※K&F Conceptよりサンプル提供
田舎住まいに限らずですが、著者の住む地域でも、サル、シカ、イノシシ、タヌキ、ウサギ、ハクビシン、そしてテンといった野生動物は当たり前のように人里に降りてきます。
都会ではネズミやカラス、寒い地域はクマなどによる被害も毎年報告されていますね。
いわゆる害獣・害鳥被害です。
人身事故はもちろん、建物被害、農作物被害など、全国各地で多発するほどの社会問題となっています。
彼らの生活環境を奪い、生態系を破壊してきた人類こそが諸悪の根源のため、ある種自業自得感は否めませんが、突然野生動物に襲われたり、精魂込めて作った収穫間近の野菜を根こそぎ食べられるのは、決して気分のいいものではありません。
そこで害獣被害に役立つのが、「トレイルカメラ」です。
トレイルカメラは、人感センサー付きの暗視カメラで、俗に自動撮影カメラ・センサーカメラ・野生動物カメラなどと呼ばれているシロモノです。
今回は防犯対策にも役立つトレイルカメラ、「K&F Concept トレイルカメラ HB-E2」のレビューをしていきます。
Contents
K&F Concept トレイルカメラ HB-E2(HB-E10) インプレッション
先に言っておきますが、害獣駆除には『狩猟免許』並びに、当道府県や市町村の捕獲許可が必要なため、ネズミなどの一部例外もありますが、むやみに駆除・捕獲はできません。※罰則もアリ
そもそも素人が捕獲したところで、罠にかかって興奮した野生動物には近づくことさえできませんし、その後の処理ができないと思います。
トレイルカメラは、あくまでも動物の生態調査(監視)や防犯対策として活用しましょう。
というわけで、前置きが長くなりましたが、今回紹介するトレイルカメラは、これまでも何度が紹介しているカメラアクセサリブランド、「K&F Concept」にて取り扱いのある商品です。
ちなみに下記は、れっきとした「K&F Concept」ブランドで、機能性もあり、著者もソロキャンなどに大いに活用しているアイテムのひとつです。※同社三脚などもフル活用してます。
そんな信頼性のある「K&F Concept」。
トレイルカメラもいくつか扱っており、他社製ではWi-Fi接続による遠隔操作が出来るモデルなどもありますが、今回のモデルには非搭載。
ですが防水・防塵耐性や、画質、画角、トリガースピードなどは上位モデル並み。最先端機能こそ搭載していないものの、わかりやすく言えば本製品は、
汎用性重視のトレイルカメラ内でのミドルスペックモデル
といったところです。
※上記はK&F出品ではありませんが、恐らく同一または類似(ダウングレード)製品です
【公式サイト】
- 10%OFFクーポン:10kfjp
- クーポン有効期限:2021.1.8〜2021.12.31
スペック紹介
K&F HB-E2ハンティングカメラスカウティングカメラワイルドビュー1080P 16MP HD PIRモーションナイトビジョンカメラ K&F HB-E2 Hunting Camera Scouting Camera Wild View 1080P 16MP HD PIR Motion Night Vision Camera | |
モデル(型番) | HB-E2(HB-E10) KF35.004 |
カラー | カモフラージュ |
材質 | ABS樹脂他 |
解像度(静止画) | 20MP / 16MP / 12MP / 8MP / 5MP |
解像度(動画) | 2.7K / 1080P / 720P / D1 / VGA |
画角 | 120° |
検出距離(センサー反応距離) | 日中:80ft(約24m) 夜間:65ft(約20m) |
照射ライト | ノーグローライト(940nm) |
LED数 | 48球 |
トリガースピード | 0.2 - 0.5秒 |
防水・防塵規格 | IP66 |
製品の特徴・概要
「HB-E2」は、スペック表の通り、
- 1080P フルHD対応
- PIR(Passive Infrared Ray:赤外線)モーションセンサー搭載
- ナイトビジョン対応
- 検出距離最大80ft、広角120°の広範囲撮影
- 0.2sのトリガースピード
- IP66規格対応
などが特徴のモデルです。
実は本製品、K&F Conceptのショップページでは、画素数は16MP、画面解像度は1080P(フルHD)となっています。
