※Lepow様よりサンプル提供
これまでの著者の作業環境は、13インチのMacBook Pro。何をするにしても慣れてしまえば別段困ったことはありませんでした(現在は訳あってwin機に21インチのモニターを使用)。
とはいえディスプレイサイズは、作業効率を語る上で小さいより大きい方が良いのは当然です。写真(RAW画像)等を扱うならなおさらディスプレイにはこだわっておきたいですよね。
また周りを見てみると、モニターを別途用意して、デュアルディスプレイ化している人も多く、特に株やFXをやっている人はマルチモニター(3台以上)が当たり前です。
ですが前述の通り、普段が13インチサイズで事足りているため、サブディスプレイ化するにしても、どうせなら持ち運び可能なサブディスプレイ(モバイルディスプレイ)が欲しいなとかねてより思っていました。
そこで今回は、「Lepow 15.6インチ FHDモバイルモニター(モデル:Z1)」のレビューならびに評価をしていきます。
Contents
Lepow 15.6インチ FHDモバイルモニター(Z1) インプレッション
Lepowというメーカーを初めて聞きましたが、モバイルモニターではソコソコ高評価をえているブランドです。
主な販路はAmazon。中華新興企業らしいコスパの高さが魅力(モバイルモニターが3ラインナップ)となっています。
少し調べてみたところ、製造元は「Shenzhen Hua Zhixin photoelectric Co., Ltd.」で、どうやら同社のOEM品のようです。
大まかな特徴は下記の通りです。
-
- IPSパネル&フルHD対応
- USB Type-C or Mini HDMIによる簡単接続
- 15.6インチノングレア液晶
- ケース(スタンド)他豊富な付属品
- 軽量ポータブル
本製品は、IPSとフルHD対応となっていて、MiniHDMIやType-C、パススルー充電、とにかく手軽にサブディスプレイを使ってみたいという方におすすめの製品です。
4Kや8Kといった、高輝度高精細なディスプレイが主流な中、FHDかよ!とお思いのそこのあなた、その通りですw
ただ、予算が限られてたり、重量や置き場所を確保するのが難しいなんて方は一見の価値あり。IPS方式でも充分キレイですし、普段使いなら必要にして充分です。何より本体700g台と軽量ポータブルなので、会社のプレゼン用など、場所を選ばず活用できます。
自身は今後ラップトップ(ノートPC)のサブディスプレイにしようと思っていますが、ディスプレイサイズが小さくて作業に少しでも不満を感じているなら、導入検討もいいのではないでしょうか。
スペック紹介
Lepow 15.6" Type-C Portable Display | |
ブランド | Lepow |
モデル | Z1 |
カラー | ブラック |
スクリーンサイズ | 344.16 × 194.59㎜ / 15.6インチ |
パネルタイプ | IPS |
アスペクト比 | 16:9 |
解像度 | 1920 × 1080 |
表示色 | 16.7M |
色温度 | 6800K |
視角 | H:85°/85°min V:85°/85°min |
コントラスト比 | 1000:1 |
輝度 | 300cd/㎡ |
出力インターフェース | 3.5㎜イヤホンジャック 内蔵スピーカー(1W × 2) |
サイズ | 約368 x 225 x 8.8 mm |
重量 | 770g |
製品の特徴・概要
個人的にもSwitch(未だにスプラずっとやってるwみんなやろうぜw)に接続できるのが嬉しすぎます。
というのも、普段はリビングのテレビにつなげているものの、家族(特に子供)に占領されてしまうと当然使えず。テーブルモード・携帯モードの6.2インチディスプレイだと、おっさんの目にはつらいんです。
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デカいは正義、Type-Cケーブル・HDMIケーブル接続にて各種ゲームが遊べます。
動作確認済み(後述)のスマホやタブレットなら、外部電源なし(スマホ等デバイス側の電源供給)で出力も可能。エンタメ用ディスプレイとしても活躍しそうです。
また、先述の通りいわずもがな、デュアルモニターとして作業効率アップがのぞめます。
