※メーカーよりサンプル提供
CZURことシーザーより、「CZUR Shine」というオーバーヘッド型スマートスキャナーがリリースされます。
本製品は、海外大手のクラウドファンディングサイトIndiegogoにて3億円以上を集め、日本でクラファンを手掛けるMakuakeでも、目標金額を大きく上回る金額で既にサクセスしています。※2020年10月現在
今回は、そんなCZUR TECH(シーザー テック)社の画期的なオーバーヘッドスキャナー、「CZUR Shine (Ultra)」のレビューをしていきます。
本記事では「CZUR Shine Ultra」と何度か表記していますが、公式YouTube動画、並びにIndiegogoのプロジェクト、そして筐体記載の製品名では"CZUR Shine Ultra(型番:Shine 1300A3 Pro)"そして何より海外での商品名が「CZUR Shine Ultra」であるため、Ultraを入れて表記している部分があります。
Contents
CZUR Shine インプレッション
今回の「CZUR Shine (Ultra)」を扱う、『CZUR TECH:シーザー テック(英語読みはシズールな気もしますが)』社は、中国は深圳に本拠地を置く、主にスキャナーを製造しているブランドです。
そして販売元は、イギリスはロンドンに本社を置く、エンジニアリング機器や数値流体力学(CFD)ソフトウェア、それらに準ずるコンサルティング等をしている『Concentration Heat&Momentum Limited(CHAM)』の日本法人(支店)、略称『CHAM-Japan (チャム・ジャパン)』が正規代理店となっています。
過去にも、多くの製品をクラファンにて成功をおさめ、今回満を持して登場したのがCZUR TECH(シーザー テック)社のオーバーヘッドスキャナー、「CZUR Shine (Ultra)」というわけです。
著者もプリンターとセットになったフラットベッドスキャナーをメインで使用していましたが、今回初めてオーバーヘッドスキャナー「CZUR Shine」を使ってみたところ、
- 想像以上に手軽で便利
- 物撮りに使えるかも?
という感想を抱きました。
「CZUR Shine (Ultra)」は、
ポータブルで場所を選ばず、老若男女誰でも簡単にあらゆるものをデジタル化出来る
そんなデバイスです。
学生諸君はもちろん、ビジネスシーンでも大いに役立つアイテムなので、今から応援してみるのもいいかもしれません。
※上記は同社別モデルです
スペック紹介
CZUR Shine | |
ブランド | CZUR(シーザー) |
モデル | Shine Ultra(Shine 1300A3 Pro) |
カラー | ブラック |
カメラ | CMOSセンサー 有効画素数:13MP 解像度:4160 × 3120px |
スキャン速度 | プレスキャン:0秒 スキャン:1秒 |
スキャンサイズ | A3≦ |
フォーマット | JPEG |
カラー | 24bit |
動画ファイル形式 | MP4 4:3 1600 * 1200(デフォルト) / 16:9 1920 * 1080(オプション) |
静止画ファイル形式 | JPEG, PDF, Searchable PDF, Word, Exel |
DPI(dots per inch) | A4≈340 ; A3≈245 |
ビデオストリーム形式 | MJPEG |
ビデオパラメーター | MJPEG 4160 × 3120 / 10fps |
インターフェース | USB 2.0 |
LED | Natural light + LED Fill Light 電源:青色LED |
調光 | 無段階調光 |
フォーカス | オートフォーカス |
OS | Windows 10 (32-bit and 64-bit) Windows 8 (32-bit and 64-bit) Windows 7 (32-bit and 64-bit) Windows XP SP3 more (32-bit and 64-bit) macOS 10.11 or later |
マイク | デジタルマイク |
電源 | 5V /500mAh |
サイズ | W157.9 x D116.9 x H334.9mm※格納時 |
重量 | 1kg |
製品の特徴・概要
ビジネスシーンでは多用しますが、そもそもスキャナーを使う機会は実生活でそれほど多くないですよね。
その理由のひとつが、面倒だからです。
