中華アクションカメラの魅力といえば、その安さ。
ですが、1万円前後のアクションカメラは似たり寄ったりで、正直なところ、差別化できていないものが多いです。
そして、さすが模倣大国中国。これでもかというぐらい同スペの製品がいくつもあり、結局どれが正解かは実際に実機に触る以外方法がありません。
今回は、そんな飽和状態の中華アクションカメラブランド市場に一石を投じるEKENから、4K+EISテクノロジー搭載の中華GoPro「EKEN H6s」のサンプルをいただいたので、徹底レビューしていきます!
Contents
EKEN H6s EIS 4K+ 概要
EKENは(例のごとく)中国は深セン市発、2006年設立のデジタル機器メーカーです。主にアクションカメラがメイン商材で、360°カメラやドアベルなどをリリースしています。
主力製品であるアクションカメラは、今回のH6s以外に、H5s Plus/H5s Plus/H6s/H7s/H8s/H8R/H9s/H9R Plus/H9Rといったラインアップがあります。
よくぞここまで似通ったような製品のラインナップを増やしたなという感じですが、それだけアクションカメラに特化しているメーカーとも言えます。
数字が高い(低い)方がリリースが早いとか、スペックが高い(低い)ということではなく、ライブストリーミングができたり、タッチパネルに対応したりと、それぞれのカメラで“できること”が異なります。
その中でも「H6s」は、4K + EIS(電子イメージスタブライゼーション)に加え、2インチバックスクリーン + 0.95インチステータス(フロント)スクリーンを搭載した、“オールインワン”パッケージのバランス重視のアクションカメラとなっています。
先にいってしまいますが、このアクションカメラ、同価格帯では“買い”の製品です。オススメ!
スペック紹介
EKEN H6s スペック | |
モデル | H6s |
チップセット | Ambarella A12 |
センサー | Panasonic(型番不明) |
ディスプレイサイズ | 2.0インチ液晶 |
スクリーン解像度 | 320 * 240 |
バッテリー容量 | 1050mAh |
稼働時間 | 約70~90分 |
充電時間 | 3時間 |
画角 | 170度 |
カメラピクセル | 14M |
レンズ直径 | 18mm |
ビデオ解像度 | 1080P ( 30fps ) ( EIS ),1080P ( 60fps ) ( EIS ),2.7K ( 30fps ) ( EIS ),4K ( 25fps ) ( EIS ),4K (30fps) |
マイク | ダブルマイク |
手ぶれ補正 | 3軸ジャイロスコープ3軸加速度センサー(EIS) |
入出力(ポート) | マイクロUSB / HDMI |
防水ケース | 最大30M |
対応言語 | 英語/繁体字中国語/イタリア語/フランス語/オランダ語/ドイツ語/ポルトガル語/スペイン語/チェコ語/ポーランド語/日本語/ロシア語/トルコ語/韓国語/タイ/簡体字中国語スロバキア/ハンガリー語/ノルウェー/スウェーデン/デンマーク/ /フィンランド/ギリシャ語 |
寸法 | 5.93 x 2.14 x 4.11 cm |
重量 | 66g |
「EKEN H6s」で、再生回数の一番多い動画を選びましたが、全編英語です。本記事内に動画レビューも載せておりますので合わせてご確認ください※後日公開予定。
製品の特徴
4K動画は低価格帯のアクションカメラでも標準的ですが、6軸ジャイロ補正で4K25fpsまで補正してくれるのが最大の魅力です。
ビデオ解像度は、4K30fps / 4K25fps EIS / 2.7K30fps EIS / 1080p60fps EIS / 1080p30fps EISと、4K25fpsからジャイロ(EIS)が有効となります。
個人的には、実用性があるのは1080p60fps EISからかなという印象を受けましたが、より高画質、高精細を求める方にはかなり価値のある一台だと思います。
ただ、静止画はあまり重きを置いておらず、14MPのみ。映像をガシガシ撮りたいという方向けのアクションカメラです。
また、専用にアプリ(Ez iCam App)をダウンロードすれば、Wi-Fiによるリモート操作が可能。HDMIポートにより、TVへの出力もそのままいけます(アクションカメラでこれらの機能は標準的ですが)。
そして、もちろん防水ハウジングによる防水性能(30M)や、三脚、バッテリー×2、リモコンなど豊富すぎるアクセサリー類も魅力です。
中華アクションカメラはオールインパッケージの物が多いですが、H6sは他のアクションカメラと比べてもプラスアルファな付属品が同梱されています。
2インチのバックスクリーン(IPSスクリーン)は標準的ですが、フロントにも0.95インチのステータススクリーンを搭載し、“どのフレームレートで撮影しているか”が、一発でわかります。
サーフィンやサイクリング、登山など、あらゆるアウトドアスポーツに相性がいいのはもちろん、ドラレコとしてもオススメのアクションカメラです!
