「ケルヒャー」といえば、業務用・家庭用問わず圧倒的認知度を誇り、もはや国内においても高圧洗浄機の代名詞といっても過言ではないドイツ生まれのブランドです。
今回はそんなケルヒャーの高圧洗浄機の中のエントリーモデル「K2クラシックプラス」のレビューをしていきます。
Contents
ケルヒャー(KARCHER)高圧洗浄機 K2クラシックプラス インプレッション
一昔前に比べ、高圧洗浄機も国内外問わず様々なメーカーやブランドからリリースされており、その値段はピンキリ。
そんな中「ケルヒャー」も例にもれずラインナップがさらに充実し、どのモデルを選んでいいかイマイチわかりづらいことと思います。
加えて同社の中でさえも今回のモデル同様「K2」を掲げる製品がいくつもあり、より混乱を招いているような気すらします。
今回レビューするモデルを端的に言えば、
- 一番コスパのいいエントリーモデル
で、価格的にはお手頃なのはもちろん、サイズも大きすぎず小さすぎず取り回しがよく、様々な用途に使える1台です。
厳密には「K 2 クラシック プラス」と「K 2 クラシック プラス カーキット」があり、その名の通り“カーキット”が含まれている分割高です。
ただ定価こそ価格差はあるものの、Amazon他大手ショッピングモールでの購入ならどちらの価格もほとんど変わらないので、車の洗車を念頭に置いているなら後者おすすめ。
洗車から網戸、窓、ベランダや玄関ポーチ他、様々な場所や用途で使えるパワフルな洗浄力を味わえる1台です。
- 女性にも扱いやすい軽量&コンパクトタイプ
- 自在に水圧が調節可能(バリオスプレーランス標準搭載)
- 自吸対応(水道が無くても使用可)
- 都度着脱が地味に面倒
- 純正品の値段が高い
スペック紹介
KARCER K2 Classic Plus | |
モデル | K2CP |
カラー | イエロー/ブラック |
---|---|
電源 (V/Hz) | 100 / 50 - 60 |
最大許容圧力 | 8MPa |
吐出水量 | 330L/h |
給水温度 | 最大40℃ |
モーター出力 | 1kW |
重量 | 3.9kg※アクセサリーを除く |
サイズ | 462 x 171 x 243mm |
※取説・ショップページ・公式サイトから抜粋
ケルヒャー(KARCHER)高圧洗浄機 K2クラシックプラス 実機レビュー
「K2」には『サイレント』や『Little』、“Plus“のない先代の『Classic』などのシリーズがあり、アタッチメントの違いは多少あれど、基本性能はほとんど変わりません。
大きな違いはタンクの有無となります。
筆者は(意味もなく)無駄にカーキットに同梱されているようなフォームノズル(社外品)を別途購入してしまったので、タンクがあってもなくてもとりわけ問題ではありませんが、本体に取り付けて泡洗浄したいなら本機を選ぶメリットとなりそうです。
化粧箱・パッケージ
本製品は「K 2 クラシック プラス カーキット」ではなく、「K 2 クラシック プラス」なので、フォームノズルやウォッシュブラシ、洗浄剤のカーキットは含まれません。
洗車向けのセットは他モデルでもいくつかあるので、使ってみたいアタッチメントが付属しているかどうかで選ぶのもいいかもしれません。
【パッケージ内容】
- 高圧洗浄機本体 × 1
- トリガーガン × 1
- バリオスプレーランス × 1
- 高圧ホース(5m) × 1
- 本体側カップリング × 1
- 洗浄剤タンク × 1
- 給水口フィルター※本体内部取り付け済 × 1
- ユーザーマニュアル × 1
周知の通りケルヒャー自体はドイツ発祥ながら、日本法人も設立されているブランド。
当然取説はイラスト付きの日本語でバッチリ解説されています。
筐体・デザイン
ケルヒャーのコーポレートカラーといえばイエロー。
国内における重機も黄/黒のカラーが多かったりもしますが、よりポップで明るいカラーです。
ただ電源スイッチ含め、筐体ほとんどが樹脂製のため重厚感は低めです。
トリガーガンもほぼ樹脂製で、全体的にプラスチッキー。作りはやや安っぽい印象ですが、よく言えば軽量設計ともいえます。
軽量な分取り回しがし易そうです。