本製品はノングレアのIPSパネルを採用。光沢液晶の方が流行っている傾向があるような気がしますが、反射が少ない分、目への負担が少なく済みます。
完全にユーザーの使用用途によるものの、一般的なインターネットブラウジングやビジネスアプリケーション、静止画や動画の編集にも最適といえます。
そして、Type-C、HDMI、ケース、保護フィルムまで同梱されていて、何か別に追加購入することなくすぐに使用できるのも、さすがコスパ最強中華デバイスといった感じです。
2万円しない「Leow 15.6インチType-Cポータブルディスプレイ」で、お手軽デュアルディスプレイ化してみませんか。
- IPSパネル&FHD対応
- Type-C or Mini HDMIによる簡単接続
- すぐに使用開始できる豊富な付属品
- ファンクションがやや操作しづらい
- 出力は左側に集約しているため配線にやや注意
Lepow 15.6インチ FHD モバイルモニター(Z1) 実機レビュー・評価・感想
化粧箱・パッケージ
化粧箱正面はしっかりとブランド記載があり、クリーンな印象を与えてくれるシンプルな仕上がりです。
背面も少ない色でシンプルに必要最低限の情報が記載。本当かは定かではありませんが、PSEマークも記載されているので日本のユーザーも安心して使用できます。
【パッケージ内容】
-
Lepow Type-Cモバイルモニター *1
-
Mini HDMI to HDMI ケーブル *1(出力用)
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Type C-Type Cケーブル *1(出力用&給電用)
-
Type C-USB Aケーブル *1(給電用)
-
ACアダプター *1(給電用)
- クロス *1
-
スマートケース *1
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保護フィルム *1
-
取扱説明書(ギフトカード) * 各1
届いてすぐ"Ready to use"なのはとにかくありがたいです。HDMIやType-Cケーブルそれぞれ揃えるとなると、普通に1,000円超えますからね。
因みに取説は日本国内向けにバッチリ(日本語に)対応しています。
筐体・デザイン
カラーは黒一色で、ベゼルのフチにシルバーがあしらわれていたり、ブランドロゴを際立たせるヘアライン仕上げなど、筐体デザインは洗練されています。
画像はカバー、ならびにデフォルトで貼ってあったフィルムは外しています。
左側にスピーカー(内蔵)、MiniHDMI端子、USB Type-C(電源・オーディオ・ビデオ信号用)、3.5mmヘッドホンジャックを配置。
そして反対の右側面は、スピーカー、Type-C(電源供給用)、ロールキー(ジョグダイヤルのような感じ)、インジケーターランプ、電源ボタンが配置されています。
あくまでもモニターなのでベゼルをそこまで気にする必要はありませんが、割としっかりベゼルはあります。
とはいえ、比較的狭小ベゼルに仕上がっているのではないでしょうか。
カバースタンド(ケース)装着時
前述しましたが、カバーはマグネット式になっていて着脱は容易です。
また、スタンドとして使用する際微妙な角度調節こそできないものの、ある程度フレキシブルに対応できます。
果たしてこの立たせ方が正解かは不明ですが、とりあえず安定していればOKなので、こういった感じで色々TPOにあわせて使い分けられます。
Lepow 15.6インチ FHD モバイルモニター(Z1) 使用感
HDMI接続時
ラップトップ故障中につき、とりあえずNintendoSwitchでHDMI接続してみました。
Switchの場合は電源を別途用意する必要があったので、とりあえずモバイルバッテリーで供給しています。
デフォルトの状態ですが、光沢液晶に比べやや発色や鮮やかさには欠けますが、充分綺麗で不満点は特にありません。
とはいえ、単体で見ても色域は広いとはいえず、鮮やかさが抑えられている印象です。
当然OSDにていくらでも変更できます。発色をもっと鮮やかにしたい場合は明るさやコントラストなどを細かく設定したり、大まかに映画、ゲームといったモード変更も可能です。
画面上で各種設定できる機能を搭載したディスプレイのことウキ!