一般家庭ではプリンターとセットになった、フラットベッドスキャナーが主流。
これでもデジタル化は出来るものの、スキャナー自体の精度がそこまで高くないので、毎回蓋を開け慎重に位置決めする必要があったり、見開きが歪まないよう体重を乗せて出来るだけフラットにする必要があったり、何かとストレスが溜まりやすいです。
特に一般家庭(リモートワーク含む)では、フラットベッドスキャナーを使うぐらいなら、スマホで直接撮った方が、より鮮明でやり直しもしやすく効率がいいです。
そのフラットベッドスキャナーの面倒くささを払拭してくれるのが「CZUR Shine (Ultra)」です。
スキャン後の自動補正が優秀で加工の必要がなく、サイズはコンパクトで重量はわずか1kg。持ち運びはもちろん、スタンドライトとしても使えるので、設置場所に悩むこともありません。
特徴を要約すると、
- 湾曲している見開きページを綺麗に補正しデジタル化する見開きページ湾曲補正機能
- 指サック自動削除&見開き自動分割機能
- Word、Excel、PDFなどのOCR(光学文字認識)機能
- 枠内の対象を全て認識する複数対象個別認識機能
- 欠損部分を自動補完する欠損部補完機能
- 免許証等で役立つ表裏統合機能
- スキャン速度1.0秒で1300万画素を実現
- ながら作業を可能にする専用フットベダル付属
- セミナーやミーティング、講義等で役立つレコーディング機能
- デスクライト兼用の2Wayデザイン
こんな特徴や機能が詰まっています。
従来のスキャナーでも時間と手間をかければ可能でしたが、とにかく本製品の魅力はその手軽さ。プロフェッショナルやヘビーユーザー向けというよりは、完全にカジュアルユースに特化しています(価格的にも)。
また中華製品ではあるものの、正規代理店が国内にあるため、サポート含めアフターについても安心して利用できます。
積読で溜まってしまった本をデジタル化するもよし、返却期限が迫った図書館の本をデジタル化するもよし、オフィスであふれている名刺や資料を整理するもよし、様々なシーンで使えます。
もちろん、製本されたものや出版物をコピーする場合、著作権の侵害に抵触しないようリテラシーを高めること、またそれらに配慮する必要はあるものの、個人で使うにはかなり便利なアイテムです。
紙媒体からオサラバしてデジタル化しちゃいましょうw
- インストール後はプラグアンドプレイで簡単接続
- カジュアルユーザー向けの価格設定
- 自動補正に加え多機能で仕事効率化がのぞめる
- ポータブルと言いつつもそれなりにデカい
- オプションではなくキャリーバッグが欲しい
※Amazonではまだ取り扱い無しのため現行の同社製品ラインナップとなります
CZUR Shine 実機レビュー・評価・感想
本記事では「CZUR Shine Ultra」と何度か表記していますが、公式YouTube動画、並びにIndiegogoのプロジェクト、そして筐体記載の製品名では"CZUR Shine Ultra(型番:Shine 1300A3 Pro)"となっているため、Ultraを入れて表記している部分があります。※以後「CZUR Shine」と表記します
「CZUR Shine」は化粧箱にも記載されている通り、台湾で設立された「Golden Pin Design Aword」や北京市科学技術委員会が支援する「China Red Star Design Award」、アメリカで設立された「ECI Awards」といった、国際的に有名な賞を数々受賞しています。
過去モデルでも同様の実績をもつ「CZUR TECH」社の製品なだけに、期待を膨らませつつレビューしていきます。
化粧箱・パッケージ
まず最初に嬉しかったのは、CZURオリジナルの段ボールオープナー(カッター)が付属していた点。
数々中華メーカーやブランドのレビューをしてきていますが、この丁寧さからしてもユーザーファーストな視点がうかがえます。
化粧箱は取っ手付きとなっていて、黒で統一され高級感を演出。
梱包も丁寧で、型取りした発泡スチロールにすっぽり収まっています。
【パッケージ内容】
- CZUR Shine × 1
- 作業用マット × 2
- フットペダル × 1
- USBケーブル × 1
- セットアップCD × 1
- 指サック × 1
- 取扱説明書 × 1
マニュアルは全編英語となっていますが、本当に簡単にセットアップできるので、ある程度英語力があれば問題なく使えると思います。
とはいえ、CHAM担当者より日本語版データもいただいており、既に出来上がっているのでご安心を。
筐体・デザイン
