※Banggood様よりサンプル提供
スマホやタブレットに並び、中華スマートウォッチ市場も激アツです。
5千円以下で購入できるエントリーモデルから、SIM対応・Android OS搭載の2万円を超えるハイエンドモデルまで、某りんご社製より魅力のあるモデルで溢れてきました。
今回紹介するのは、2014年設立中国は深センに拠点を置く、スマートウォッチブランドの「Kospet」社の製品です。
デュアルCPU・デュアルOS搭載、「Kospet Optimus Pro」の実機レビューをしていきます。
Contents
Kospet Optimus Pro インプレッション・評価・感想
Kospetだけでなく、ZeblazeやLEMFOもデュアルCPU・デュアルOSを採用したスマートウォッチをリリースしています。今後もこういった、OS切替によるバッテリーセーブ可能な省エネモデルが、どんどん出てくることでしょう。
Kospet Optimus Proはもはや、4G対応小型のAndroid端末。エントリークラスのスマホ同等か、それ以上のスペックを誇る、SIM対応のスマートウォッチです。
スペック紹介
Kospet Optimus Pro | |
ブランド | Kospet |
モデル | Optimus Pro |
カラー | ブラック |
素材 | 本体: メタル&セラミック ストラップ:シリコン(交換可能) |
OS | Android7.1.1 |
サポート | iOS / Android |
CPU | MTK6739 1.25GHz |
---|---|
RAM + ROM | 3GB RAM + 32GB ROM |
カメラ | 8.0MP(5.0MPソフトウェアアップデート) |
ディスプレイ | 1.39"AMOLEDディスプレイ(454 * 454px) |
バッテリー | 800mAh |
待機時間 | 5-7日 |
防塵防水等級 | IP67 |
対応バンド | TDD LTE:B38, B39, B40, B41 FDD LTE:B1, B2, B3, B5, B7, B8, B12, B17, B20 TD-SCDMA:B34, B39 WCDMA:B1, B5, B2 GSM:B2, B3, B5, B8 |
寸法 | 本体:φ48mm×厚さ15.6mm長さ274mm バンド:98mm×24mm 125mm×24mm |
重量 | 70g |
もはやこれはスパイグッズウキ!
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製品の特徴・概要
MTK6739とNRF52840のデュアルプロセッサにより、切り替えることでAndroid端末として、時計(歩数やカロリー、心拍などの計測・表示をするスマートバンド)として使うことができます。
ロングスタンバイモード(Lite OS)使用時はNRF52840 SoCによる省電力モードとなり、常にディスプレイ表示可能です。この時の待機時間はカタログ値で7日間です。
4Gモード(Android OS)使用時は2〜3日となります。※4Gモードでも常に表示ON/OFFを選べます
ベゼル部分にセラミックを用いることでラグジュアリー感を演出。"Optimus(ラテン語で最良、最善)"の名の通り、高級感だけでなく、耐久性や軽量化にもこだわっています。
Kospet Optimus Proは、高画質なAMOLED Retinaディスプレイを採用。1.39インチディスプレイの中に、有機ELとRetinaによる、美しく明るい描写を実現。
表示解像度はこの画面サイズでなんと、454 × 454px(372ppi)となっています。
冒頭でも言いましたが、本端末は完全にAndroid端末。4G(VoLTE)だけでなく、3G、2Gまで広くサポートしています。加えて、2.4GHz / 5GHzのデュアルバンドにも対応。※SIMサイズ:nanoSIM
同社製品"Brave"を除いて、Kospet製スマートウォッチには、カメラが搭載されています。昨今のスマホカメラ性能が高すぎてやや見劣りするものの、補完後の画素数は8.0MPにもなります。
補完前は5.0MPなので、画質はそこまでのぞめないものの、緊急用のカメラとしては十分高画質と言えます。
左手に装着しないと“付けたまま撮影”が難しいかもしれないウキ!