付属の高圧ホースの長さは5m。本体接続部は真鍮製ですが、トリガーガン接続部は樹脂製です。
ホース自体はしなやかさよりコシが強めで耐久性はありそうなものの、フレキシブルさにはやや欠けます。
取り回しには慣れが必要かもしれません。
本音を言えば洗車をするにしても5mではやや心許なく、10mは欲しいところ。正規(純正)品は値が張るので社外品を後日改めて購入します。
バリオスプレーランスも経年劣化や耐久性に不安が残る樹脂製。
先端ノズルを回転させることでSoft~Hardを任意に選べるので、汚れに応じて使い分けできる仕様となっています。
サイレント他比較的新しいモデルには、ハイパワーの『サイクロンジェットノズル』が付属していますが、これ一本でも案外幅広い用途に事足りると思います。
トリガーガンとホースの連結部はワンタッチ式となっているため着脱は容易なものの、使用頻度によっては早い段階での破損が心配です。
本体連結部はネジ式。こちらも樹脂同志となるので、少し扱い方を誤ると割れたり欠けたりは起こり得そうです。
本体と給水ホースへの接続は、付属のカップリングを使用すれば社外品でも問題なく使用可能です。
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ケルヒャー(KARCHER)高圧洗浄機 K2クラシックプラス 使用感・評価・感想
散水・洗浄が自在に調整可能で便利
正直洗車したいのであれば、数百円で購入できる数パターン対応の散水ノズルでも事足ります。
ですが使ってみるとさすがケルヒャー。高圧モードでの水圧が違います。
ノズルを回転するだけなので、任意に水圧の変更が可能でシーンごとに使い分けできるのはかなり使い勝手がいいです。
本製品の推奨使用環境は、自転車、軽自動車や普通乗用車、窓や網戸などとなっていますが、フロアマットや玄関マットなどの汚れがかなり落ちます。
とはいえこと洗車に限ったことでいえば、問題なくできるものの、水圧を高めて節水しているせいか高圧では特に風が強いと散水しやすく泡切れもあまり良くない印象です。
また高圧だからといって車の汚れがスルスル落ちるわけでは決してなく、過度な期待は禁物です。
パワフルな洗浄効果で玄関ポーチ他外構清掃に便利
塀や石垣、階段など外構の苔や汚れはもちろん、玄関ポーチや外壁の目地といった、本来ブラシが必要な清掃を短時間で終わらせられます。
せいぜい10cm角タイル分ぐらいを少しづつ動かしながらの清掃なので、広範囲すぎる清掃にはやや不向きな印象です。
気になった点・注意したほうがいい点
後継機や上位モデルには搭載されていますが、本機には仮置きや収納できるギミックがありません。
そのため、作業中断時は地面に置く以外方法がなく、樹脂製ということも相まって簡単に小傷が付きます。
厳密にいうと、ノズルを(2本まで)固定する箇所が本体側面に設けられているので一応無理やり一つにまとめることはできるものの、ちょっと置きたい程度の時はやや不便です。
※上記「K2 サイレント」にはタンクはないものの、“スマート収納”機構が備わっています。
また前述と少しかぶりますが、いくら手軽とはいえ、アタッチメントがいくつもあり、使用するにはそれらに接続が必須。
繋ぎっぱなしで収納できるスペースがあればいいですが、スマートに収納できないことで乱雑になりがちです。
実際ガーデニング用の散水ノズルでも対応可能なことも多々あるので、手軽さを天秤にかけると使うまでのハードルは(どのモデルを選択したとしても)やや高い印象です。
ケルヒャー(KARCHER)高圧洗浄機 K2クラシックプラス 総合評価
家庭用と謳っているだけあって、取り回しの面でも業務用では厳しいと思いますが、年末の大掃除などでは大活躍するはずです。
前述の通り、簡単着脱とはいえコンセントに加え本体に2か所、トリガーで1か所、ノズル交換で都度、といった具合に、ホース直結の散水ノズルと比べると使うまでのハードルはやや高いです(準備が地味に面倒)。
とはいえガレージや物置があったり、外構に水道があるなら買って損はない製品です。
日常のちょっとした清掃はもちろん、気合を入れた清掃どちらにもおすすめの一台です。
【総合評価】 | |
製品名 | KARCHER K2 CLASSIC PLUS |
総合おすすめ度 | 4.6 |