通常画面比は16:9となっていますが、4:3への変更も可能。
因みにリフレッシュレートは60Hzです。
また、目をいたわりたい方のためにブルーライトカットもできます。
特にゲーム用に子供に買い与えたいなんて親御さんにとってはちょっと嬉しい仕様かもしれませんね(昨今では当たり前かもしれませんがw)。
USB Type-C出力時
モバイルノートでデュアルディスプレイ環境構築
「Dell XPS 2-in-1 7390」が手に入ったタイミングで、デュアル環境にしてみました。
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メインデバイスにもよると思いますがType-Cを差し込んだだけで認識してくれました。あとは通常通り拡張すれば、デュアルディスプレイ環境完了です。
どうしても13インチだと画角が狭いので、作業がしづらいシチュエーションんが往々としてあります。ディスプレイは1枚より2枚、小さいより大きい方がいいのは明白。
「Lepow 15.6インチ FHD モバイルディスプレイ」は、モバイルノートユーザーにこそお勧めです。
NintendoSwitchと接続
次にType-Cにて繋いでみます。そしてSwitchは電源供給が必要なため、同じくモバイルバッテリーから供給しています(Anker製)。
発色も何ら変わらず、遅延、ラグも一切なし。
HDMI、Type-C両者でプレイしてみましたが、映像にもバッチリついてきてくれるので、普通に映画鑑賞や動画観賞等にも全く問題なく使用できます。
音質
お世辞にもよくありません。何ならNintendoSwitchの方が断然音はクリアで奥行きもあります。
最大ボリュームにしても小さめで音はややこもり気味。そこらのスマホ(モノラルであっても)の方がずっと音質はいいです。
ダイソースピーカーでさえ3W×2ですからね。
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モバイル用途なら及第点レベルともいえますが、個人的にはヘッドホンを装着して没入するのがベストかなと思います。
追記:PC環境(出力側次第で)なら音質はグッド
Switchの音が小さかったのは、どうやら出力側に問題があったようです。
「Dell XPS 2-in-1」の出力では、かなりしっかりした音が出力されます。最大音量ではうるさいぐらいで、音もクリア。モバイルディスプレイの内臓スピーカーなら充分過ぎます。
とはいえ、そこまでの高音質ではありませんし、及第点レベル。あくまでも内臓スピーカーなので外付けには当然負けます。
ですがお世辞無きに素晴らしいです!(語彙力)
追記:ゲーム音声は出力されるがYouTubeは出力されない
音に関連することなので追記しておきます。
USB Type-C接続の場合、Switch版のYouTubeの音声が出力されませんでした。
ゲーム音声は問題なく出力されているので理由はわかりません。ゲーム時とYouTube視聴時は信号が異なるのかもしれませんし、もしかしたら単純に個体差の可能性もありますが、持ち運びつつエンタメ用途も視野に入れていただけにやや残念。
とはいえ、映像は出力されるのでうまく使っていくしかないですね。
※ちなみにPCのデュアルディスプレイなら問題なく出力されますのでご安心ください。
携帯性(サイズ・重量)
せっかくなのでサイズの比較もしておきます。
MacBook Pro 13インチ(2015Earlyモデル)と比べると上記の通りです。上下はほとんど変わらず、幅だけ大きいといった感じです。
そしてもうひとつついでにサイズ比較です。上から8.4インチ、10.1インチ、13インチ、15.6インチの順です。
著者は普段MacBook Proを持ち歩いていたので、このぐらいのサイズ感であれば余裕で携帯できそうです。
とはいえポータブルとはいってみたものの、重量はソコソコあります。
ですが本体のみで約710g(カタログ値は770g)と、15インチディスプレイとしてはかなり頑張ってると思います。実際手に持った瞬間「軽っ!」と思わず声に出してしまいました。
ただネックなのはこのカバー。マグネット式なので致し方ないとはいえ重さは約460g。ほぼペットボトル一本と変わらないので、重さが気になる方は保護ケースを新調したほうがよさそうです。
なにしろ両方合わせると約1.1kgと、かなりずっしりくる重量となります。
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気になった点・注意したほうがいい点
正直ほとんど不満点のないLepow製モバイルモニターですが、何点か注意点をあげておきます。
- 色域がやや狭い
- ロールキーが押しづらい
- 入力・出力が左右に分かれているため配線に注意
- フィルムが貼りづらい
- サイズ・重量がソコソコある
- スマホへの互換性がない場合もある
では、ひとつずつ解説していきます。
色域がやや狭い
作業内容や好みにもよるかも知れませんが、「Z1」の色域は狭く、やや鮮やかさに欠けます。