日常生活する上で、防塵はともかく、防水性能は必須条件。急な雨はもちろん、生活防水以上の防水性のがあれば安心です。
Kospet Optimus Proは、IP67の保護等級があり、粉塵からの保護とある程度じゃぶじゃぶ水に浸しても問題ありません。
スマートウォッチの標準機能とも言えるウォッチフェイスの変更も可能。デフォルトで入っているものだけではなく、DLしたり、公式に欲しいデザインを依頼したり、ユーザーを飽きさせません。
現在のOSに比べると、Android7.1.1を採用しているため、OSに少し古さを感じますが、3GB RAM + 32GB ROMのそこそこのメモリとストレージで一般的なエントリークラスのスマホを軽く凌駕しています。
スポーツモードも充実していて、屋内・屋外スポーツ問わず、距離やカロリー、心拍数やその他のデータもしっかりと記録できるので、健康管理にも役立ちます。
Kospet Optimus Proにはロマンが詰まっています。サイズが小さい分物理的にタイピングが難しいのは容易に想像できますが、2万円以下でこのクオリティ。iOSにもサポートされてますし、もはやガチでりんごマークなんか買っている場合じゃないかもしれませんねw
- デュアルOS・CPUでバッテリー節約
- 高輝度・高精細AMOLED Retinaディスプレイ
- スマートウォッチでは高画質の8.0MPカメラ
- 丸型ディスプレイ形状による使い辛さ
- 使えないアプリが多い
Kospet Optimus Pro 実機レビュー
化粧箱・パッケージ
サンプル提供なので文句は言えませんが、箱潰れェェェ。これまでいくつか発注してますが、緩衝材が少なかったり、袋に直だったり、過剰梱包は望んでないものの、Banggoodは少し梱包が雑な印象。
白一色に"KOSPET"のロゴが入ったシンプルな化粧箱です。
箱の中はスポンジが随所に施されていて、衝撃から守ってくれています。空輸でも安心ですね。
【パッケージ内容】
- Kospet Optimus Pro × 1
- 充電ベース × 1
- USBケーブル × 1
- ネジ(予備) × 3
- 保護フィルム × 1
- プラスドライバー × 1
- ユーザーマニュアル × 1
マニュアルは英語のみですが、初期設定などイラスト入りの解説でわかりやすくなっています。
Kospet Optimus Pro 使用感
本デバイスのカラー展開はブラックのみで、標準では同じくブラックのシリコンバンドとなります。
では、Optimus Proを細かくチェックしていきます。
別途レザー調のバンド(ブラック/ブラウン)や、メーカーによると、24mm幅なら自由に変えられるとのことなので、ガラリと印象を変えて使うのもおすすめです。
筐体・デザイン
上面は、回転しないタキメーター調のメタルベゼル。光沢を出しながらも、いやらしいテカリではなく、セラミックのボディと相まって、それなりに高級感があります。
背面にはセンサーとSIMスロット、ポゴピン(Pogo pin)、マイク、スピーカーを配置。
右側面に、ファンクションボタン(物理ボタン)とカメラが配置されています。逆側には何もありません。
横から見るとわかる通り、厚みは15.6mmとそこそこあります。女性が装着するには少しゴツイかもしれません。
SIMはnanoSIMに対応しています。予備はありますが、取り外しの際ネジ山をなめないように注意です。
SIMスロット部分のカバーはヘアライン加工の入った金属製。ネジで止めるだけだと防水性に不安を感じましたが、カバーの裏側(SIMの部分)にはゴムパッキンが施されていて、水の侵入を防ぐ仕様になっています。
とはいえ、所詮プラスドライバーで湿る程度のトルクですし、水の侵入(浸潤)は普通にしそうな気がします。生活防水程度と思っておいた方がいいかもしれないですね。
充電には専用の充電ベースを使用します。データ転送にも使用するマグネットポゴピンです。
ネットワーク(接続性)
ネットワークタイプ | GSM,CDMA,WCDMA,FDD-LTE,TDD-LTE |
GSM | B2/3/5/8 |
WCDMA | B1/B5/B2 |
TD-SCDMA | B34/B39 |