ですが、取説や製品本体を調べてみたところ、静止画は20MP、動画は2.7K(2704×1520 / 20fps)まで(一応)対応しています。
とはいえ、この手のトレイルカメラのイメージセンサーやソフトウェアは、どんぐりの背比べ。
3万円を超えるような(または近い)モデルを使用したことがないため、はっきりとはいえないものの、少なくともトレイルカメラの多くは、単にソフトウェアで画素補間処理が施されているだけです。
画素数至上主義者に怒られてしまいそうですが、
- 画素数が大きければ高画質というわけでは決してありません。
当然、画素数が大きくなればなるほどファイルサイズは大きくなり、トリガースピードやリカバリースピードの遅延、SDカード空き容量の圧迫、バッテリーの消耗など、トレイルカメラにとって致命的なんです。
4K対応の廉価中華アクションカムに釣られてしまうのと同様に、その響きだけでチョイスしないようにお気を付けください。
1万円以下(やそれに近い)の価格帯のどのトレイルカメラを使っても画質はそこまで期待できず、さほど変わらないはずです。
とはいえ、どこかのタイミングでアップグレードされているかもしれませんし、昨今の中華デバイスは本当に優れたものも多いので、使ってみないことにはわかりません。
というわけで、3年ぐらい前に知り合いの猟師に触らせてもらったトレイルカメラの薄い記憶を頼りに、ロマンが詰まった「K&F Concept トレイルカメラ HB-E2」のレビューをしていきます。
※上記はK&F出品ではありませんが、恐らく同一または類似(ダウングレード)製品です
【公式サイト】
- 10%OFFクーポン:10kfjp
- クーポン有効期限:2021.1.8〜2021.12.31
- ターゲットを狙いやすいノーグローライト採用
- 広範囲撮影可能
- IP66規格対応
- 耐久性への懸念※問題なし
- バッテリー消耗の懸念※問題なし
K&F Concept トレイルカメラ HB-E2(HB-E10) 実機レビュー・評価・感想
やはり予想通り、「HB-E2」は、K&F Conceptオリジナルの製品ではないようです。
型番はおろか、メーカー記載もなく、ただ“Trail Camera”とだけ記載された、シンプルイズベストな化粧箱です。
この開き直りっぷり、嫌いじゃないですw
では、細かく見ていきます。
化粧箱・パッケージ
ショップページでは型番は「HB-E2」となっていますが、ラベルには「HB-E10」と記載。
きっと8期ぐらい後継機種なのでしょう(違)※eBayのK&F Concept公式に「HB-E10」と記載されていたので現在はこちらが正解なのかもしれません。以後「HB-E10」と表記します。
パッケージ内容
- トレイルカメラ本体 * 1
- mini USBケーブル * 1
- 固定用ベルト * 1
- 固定金具一式 * 1
- 取扱説明書他 * 各1
全編英語の取説ですが、カメラ本体の設定には日本語があります。
ただ、ガジェットが苦手とか、初トレイルカメラの場合、英語がある程度読めないと若干厳しいかもしれません。
筐体・デザイン
ネジや留め具以外は、オール樹脂筐体のトレイルカメラらしい周囲の風景に溶け込むカモフラージュ調のデザインです。
屋外に設置した際、留め具類の錆びが少し気になりますが、目立つような雑さはなく作りはしっかりしています。
金具はやや細めで、留め具をひっかける部分は樹脂製なので、やや貧弱です(他社製も変わりません)。
そこまで強い力は加わっていないものの、設置場所や開閉頻度によってはパキっといってしまいそうな雰囲気は否めません。
また樹脂なので簡単に壊すことはできますが、南京錠やワイヤーなどでロックすることもできます。
本体底面に、常時電源のためのACアダプター用端子、また固定金具取付用のネジ穴が配置されています。
背面の固定ベルトや金具取付部分は、先の画像の通り4か所のネジで止めているだけなので、不必要なら外してパテで埋めてもいいかもしれません(隙間から水が浸入しそうなので)。
一応端子部分は水滴が浸入しないように設計されていますが、常時電源を取る場合はカバーを開ける必要があるため、水滴が確実に入らない場所に設置する必要があります。
レンズ部分やLED、センサー部分には密閉性のある樹脂カバーで保護されているので、IP66の触れ込み通り、防塵・防水性は確保されています。
筐体内部に各種物理ボタンを配置。
メニューボタンやリプレイ、上下、撮影、決定といったわかりやすい設計で、ゲームボーイのようなチープさが何とも言えません。