また、AdobeRGBが何%なのかの記述がなく、詳細はわかりませんが、ゴリゴリのクリエーターにはやや不向きともいえそうです。
エンタメで使用する際も、高画質高精細な突き刺さるような発色のいい輝度が好みの方には恐らく不向きです。
ただ、ブログの執筆やちょっとした動画編集、暗闇での動画、映画鑑賞といった、目を少しいたわりたいなんて方にはむしろよさそうな色域表現です。
ロールキーが押しづらい
電源近くにあるジョグダイヤルのようなロールキーは、上下操作、押し込むことで決定ボタンとしての役割があります。
ただこのロールキーがやや曲者で、地味に押しづらいです。
設定してしまえば触ることはほとんどないですし、決して操作が困難というわけではないものの、もうワンサイズ大きくしてくれるか、“押している”とはっきりレスポンスがあればなおよかったです。
入力・出力が左右に分かれているため配線に注意が必要
また、配線については冒頭あたりで少し触れましたが、デバイス左側に出力端子、右側に入力端子という仕様です。
そのため、コンセントから電源供給が必要なときは配線をまわすのに少し注意が必要です。
フィルムが貼りづらい
そして、製品には関係ないことですが、付属のフィルムは気泡が入りやすく、貼るのに地味に苦戦します。
中華スマホ等に同梱されているような、よくある安価なフィルムで、当然ガラスフィルムではありません。また、付属フィルムは光沢フィルム。せっかくのノングレア液晶なので、傷も入りづらくタッチ操作をするわけではないため、貼らないで使用したほうがいいかもしれません。
サイズ・重量がソコソコある
前章の通りですが、普段から15インチ前後のモバイルノートを持ち歩いている方なら、サイズ感に関しては気にならないかもしれません。
ですが重量は、付属のカバーケースとセットにすると、やや気になります。
自身が使っている13インチのモバイルノートが約1.3kg。そして本ディスプレイを一緒に持ち歩くとさらにプラス1.1kg。
他にも諸々のガジェットを持ち歩くとかなりの重量となり、「今回はいいや」と、モバイルディスプレイのはずが、結局持毎回持ち歩かなくなること必須。
荷物を持つことが苦にならない方以外は、家庭内のみでのモバイルディスプレイとなりそうです。
スマホへの互換性がない場合がある
最後のスマホ互換ですが、私自身はスマホをつなぐ予定はないものの、今回テストでつないでみたところ出力されず。
単純にType-C直で出力対応していないだけなんですが、現在手元にあるスマホコレクションでは、USB出力対応機種はありませんでした(フラッグシップ機持ってないんです…涙)。
ちなみに、メイン端末は下記モデルです(他にもいくつかの中華端末でテストするも同様の結果)。
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そして上図がLepow公式ショップによる互換機種です。
スマホを大画面で見るために購入検討しているなら、上記互換端末を必ずチェックしておきましょう。
因みにパソコンで互換性の確認が取れている端末は上記の通り。
Type-C→HDMIなら基本何でも使えるとは思いますが、心配なら直接メーカーに聞いてみるのもいいかもしれませんね。
Lepow 15.6インチ FHD モバイルモニター(Z1) 総合評価
据置のIPSフルHDモニターに比べれば少し割高感はあるものの、モバイルディスプレイでかつ20,000円以下(タイミングによっては割引クーポンもあったりします)で、このクオリティなら充分すぎます。
普段から20インチ以上のディスプレイを見慣れている場合は小さすぎると感じるかもしれませんが、Lepow Z1はモバイルディスプレイなので、当然携帯性を重視しています。
カバーを外せば重量はたったの700gと軽量、接続にはUSBケーブル一本と、置き場所にとらわれず様々なシチュエーションで利用できます。
加えてノングレア液晶で傷もつきにくく、ポータブルディスプレイの選択肢としておすすめできる商品です。
やや押しづらさはありますが、各種設定操作するにしても、わかりにくい物理ボタンはほとんどなくロールキーと電源ボタンとOSDでほぼ完結。
現在ノートPCがメインでデュアルモニターを試してみたいとか、持ち運びできるモバイルモニターを探しているなんて方は是非チェックしてみて下さい。普通にオススメです!
【総合評価】 | |
製品名 | Lepow 15.6" Type-C Portable Display(Z1) |
総合おすすめ度 | 4.0 |
あとがき
Lepow 15.6インチポータブルディスプレイ(Z1)のみならず、すべてのモニターにいえることですが、結局のところ、ユーザーの使用用途次第で満足度は変わってきます。
著者は一旦PC作業を始めると、10時間ぶっ続けということもしばしば。そうなってくると、かえって鮮やかな光沢液晶が邪魔になったりします。
確かに発色は地味ですが、常日頃から長い作業が多く、目を労わりたいノマドワーカースタイルのブロガーやアフィリエイターにもおすすめの機種といえそうです。