FDD-LTE | B1/B2/B3/B5/B7/B8/B12/B17/B20 |
TD-LTE | B38/B39/B40/B41 |
MediaTek社らしい対応バンド帯を網羅しています。スマートウォッチながら、比較的幅広く対応しています。
ドコモ回線は、3Gはバンド1のみで、プラチナバンドには非対応。都市部では問題なく通信できますが、郊外や地下などは圏外になりやすいです。4Gはバンド1/3に対応しています。
ソフトバンク回線も同じく、3Gがバンド1のみ。4Gはバンド1/8に対応なのでドコモと使い勝手は同じです。
auは3Gは対応してないので4GLTEのB1みでは現実的ではないでしょう。
どちらにしても、下手に通話SIMを使うよりは通信SIMの方がいいかもしれません。(ちなみにLINEモバイルにて通信確認済)
海外デバイスを使用する際は技適マークがない場合(電波法違反となるため)、100%自己責任です。ですが、それを踏まえてワンコイン(300円)から始められるLINEモバイルをおすすめしておきます
サブ用(デザリング含む)SIMとしてもおすすめです。
ドコモ回線でも不便なく利用可能
中華端末の多くはソフトバンク回線の相性がいいモデルが多いんですが、ウェアラブルデバイスである以上、どちらにしても本端末はサブ的利用がメイン。本製品の場合、どのMVNOでもいいと思います。
著者はドコモ派(色々利用してますけど)なので、一部紹介しておきます。
※ドコモ系のSIMで通信確認済みです
ドコモ系MVNO一部紹介 | |
おすすめ度: 4.0 ※楽天ポイントが溜まる・使えるのが最大のメリット | |
おすすめ度: 4.2 | |
おすすめ度: 4.0 | |
おすすめ度: 4.1 |
本端末含め、ほとんどの中華端末は技適マークがありません。原則、技適マークを取得していない海外端末(ドローンやBluetooth接続が必要な無線機器)の使用は電波法違反となり、罰則の対象となります。利用は自己責任となりますのでご注意ください。
関連【楽天モバイル】格安SIM2回線開通で通信費節約!夫婦や家族で格安SIMならさらにお得に!
仕様・機能
初期設定・ペアリング
簡単に初期設定方法も交えて解説していきます。
上の物理ボタンを長押しで電源ON。さすがAndroid OS、日本語にもバッチリ対応しています。
※充電がなかったので充電しながら撮影しています。
案内に従って、スマホでQRコードを読み込み、アプリをインストールします。アプリをインストール後再度QRコードを読み込んでスマートウォッチとアプリ(スマホ)を連携します。
順番は前後しますが、最初のQRコードは「WiiWatch 2」というアプリのAPKへのURLです。案内に従うと、いきなりAPKファイルに促されるので若干心配でしたが、警告なども無視してダウンロードします。
心配なら後でGooglePlayからインストールしましょう。試してませんが、おそらくGooglePlayからインストールでもペアリングできると思います。
使用しているブラウザや端末によっても異なりますが、何度か警告が出ても無視して承諾していきます。ペアリングが完了するとアプリ側は右図「成功した接続」の表示になります。
ヌルサク高輝度ディスプレイ
すみません、心の声がw
この完全にガンダムのパクリみたいなディスプレイ、なぜ採用したんでしょうか。そしてなぜこれを推すんでしょうか(実際はオプティマスの名の通り、トランスフォーマーのコンボイこと、英版トランスフォーマーのオプティマスプライムをモチーフにしてるんでしょうけど)。
しかしこれはダサい、一刻も早く変えたい。※トランスフォーマーならびにガンダム好きの方ごめんなさいw
とそんなことはさておき、視認性良すぎで眩しいぐらいです。AMOLED Retinaは伊達じゃありませんね。※輝度の変更可能
Android端末同様、上から下へのスワイプでクイック設定ツールが呼び出せます(右図)。
アプリリスト(端末上はApp List Styleと英語表記です)の表示は、Arc(左)/Round(右)から選ぶことができます。
タッチ感度はかなりよく、ヌルヌルサクサク動きます。これは感動。
ちなみに、あらかじめ最初からプリインストールされているアプリは、約20個ほど。電話やメッセージなど、必要最低限のものしかないので、適宜インストールしていきましょう。
