもなく周知されていることと思います。
海外では、十数年も前から自転車道路(といっても車道ですが)が整備されていて、車の運転手も“自転車がいる”ことは常に想定して運転しています。
Photo by Timelynx from Pixabay
そのため、クロスバイクだろうがロードバイクだろうが、サイクリスト側も、常に危険と隣り合わせという自覚があります。
ヘルメットは必ずといっていいほど着用してますし、日本のように歩道や車道を入れ替わったり、人混みをすり抜けたり、タラタラ走っている人などは極めて少ないです。
もちろん国によっても異なりますが、いわゆるママチャリが主流の日本とは環境が異なるものの、本製品は海外製です。
PSEやJISを取得した製品ではありませんし、海外(主に中国)向けに作られています。
道路交通法では、ベル(警報器)の装備は義務付けられていますが、むやみに鳴らすことは禁止されています。
ベル(警笛)を使用する際は充分注意しましょう。
防水規格が中途半端
本製品の防水規格はIPX5となっています。
しかしながらそれは、リモコンを使用しない場合の可能性が高いです。
リモコン自体は防水対応してないでしょうし、接続ポートにケーブルを接続した場合、その際の保護は一切ありません。
水滴が混入すればショート間違いなしです。
加えて、アウトドア利用を謳うなら、防塵にも対応した方が間違いなくいいですし、IPX5以上の製品も多数ある中見劣りしてしまいます。
また、1回使用しただけで、ポート部分を保護するシリコンが、知らないうちに取れていました。
稼働時間がやや短め
充電式なので電池の入れ替えが不要なのは大きなメリットではあるものの、連続運転時間が3時間しかありません。※ハイモードで使用した場合
3時間もてば充分という人と、3時間じゃ心もとないという人と分かれると思いますが、個人的には後者です。
取り外しはワンタッチで簡単ですし、使い勝手はいいものの、稼働時間がもう少し長い方が多岐に利用できます。
ましてや、緊急時にバッテリー切れは避けたいですからね。
リモコンの必要性が不明
リモコン付きは面白い発想だと思うんですが、長さが30cmしかないので、ハンドル周りにしか設置できず、「それではリモコンの意味がないのでは?」というのが率直な感想です。
本体のみでもベルを鳴らすことはできます(電源ボタン長押し)し、どのシチュエーションを想定しているのか不明です。
さらに酷評すれば、用事を済ます(停めた)際いちいち両方取り外さなければならないのは、自転車乗りにとって非常に面倒で、もはや苦行でしかありません。
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NIERBO LED自転車ライト FB11 総合評価
自転車用ライトの価格帯は軒並み2,000円前後。本製品も同じぐらいの価格です。
ただ、数ある自転車用ライトの中から本製品を選ぶ理由は、正直ないかもしれません。
ルーメン数が高ければいいというわけではありませんが、同価格帯のUSB充電式で、1,000lmを超える商品がいくつも存在します。
また、電池式(電池・テールライト同梱)で2,000lmを超えるものや、防水防塵性能の高いもの、モード選択の多いもの、サイコン機能付きのもの、長時間運転など、実用性の高いモデルが多数あります。
『電子ベル搭載の変わり種充電式LEDライト』が欲しいという、コアな人向けの製品です(これについても似た製品はすでに多数ありますが)。
とはいえ、ライトとしての機能は充分有しているので、選択肢のひとつにしてみてはいかがでしょうか。
【総合評価】 | |
製品名/モデル | Speaker Bicycle Light(Bike Light with speaker)/D5588(FB11) |
総合おすすめ度 | 3.0 |
あとがき
評価の難しい製品ではあるものの、面白ガジェットとして割り切れば楽しめる製品です。
下記製品の延長みたいなモデルなので、少し心配なら安い方から試しにチャレンジしてみてもいいかもしれません。
久しぶりに自転車に乗りましたが、改めてサイクリングは最高のエクササイズです。今回(放置し過ぎてサビサビになっていた)自転車を掃除する機会・乗る機会を与えてくれただけでも、NIERBOさんには感謝ですw