数年前より、巷で“音質がいい”と言われている、300円のダイソーステレオミニスピーカー。
著者もこの存在は知っていましたが、半信半疑だったのもあり手を出さずにいました。ところが先日ハードオフに行った際、200円で売られていたのを見かけて(存在を思い出して)試してみることにしました。
今回は庶民の味方、100円ショップダイソーよりリリースされている、USBミニスピーカー(3W×2)のレビューをしていきます。
Contents
ダイソー USBミニスピーカー 実機レビュー・インプレッション
先に言っておきますが、著者はガジェットは好きですが、電子回路もわからなければ音響設備に関しても完全に素人です。
本製品は、魔改造している方や(エンクロージャーのDIYなど)、正直素人が見てもわけのわからない電子回路を数値化して改善したりと、とても太刀打ちできない専門製の高いレビューで溢れています。
ましてや本製品は、既に数年前(2017年頃)からリリースされている比較的人気のロングセラー商品です。
そんな高評価の多い製品ですが、結論から言って、“そこまでおすすめできない”というのが正直な感想です。
高評価の逆張りするのは簡単なので、一応簡単に説明しておくと、どちらかと言うと、正直一般層より自作スピーカーを作れる技量がある人におすすめ、と言う感じの製品です。
後発も後発で今更感のある商材ですが、レビューしていきます。
スペック紹介
ダイソー 300円スピーカー | |
ブランド | ダイソー |
モデル | KI-19-8/S101 |
カラー | ブラック |
材質 | ABS樹脂 |
出力 | 3W × 2 |
インピーダンス | 6Ω |
---|---|
周波数帯域 | 35Hz-20Hz |
寸法(W × H × D) | 63 × 75 × 55mm |
重量 | 約268g※実測値 |
製品の特徴・概要
特徴や概要説明はもう不要かもしれません。ご存知、100円ショップ業界ダントツトップ大創産業の、USB電源供給卓上型300円のスピーカーです。
数年前から、ネットやSNSで人気が高まり、“100均なのにすごい”、“300円とは思えないクオリティ”など、価格以上の音質を味わえると、評判の高い製品です。
また、電子回路を組める人たちにとって、バラして“改造し甲斐があるおもちゃ”としても人気です。
似たサイズの自作用スピーカーユニット単品でも300円前後はするので、分解して組み直すのはちょっとした自由研究なんかにもいいのかもしれないですね。
端的に言えば、ロープライスハイクオリティの製品ってやつですw
- 価格以上の音質
- 素人でも簡単な音質アップが可能(レビュー多数)
- 作りが単純で音質アップの改造しやすい
- 低音が弱い
- 音量をあげるとビビる
化粧箱・パッケージ
各所で見慣れた100均らしい化粧箱。とはいえ、ノーブランドの中華製品は箱すらないこと多いですからね。それらと比べても遜色ないか、それ以上のパッケージングです。
緩衝材はなく、各スピーカーをビニールで覆っているだけの梱包です。ケーブルもやや乱雑。パッケージ内容は、取説なしの本体(ケーブル含む)セットがひとつのみとなっています。
外観
当サイトではバラしません。外観は見てくれ通りで、黒一色。前面にドット調のデザインがされていて、マットな質感です。プラスチッキーでお世辞にも高級感があるとは言えず、安っぽさは否めません。
背面には製造年月と音量調節ダイヤルが右ユニット側に付いています。
ちなみに、2017年モデルは背面に±表示がないとのことで、2019年版は外観以外にも、基盤なども改良されています。
インターフェースは、電力供給のためのUSB端子と、音声出力用のステレオミニプラグを用います。作りは貧弱です。
機能・使用感(音質チェック)
ノートPC、スマホ、中華製のタブレットでそれぞれ使用してみました。
※確認!
音質は搭載チップや使用している音楽ソフトなど、環境、端末によって全く異なります。また、デバイスとの相性や聴くジャンル、聴き手の好みにも左右されます。
当サイトでは、複数の端末でチェックしていますが、個人の聴力のみの評価です。10時間程度のテストですので、あらかじめご了承ください。(しばらく使って変化があれば追記します!)