その日の気分で変えられるウォッチフェイス
スマートウォッチと言えばいつでも変えられるウォッチフェイス。本端末も類に漏れず、ディスプレイロングタップでいつでも変更可能です。
膨大なライブラリから、ネット経由でダウンロードも可能なので、毎日のように変えて楽しむのもいいですね。
GooglePlayが利用可能
OSはAndroid7.1.1なので当然ですが、スマホと同様、GooglePlayが普通に使えるので、アプリのインストールは思いのまま。
物理的にタイピングがかなり困難なので、ブラウジングする際も"OK , Google"で音声認識してもらった方が断然楽です。
上図はYouTubeですが、本体からしっかり音声も出ますし(音声のクオリティは思いの外good)バッテリー消費の少ないアプリを探してみるのも一興ではないでしょうか。
長時間運転ロングスタンバイモード
ロングスタンバイモード使用時は、常にディスプレイが点灯(表示)し、タッチ操作も一切できなくなります。
できることは、時間と日付、心拍、歩数、カロリー表示だけでウォッチフェイスの変更もできません。上下の物理ボタンで表示画面を2回切り替えられる(日時以外と心拍の表示)のみとなります。
確かにこの程度ならバッテリー持ちがいいのは頷けます。
※ロングスタンバイモードでも通知きました!失礼しました!ただ、なんの通知が来たのかわからないので、そこはなんとかして欲しいです(ただ来ない時もあります)
ざっくりの計測ですが、5日ぐらいは余裕で持ちます。
4Gモードでバッテリーは1日程度
AMOLEDということで、もう少しバッテリー持ちを期待していましたが、やはり800mAhというバッテリー容量。
当然といえば当然ですが、Kospet Optimus Proは、小さいだけで通常のAndroid端末と同じことができるため、使えば使った分だけバッテリーはグングン減っていきます。
使用環境にもよりますが、バックグラウンドアプリ無し、通知最小限(と言っても筆者はメール、SNSなどの通知はおそらく多い方)、ほぼプリインストールアプリ(デフォルト)のみの状態。
この状況で、1日持てばいい(正直厳しい)ぐらいの感触です。※スタンバイ時
メモリ・ストレージ
3GB RAM + 32GB ROMのスマホがたくさんある中、スマートウォッチにしてみれば充分すぎる記憶容量です。メインスマホ(ではないですが)として利用も決して不可能ではありません。
ちなみに、Kospet Optimus Proは、下位モデルのKospet Optimusがあります。先にも少し触れましたが、違いはメモリとストレージ容量の違いだけです。
価格的にも数千円程度の違いなので、"Pro"の方が合理的かと思います。
Kospet Optimus / Kospet Optimus Proの違い
- Kospet Optimus:2GB RAM + 16GB ROM
- Kospet Optimus Pro:3GB RAM + 32GB ROM
ベンチマーク
Android端末なのでベンチマークスコアを出そうと思いましたが、普段使用している、「AnTuTu Benchmark」、「Geekbench 4」に対応していませんでした。
Kospet Optimus ProのSoCは、MT6739WAクアッドコア。ですので、AnTuTuスコアは4万点〜4万5千点ぐらいは出るのではないか、という予想です。
少なくともWi-Fi環境下のブラウジングは、割とサクサク使えます。
カメラ性能
フォーカスを合わせる術がないのでこれが限界です。やはりカメラの精度はまだまだです。
ですが、被写体との距離がある程度あって、なおかつ日中明るい場所で撮影すれば、普通に綺麗な写真が撮れます。
ディスプレイにインカメラが付いているならまだしも、リューズ部分にカメラを付けるのは、倫理的にいかがなものかと思います。
ですが今後さらにこういった端末が増え、高画質になっていくのは間違いありません。犯罪に使われないことを切に願います。
マルウェアチェック
今回はAPKファイルをダウンロードしていることもあり、確実にやっておきます。