画像は最小に格納した状態です。
かなりシンプルな作りで、物理ボタンはひとつのみ。ライトのオンオフ、調光を台座のダイヤル式のボタンにて行います。
側面から見てもシンプル設計なのがわかると思います。
質感は梨地というか艶消し加工が施されていてチープさはありません。基本樹脂製ですが、支柱(メインバー)のみ金属(恐らくスチール)製で強度をあげています。
トルクヒンジにて回転するクロスバー側先端に、カメラとLEDライトを搭載。
メインバーは、持ち上げると伸縮できる設計となっています。
- 収縮時:A4サイズ対応
- 伸長時:A3サイズ対応
メインバーとクロスバーを支えるヒンジは適度な硬さで、90°でピタッと止まります。
1方向にのみしか動かない設計となっているため、間違えて逆方向にあげてしまうようなことはありません。
接続ポートは、フットペダル用と、電源供給のUSB端子が台座に隠れるように設計されています。
電源供給は、付属のUSBケーブル(USB2.0 Type-B タイプAオス to タイプBオス)にて行います。
フットペダルというとどうしてもミシンを想像してしまいますが、ながら作業や効率化をのぞむならあるに越したことはありません。
もとより、書籍などを開いた際、両手がふさがっていればこのフットペダルがかなり役立つのは言うまでもありませんね。
そして書籍を開いて押さえるときに使う、指サックこと"Finger Cots For Book Scanning"。
直訳すれば“本のスキャンのための指サック”ですが、これで押さえてスキャンすると、指サックを消してデータにしてくれるという優れものです。
付属のマットは、台座とフィットするよう裁断されたソフトパッドです。
滑り防止のために、地面との接地面はゴム、表面はナイロン、ポリエステル、ポリウレタンあたりかと思います。ちょうどジャージー素材のウェットスーツの肌触りと同じイメージです。
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CZUR Shine 使用感レビュー
「CZUR Shine」は、使用前にソフトウェアのダウンロードが必要です。
付属のCD-ROMもついてますが、今回ご提供いただいたものは旧版らしく、今回は使用していません。公式から最新版をダウンロードできます。
公式诺116A手写数位屏- 技术支持- CZUR 成者科技 - 大连成者科技
※「Asia-Pacfic」を選択
ソフトを立ち上げると、シリアルナンバー入力に促されるので、底面に記載されている25桁のシリアルナンバーを入力します。
入力を済ませた後は、通常のソフトウェアと同様、許可を与えるなど案内に従って進めます。
初期設定は入力が必要となりますが、一度インストールしてしまえば、次回からはアプリを立ち上げるだけで使えるようになります。
ソフトのセットアップが済んだら、ケーブルを本体に挿し込み、準備完了です。
因みに著者はWin機を利用しているため、Win機での使用感レビューとなります。
では本章より、実際に使っていきます。
インストール後はほぼプラグアンドプレイで素早く手軽に使える
「CZUR Shine」には、電源(ON/OFF)ボタンがなく、使いたいときに挿し込み、使わないときは外すというシンプル設計です。
ソフトウェアを入れているうえに、アプリを立ち上げる必要があるので実際はプラグアンドプレイではないものの、それに近い感覚で使えます。
これが予想以上に楽。
USBを挿し込むと、デバイスをすぐに認識してくれ、ほとんど待ち時間もなくスキャン可能となります。
物撮りにも使える?!鮮明な画像
画像はアプリ画面です。
比較的わかりやすいUIで、なおかつ100%日本語に対応しているため迷うことなく使えます。
早速、右下の「スキャン」をクリックしてスキャンを開始してみます。
「カラーモード」、「ページ処理方法」をそれぞれ任意に選択して、スキャンを開始します。
そしてスキャンした画像がコチラです(キーボードのテカリはすみません…。ライトでより強調されてますがおっさんなので脂多めです。すみませんw)。
本来スキャンすべきではないものをスキャンしているため、自動補正で切り取られている(前の画像黄枠の範囲)ものの、画質もソコソコで物撮りにも案外使えそうな印象です。
同じく、「カラーモード」「フラットペーパー」の設定で立体的なものをスキャンします。
同じ設定のためよくわからない補正がかかり、ドアップとなっていますが、キョロちゃんの質感まではっきりと投影されています。