「HB-E10」は単3電池8本を使用。カバーは付いているものの、ゴムなどはなく密閉性は低いです。
内部に水が浸入したら一発アウトです。
ただ、内部を覆うように一周ぐるりとゴムが配置されているため、防塵はもちろんある程度防水性も期待できそうです。
内部底面にmicroSDカードスロット、micro-USB端子、モード選択スイッチを配置。
ちなみにSDカードは最大32GBまで使用可能です。
ザックリですがモードのイメージです。
- OFF:電源オフ
- TEST:各種設定
- ON:スタンバイ
著者は使用しませんが、付属の固定金具は角度調節のつまみ以外、ほぼ金属製です。
実際に取り付けると上記の通り。
アンカーボルトも同梱されているので、防犯カメラとして固定で使用するなら使ってみてもいいかもしれません。
ちなみに、ネジ穴は三脚などもそのまま使える1/4ネジ。
フレキシブルに様々な場所で使いたければ、こういった使い方も可能です。
ベルトは充分な長さがあり、木などに括り付けて設置するのにも問題なさそうです。
K&F Concept トレイルカメラ HB-E2(HB-E10) 使用感
実は本製品を入手して数週間経つものの、まだ動物の撮影に至っていません。
現在の住まいからは遠方ですが、著者は所有している山などがあり、毎日のように、シカやサル、イノシシ、その他野生動物が日中でも見られる環境です。
ただ昨今の環境下ではなかなか設置に行く機会がなく、自粛しています。
後日改めて撮影結果をお送りします。
日本語対応された簡単操作
前述した通り、マニュアルは英語ですが、カメラ本体は日本語対応しています(やや中華フォント感は否めません)。
デフォルトでは英語となっているので、設定内から「Language(言語)」から日本語を選びます。
「筐体・デザイン」の章でも紹介したように、「HB-E10」は、他社のトレイルカメラ同様、「メニュー(MENU)」、「リプレイ(REPLAY)」、「上下左右」、「撮影(SHOT)」、「決定(OK)」といった直感操作の物理ボタンが配置されています。
やや古臭さはあるものの、押している感触や操作音(OFFに出来る)もしっかりあり、ガジェット好きなら取説無しで誰でも簡単に扱えると思います。
著者が一番嫌いな行き過ぎたらもう一周しなければならないような、必要最低限のファンクションではないため、操作中煩わしさを感じることはありません。
また、今時のタッチパネルや高精細モニターというわけではありませんが、炎天下でも比較的見やすく、屋外利用も問題ありません。
※使用後試しましたが、炎天下は見づらいです。
指定した時間帯のみを監視したり、タイムラプス、上書き録画、モニター出力、パスワード設定など、ひと通りの機能は備わっているので、トレイルカメラとして充分役立ちます。
被写体をとらえるセンサー・カメラ精度
モニター越しに被写体(本トレイルカメラの化粧箱)に向けると、画像の通り。
モニターサイズが大きいおかげか、モニター越しで映し出される画像は、廉価中華アクションカムより見やすい印象です。
そして、夕方に山の中で撮影。
正直気温はデタラメ(実際は3~4℃)、空は白飛びしているものの、普通に撮影できていると思います。
次に少し寄りで撮影。
マクロには対応できていないものの、30cm程度被写体が離れていれば、輪郭もぼやけることなく写してくれます。
夜間、室内にてぬいぐるみを撮影。
真っ暗闇でも何が映っているのかはっきりとわかります。
そして最後に、もう一枚。
これまでは、通常のカメラで撮影するのと同じように撮影してきましたが、我が家のうさぎを被写体に、トレイルカメラとして設置して撮影してみました。
画像の通り、突然フレームインしてきたうさぎをしっかり捉えています。
動画(3秒~10分)と静止画、同時撮影も可能ですが、どちらもバッチリ撮影できます。
補間されているとはいえ、日中も暗所も申し分なく撮影できるのはもちろん、必要なタイミングで自動検出(作動)してくれるので、監視カメラとして充分役立ちます。
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追記:感度良し、バッテリー持ち良し、深夜の来訪者をバッチリ撮影
結論から言って、問題なく使えます。
画像はまた改めて紹介しますが、撮影内容を改めてチェックしたところ、シカ、タヌキ、猫他様々な動物の撮影に成功しました。※下記参照