ESET並びに、他のウィルスチェックアプリも通常通り使用でき、いずれも問題は検出されず。ただの危惧に終わって一安心です。
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気になった点・注意したほうがいい点
お世辞ではなく、Kospet Optimus Proのクオリティは十分高いです。普通に使っていて楽しいですし、以前レビューした“おもちゃ”と比べれば雲泥の差で、日常利用にもおすすめです。
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ですが、すでに少し触れている通り、正直なところ改善の余地はまだまだありそうです。
気になった点を注意点と交えながらご紹介していきます。
使えるアプリが限られる
搭載SoCはMTK6739なので、そこらのエントリークラスのスマホにも引けを取らない本端末。当然ほとんどのアプリには対応していますし、インストールも可能です。
ですが、大方の予想通り、1.39インチ丸型ディスプレイのため、物理的な意味で使うのが困難です。
同タイプのモデルは同様の問題が出てきますが、ソフトウェアキーボードを使おうにも端(角)の方がタップできず使い物になりません(左図)。
また、ゲーム(今回はパズドラ)も普通にできますが、やはり見切れてしまいます。※パズドラはカクツクこともなく遊べました
YouTubeですら、画像検索厳しいです。今後のUI改善は必須。タッチ感度がいいだけに勿体無いですね。
筐体デザインがゴツくて装着感が強い
Kospet Optimus Proは、タキメーターが主張しているように、最近多いスポーツスマートウォッチ寄りの筐体デザインです。
現在メインで使っているAmazfit Stratosと似ていたので、(ついでに似たフェイスウォッチにして)並べてみました。余談ですけどガチで最高です。
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重量は同じ70g、そして筐体サイズはほとんど変わりませんが、厚さが15.6mmと6mm厚いです(Amazfit Stratos 2は厚さ15.0mm)。
普段時計慣れしていないと何かを装着するだけで煩わしく感じますが、普段から時計をつけている(スマートバンドと合わせて両手装着)著者でさえ、厚みのせいか大きく感じます(Amazfit Stratos 2と比較して)。
そうはいっても本端末のターゲットは主に男性。慣れてしまえばなんてことはないものの、女性にはややゴツく、スポーツ用途よりは日常向けの方がいいかもしれませんね。
バッテリー持ちがイマイチ
懸念していた通り、やはりバッテリー持ちはあまりよくありません。
先に紹介したXiaomi(正確には傘下ですが)や、今をときめくHUAWEIなどの、世界的に知名度のあるビッグブランドの製品は、比較的スペックとの誤差が少ないように感じます。
これに対し、その他の深セン中華新興企業のブランドは、カタログ表記が実際と異なったり、地味に雑な部分があったりします。
こういった誇大表記は日本でもよく問題になりますが、中華製品は特にザラです。
カタログ値で、4Gモード:2〜3日、ロングスタンバイ(Persistent)モード:5日〜7日とのことですが、先にも少し触れた通り、4Gモードでは1日厳しいです。※仕様環境による
Kospet Optimus Proの売りはデュアルOSです。モード変更は簡単に行えるので、長時間使いたいならデュアルOSをうまく使いこなす必要があります。
専用アプリの活用がしづらい
Kospet Optimus Proとスマホをペアリングするには、仕様・機能章で解説した通り、「WiiWatch 2」というアプリを用います。
本アプリ、ペアリングするためだけで、他の使い道がありません。
上図はアプリ内ですが、これで全てです。
フィットネス系のアプリは適宜インストールすれば済むものの、睡眠時間の計測といった、一般的な健康管理系の機能は一切ありません。
しかも当日のみの歩数と心拍で前日に遡ったり、過去の記録も一切見れません。せっかく製品が良くてもアプリがひどいとそれも台無しです。
大手ブランドのアプリの完成度と比べるとゴミアプリウキ!