メーカーより、当サイト限定クーポンもゲットしています。そこまで大きい割引ではありませんが、ぜひご活用ください!
EKEN H6s EIS 4+ 実機レビュー
本機は、コスパが高いのはもちろん、オリジナリティがしっかりあります。
正直、同価格帯の中華アクションカメラブランドはスペックどころか、本体サイズ(ボディ)や防水ハウジングまで同じ、ただ単に“名前だけ変えた(OEM)”製品が多いです。
しかし本製品は、パッケージリストを見る限りでも、他のメーカーと異なる独自のものとなっています(アクセサリー類の流用はできます)。
それでは実機レビューしていきます!
化粧箱・パッケージ
日本国内市場での需要を見越してでしょうか、パッケージは日本語に対応しています。
箱裏面には仕様が記載。
日本語対応しているだけでも安心の証ですが、さらに日本の技適マークも印字されています。
内側の化粧箱はシンプルに、メーカーロゴと挨拶文の刻印。
この時点で、模倣ブランドではないクオリティの高い製品というのが伺えました。
中にはキャリーケースがスッポリと収まっています。
キャリーケース(バッグ)付きのアクションカメラは、以前レビューしましたが、アクションカメラはアクセサリー類が多いので、あると便利なんですよね。
一見すると同梱物が少ないようにも見えますが、綺麗に収まっています。簡易的なキャリーケースですけど、型枠も形状に合わせて取ってあるので、どこに何が入っていたかわかり安いと思います。
【パッケージ内容】
1 * EKEN H6s 4K+ アクションカメラ 本体
1 * リモコン
2 * 1050mAh バッテリー
1 * ハンドルバー/ポールマウント
1 * 三脚
2 * ヘルメットマウント
1 * 防水ケース
1 * デザー※数本ありますがセットとしてカウント
5 * マウント 1~5
1 * USBケーブル
1 * バッテリー充電器
1 * 取扱説明書
他社製のアクションカメラと若干同梱内容が異なります。予備バッテリーや充電器が最初から同梱されているのはかなりポイント高いですね。
取説は多言語なしの完全日本版。
ところどころ日本語翻訳が惜しい部分はあるものの、海外製(中華製)にしてはかなり頑張ってます。
EKEN H6s EIS 4+ 使用感
前面には電源/モードボタン、ステータススクリーン、レンズがあります。裏面は至ってシンプルな2.0インチ液晶。
撮影時、ステータススクリーンの有無はかなり大きいです。特に、エクストリームスポーツ時は、サッと撮れているかどうかをチェックしたいですからね。
右側面にWi-Fiボタン。
左側面にMicroUSB端子、MicroHDMI端子、MicroSDカードスロットがあります。
上面は、撮影ボタン/選択(決定)ボタン、スピーカー。
底面にはバッテリースロットがあります。
他社のものでも流用はできると思いますが、最初から余分に付いているの至れり尽くせり仕様。
充電機まで付属しているので、撮影しながら別箇所で充電も可能です。
本体にバッテリーを入れたまま、本体を介して充電するモデルが多いです。別売で販売されている場合が多く、こういったセットになっているのは比較的稀です。
起動-電源ON
明るいところでもステータス画面の視認性グッドです。バッテリー残量、撮影モード、フレームレートや撮影時間が一目でわかります。
背面ディスプレイもアイコン付きでわかりやすいです。
日本語翻訳もやや不自然さはあるものの、他のチャイナアクションカメラと比較して優秀な方です。
ただ、少し気になったのが解像度の表記。解像度はピクセルサイズ表記の他に4Kや2Kの表記してもらった方がわかりやすいかもしれないですね。
以下、撮影モードの解説です。