感度が良すぎるのか、木々や草花が風で揺れた際にも撮影していることがありましたが、“何か”来た時にバッチリ撮影してくれます。
また、撮影時間を23:00から4:00で設定し4か月近く放置していますが、まだ動いています。
期待以上の働きをしてくれることが分かったので、設置場所によって防犯にも間違いなく使えそうです。
静止画でも撮れていますが、カメラ位置が近すぎて画角に収まっていなかったりしたので、画像は全て庭先に設置しておいたトレイルカメラの動画の切り抜きです。
実際の動物の写真
アナグマかハクビシンだと思いますが、胴体もすらっとしていてしっぽも長いのでハクビシンでしょうか。
この日は2匹観測できました。
カメラが近すぎて脚しか映っていませんが、同じ場所にて鹿です。
この日は先日のハクビシンらしき動物も写っています。
そして糞が多かったので設置してみたところ、野良猫の密会が行われていましたw
前述の通り、2月末頃から設置し、感度を良くしていることもあり、稀に風の強い日などには木々の揺れ等でも撮影してしまうことはありましたが、幾度となく動物の撮影に成功。
撮影時間は23時00分~4時00分で設定して、バッテリーは変えることなく未だ働いてくれているため、撮影方法次第でかなり楽しめるハズです。
動画紹介
気になった点・注意したほうがいい点
トレイルカメラ、もといハンティングカメラの主要大国といえばアメリカ。Bushnell、Cuddeback、Moultrie、SPY POINTなど、様々なブランドがあります。
そのアメリカ製、あるいはカナダ製のものに比べ、中華製は安価で、下手をすると(アリエク等を使えば)1/10くらいの価格で手に入ります。
こういった同価格帯のトレイルカメラのスペックを並べてみると、基本性能はほとんど変わりませんし、過去のレビュアーを見る限り、画質や音質、操作性もさほど変わらない印象です。
先日トレイルカメラを所有している猟師に実際に会って話してきましたが、この手の安価なモデルのウリである、トリガースピードや人感センサーに過度な期待はしない方がいいようです。
いくら製品上で“素早く”、“広範囲に”と謳われていても、何かしらの誤作動やセンサーがうまく作動しなかったりすることも普通にありえます。
もし防犯や鳥獣被害への万全の体制を整えるなら、入念な準備と複数台別角度で設置するなどの工夫は必要です。
といっても、トレイルカメラなので“怪しいところに設置して放置”するだけなんですけどね。
少なくとも、今回レビューした「K&F Concept トレイルカメラ HB-E2(HB-E10)」は、素人が監視カメラ用途に使う分には普通に使えます。
K&F Concept トレイルカメラ HB-E2(HB-E10) 総合評価
まだ長期間設置したわけではないので、ある程度の雨風や風化などによる耐久テストはしていませんが、“予想以上に使える”というのが正直な感想です。
本製品に限ったことではなく、規格は一昔前のものが多く、あまり進化をしていないように見受けられます。
単純に需要がそこまでないのと、据え置きであれば、防犯カメラのクオリティの方がずっと高いからとも言えます。
手元に届くまでは、“おもちゃ感が強いだろうな”と想像していましたが、案外しっかりした作りで、樹脂筐体ながら耐久性は担保されてます。
また、外気温や使用時間などにもよりますが、スタンバイのみなら半年程度バッテリーも持つようですし、価格的にも6千円台と安価。
気になるところや、怪しい訪問者がいそうなところに括り付けてほったらかしておくのに最適なアイテムです。
家屋、車などの防犯、鳥獣被害対策用トレイルカムの選択肢のひとつにしてみてはいかがでしょうか。
※上記はK&F出品ではありませんが、恐らく同一または類似(ダウングレード)製品です
【公式サイト】
- 10%OFFクーポン:10kfjp
- クーポン有効期限:2021.1.8〜2021.12.31
【総合評価】 | |
製品名 | K&F Concept Hunting Camera HB-E2(HB-E10) |
総合おすすめ度 | 4.0 |
害獣駆除には『狩猟免許』並びに、当道府県や市町村の捕獲許可が必要です。罰則もあります。
一部例外もありますが、むやみに駆除・捕獲はせず、まずはお住いの地域の役所等へ相談するのが無難。
最近は悪徳害獣駆除業者間とのトラブルも多発しているため、必ず複数業者から見積もりを取り、サービス内容や料金を十分に検討したのち、信頼できる業者に依頼しましょう。