ウェアラブルデバイスは連携が必須。バックグラウンドでも稼働する必要があるので、ただバッテリーを消費するために本アプリを入れるようなものです。
追記:しばらく使用してみて
実際にしばらく日常生活で活用後の感想です。
初回レビューではわからなかった、ポイントを紹介します。
歩数計の精度が低い
健康管理系の歩数計の精度がやや低いです。
少し腕を振ったらカウントされてしまうため、外出していないほぼ歩いていない日であっても、数千歩(厳密には2357歩)歩いたことになっています。
因みに、Mi Band 3や4、または他のウェアラウルデバイスではせいぜい400歩程度の計測なので、この誤差は少し大きいです。
料理をしただけで数千歩となるため、下記のような、廉価スポーツウォッチと精度が変わりません。
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また、アプリと繋がっているにも関わらず受信しなかったり、逆にバイブが鳴り止まなかったり、製品自体にも、まだまだ改良の余地を感じました。
追記:最近は精度上がってあまり変わらなくなりました。
2019/08/01追記:ウォッチフェイスが豊富で楽しい
ウォッチフェイスの変更ができるのは、スマートウォッチならではの楽しみです。
「その日の気分で変えられるウォッチフェイス」の章でも少し触れた通り、Optimus Proも漏れなく変更可能です。
本体にもアナログ・デジタルだけでなく、ちょっと変わった奇抜なデザインやおしゃれなデザインも豊富で、使えば使うほど楽しくなっていきます。
充電は相変わらず煩わしいですが、1日1回の充電をルーティーンにしてしまえば、活用の幅が広がります。楽しい端末です!
2019/02/02追記:アプリアプデで少しオシャレに
上記はアプデ後(WiiWatch 2 ver.3.0.1)の表示です。
スマホと未接続のため、カウントはすべて0となっていますが、UIが刷新され(もはや別物っぽいw)ダークモード調となり、心なしかオシャレになりました。
やや不自然さの残る日本語訳や、できることは変わらないものの、健康管理は格段にしやすくなりました。
スピード感のある中華メーカーらしいアプデで、今後さらに使い勝手がよくなるかもしれませんね。
Kospet Optimus Pro 総合評価
従来のイメージだと、実用性に欠けるかなと正直思ってましたが、充分実用レベルです。
ディスプレイサイズの関係上、物理的に制限されているため、スマートウォッチとしてはややオーバースペック感は否めません。
デフォルトの「Watch IME」は、スマートウォッチに合わせて作ってあるものの、使い勝手が悪すぎるので、結局のところ音声入力が一番楽です。
実は本端末、QWERTY(PCキーボード配列)なら、画面サイズにギリギリおさまります。フリック入力に慣れてしまうと操作感はやや劣りますが、画面サイズに収まった状態でタイピングしたいならこちらの方がいいかもしれません。
とはいえ、これだけ視認性が良く、感度も良好で、サクサク使えれば、サブ機としては普通におすすめできます。
省エネ面から見ても、デュアルCPU・デュアルOSは魅力的で、スペックの向上とともに今後はUIの改善が先決となりそうです。カメラ精度ももう一声欲しいですね。
Kospet Optimus Proは、“もうちょっと”な部分はあるものの、完成度の高いワクワクする製品でした。※まだまだ改善の余地があるので、今後の期待を込めて総合評価の点数は低め!
【総合評価】 | |
製品名 | Kospet Optimus Pro |
総合おすすめ度 | 3.9 |
あとがき
ほんの数年前までは、SIMフリー対応のスマートウォッチは、正直使い物にならないイメージでしたが、いよいよ本格的に、中華スマートウォッチも横並びでクオリティが上がってきたように思います。
この技術力とスピード感は、どうあがいても日本は太刀打ちできません。
今回初めてKOSPET製品を触りましたが、今後が楽しみなブランドです。