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評判通り、ダイヤル真ん中ぐらいまでなら音量・音質は充分で、デスクで使うには大きすぎるぐらいの音量です。
300円なら文句なしの音です。
最近はスマホやタブレットのスピーカーの音質も向上しているものの、やはりまだまだ物足りない端末がほとんどです。
低音は弱いものの、しっかりとステレオで再生されますし、デスクで動画視聴したり、また、ポータブルゲーム用に“プラスアルファの音質”が欲しいならおすすめの商品です。
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ただ、音量を最大にすると、音が音がビビってしまって使い物になりません。
音量調節は、ダイヤルを半分ぐらいにしておいて、端末や使用アプリ側から調節した方がビビりもなくクリアに再生できます。
気になった点・注意したほうがいい点
先ほども言った通り、音質に関しては価格以上、300円でこのクオリティなら文句はありません。
ですが個人的には、音質以外の部分が雑すぎておすすめできないという印象を抱きました。
2点気になったので解説します。
左右スピーカーを繋ぐケーブルが短すぎる
本製品はUSBで電力供給できることから、PC接続での使用を想定しています。
しかしながら、仕様にはケーブル長1mと記載があるものの、ケーブルはかなり短め。実寸で約80cmしかありません。加えて、左右スピーカーを繋ぐケーブルは、50cmも満たしません。
そのため、現実問題、せっかくステレオで使いたいのに、ケーブルが短すぎてノートPCサイズじゃないと左右に置くことができません。
デュアルディスプレイ派はもちろん、大きめのディスプレイを使っている場合、ディスプレイ脇左右に設置、という当たり前のことができないんです。
作りが雑で接触不良あり
外観の章でも解説した通り、あくまでも100均クオリティ。樹脂ボディに凹み(特に背面)の確認が見て取れますし、質感は安っぽいです。
本製品の音声出力は、ステレオミニプラグを用います。しかしながら端末によって、接触不良で音が再生されないことがあります。
プラグを見ると、バリのようなものがあり、明らかに作りが雑です。外観を見回しても所々(普通の人ならほとんど気にならないレベルの)ちょっとしたバリがあります。
外観に関しては納得できるものの、接触不良で毎度調節が必要なのはストレスでしかありません。
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ダイソー USBミニスピーカー 総合評価
高評価レビューが多かったのでどんなものか試してみましたが、トータルすると価格相応だと思います。今や数千円出せばワイヤード・ワイヤレス問わず、ハイセンスでハイクオリティな製品が手に入ります。
私自身は本製品をヘビーユーズするかと聞かれたらすることはないですし、壊れた際リピートするか、というとおそらくしません。
と色々言ったものの、価格から言えば失敗しても痛手は少ないので、チャレンジしてみるのもいいと思います。3W×2の高出力は確かに魅力的ですし、たとえハズレを引いても買い替えできますしね(まぁハズレを引いたら二度と買わないでしょうけどw)
ある程度知識があって自作スピーカーに挑戦したいとか、デザインの良し悪しはともかく、スマホやタブレット、ラップトップの音質を少し良くしたいならおすすめできる製品です。
見つけたらぜひチェックしてみてください。
【総合評価】 | |
製品名/モデル | DAISO MINI SPEAKER |
総合おすすめ度 | 3.3 |
まとめ
後出し逆張り評価なので、やや汚いやり口のレビューかもしれません。
でも現在はスマホ自体の音質が向上しています。スマホやタブレットで使用したい場合、本製品を買うより、下記のような電源不要のスマホスタンドスピーカーや、アウトドアスピーカー(ダイソーで600円の商品)の方が手軽で、使い勝手がいいと思います。
※上記はイメージです。100均のモデルは形状が異なります。
ケーブル長からしても、本製品の用途は、デスクトップ<ラップトップなので、ラップトップを据置したい人にとって、特にメリットがある商品と言えそうです。
音質はいいので、外観デザインをリメイクシート等でアレンジするのもいいかもしれないですね。