ビデオモード:動画撮影
写真モード:静止画撮影
バースト:連写撮影
TLビデオ:タイムラプス撮影
TL写真:タイムラプス撮影
ビデオ再生:動画再生
写真再生:静止画再生
設定:カメラの設定
撮影モードはいくつかありますが、ほとんどのアクションカメラと同じなので迷うことはないと思います。
オリジナリティを追求
前述の通り、廉価モデルとは一味違うオリジナリティがEKENにはあります。
上図は、左がよくある廉価モデル、右がEKEN H6sです。
サイズ感の違いもあり、(よくある)廉価モデルの防水ハウジングケースの流用はできません。
EKENオリジナルの防水ハウジングケースとなっています。
マウントも同様に、オリジナリティに溢れています。
これだけに限らず、他のアクセサリー類も独自の金型(製造ライン)を確保しているという証拠ではないかと思います。
しかしながら、防水ハウジング以外のマウントや、その他のアクセサリー類は、他社製との互換性ありです。
他メーカーのGoProもどきと互換性を持ちつつ、オリジナルを追求しているという企業努力が伺えます。
そして、何と言っても珍しいのは、他社ブランドで同梱されていない三脚が同梱されている点です。
プラッチッキーで安っぽさはあるものの、手持ち撮影や固定撮影にも事欠きません。
専用アプリ
Wi-Fi接続でリモートコントロールできるのは別段珍しくありません。
EKENもスマホとの連動は同様に可能です。
ただ、残念ながら精度は高くありません。
素直に付属のリモコンを使うか、本体操作を利用するのがいいと思います。
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動画紹介
上記動画はほぼ本製品を使って撮影しています。
ところどころスマホで撮影してますが充分画質はキレイではないでしょうか。※チャンネル登録オナシャスw
EKEN H6s 総評
いつもなら、「気になった点・注意した方がいい点」という章を設けるんですが、今回はないに等しいです。
強いて挙げるとすれば、2点。
4K動画で手ぶれ機能を使いたい場合、25fpsのフレームレート〜になってしまう点と、静止画は14M以外選択できない点です。
30fpsだとどうしてもコマ数が少ない分疾走感が強くなっちゃんうんですよね。
ですので、個人的には60fpsで撮影できるモード(2K以下)を推奨しておきます。
静止画に関しては、あえて特化しなかったのかもしれません。でも、アクションカメラは動画撮影に特化してなんぼです。プラスアルファ程度に思っておけばいいでしょう。
アマゾンレビューもサクラが多いかなと思いきや、そんなことありませんでした。本製品クオリティ高いです。
画質のクオリティも申し分ないですし、1万弱程度なら即ゲットしても問題ないと思います!
余談ですが、Amazonレビューで下記のようなコメントがありました。
フロントディスプレイに使う前からキズがありました。中華なのでそこは仕方ない?事なのかもしれませんが…
Amazonレビューより
これ、フィルム取ってないだけですw(二重フィルムになってます)
オススメのアクションカメラです!
【総合評価】 | |
製品名 | EKEN H6s |
総合おすすめ度 | 4.7 |
あとがき
中華アクションカムは、日本語表記が雑だったりと、アラを探せばいくらでも出てきますし、今ひとつな点も確かにあります。
ただ、安いは正義。(GoProを買う)予算がなければ断然おすすめです。
ジャイロ機能さえあれば、アクティブシーンでもカクツキの少ない上等な動画が撮れちゃいますからね。サポートもしっかりしているので、買いのアクションカメラかもしれません!