そしてページ処理方法を指定せず、写ったままの被写体をスキャンすると画像の通り。
せっかくなので近くにあったガジェットもスキャンしてみます。
オートフォーカスのため、ボケ画像は不可能ですが、工夫次第で物撮りにも使えるかもしれません。
搭載しているライトは、無段階調光となっていて、白色で寒色系の灯りです。
調色機能は搭載していないため、暖色系の描写はできません。
紙媒体のみならず保存ファイルも補正&デジタル化
2007年頃のイタリアの某新聞をスキャンしてみます。
そのまま載せることができないのが悔やまれますが、一字一句驚くほど鮮明にスキャンされています。※著作権もあるのでモザイク処理しています。
スキャンした画像だけでなく、PC上の画像はアプリ内で読み込めばカラー補正含め、様々な補正が可能です。
また、「CZUR Shine」を使って感動したのはOCR処理の精度。
上記画像はPC内に保存していたスマホ撮影の取説(スキャンしたものではなくレビュー用に保存したもの)にも関わらず、OCR処理にてサーチャブルPDF化できています。※下記リンク参照
上記画像はかなり適当に撮っていて、個人的にアーカイブ用に残しただけの画像です。
正直なところ、単なる画像としての保存(Word、Excel、PDF)しかできないと思っていましたが、サーチャブルPDF(日本語と英語の選択が可能)やTIFFへエクスポートまでできるとなれば、様々な分野で汎用性高く使えるのは間違いありません。
デバイスもですが、アプリも相当優秀です。
指サックを使えば見開きも楽々データ化
画像は池田書店から出版された、有限会社オーグ・うさぎのしっぽの代表こと、町田修氏監修の「もっとわかる動物のことシリーズ うさぎ-長く、楽しく暮らすための本」からの引用です。
湾曲してしまいがちな見開きページは、スキャンした際当然画像サイズが異なります。
しかしながら、エッジ処理をすれば簡単にサイズの統一も可能。
画像を横並びの等間隔(50%ずつ)で表示させている関係上、縦横比が異なるため、同じサイズになっていないように見えますが、データ上では縦のサイズをまとめて統一できます。
つまり、一発で余分な部分を裁断し縦のピクセルを合わせてくれるため、デジタル書籍としてきれいに製本までできてしまうんです。
また、本書籍をスキャンするにあたり、付属の指サックを試しています。
(影として残ってしまってはいるものの)指サックを画像から検出して、自動的に削除されているのがお分かりいただけると思います。
スキャン時間も本当に一瞬なので、フットペダルと併用することでページ数の多い書籍や資料でも難なくこなせます。
リモートワークやオフィスミーティングにも最適
最近はデジタル化が進み、わざわざ紙媒体でオフィスミーティングをする企業も少ないかもしれませんが、まだまだ「書画カメラ付きプロジェクター」などの有用性は高いと思います。
「CZUR Shine」も、『ビジュアルプレゼン』モードを使うことで、まさに書画カメラ付きプロジェクターのように利用できます。
著者のデスクの乱雑部分を投影しているだけなので、画像に意味はありませんが、動画を撮影しながら画像のように枠で囲ったり円で囲ったり、文字入れ、トリミングなどができます。
文字を入れるとフォント(サイズ含む)がいちいち戻ってしまうなど、まだまだ改良点はあるものの、この機能も様々な分野で活用でき、かなり実用的といえそうです。
気になった点・注意したほうがいい点
今回発売前から触らせてもらってますが、正直よくできていて不満はありません。
強いてあげるとすれば、
持ち運ぶには地味に大きくかさばる
ことぐらいです。
専用のバックパックもあるにはあるものの、ソコソコ値が張りますし、ポータブルをうたうならもう少し小さくなってくれるとありがたいです。
加えてフットペダルやケーブルを持ち運ばなければならないとなると、正直携帯性がいいとは言えません。
せめてオプションではなく、簡易的でいいのでキャリーバッグが最初から付属していてくれればなお最高です。
また、もうひとつ苦言を呈するなら、
- スキャンがはかどりすぎてPC内が画像データであふれてしまう(誉め言葉)
ことです。
著者もそうですが、ストレージにあまり余裕がない場合は、外付けSSDやHDD等うまく活用した方がいいかもしれませんね。
CZUR Shine 総合評価
非接触型スキャナーでここまでの精度でスキャンでき、スキャンした画像は自動補正、さらには自由に加工編集、OCR処理までできてしまう「CZUR Shine」。
日本国内での通常販売はもう少し先ですが(2020年10月現在)、今ならMakuakeにて、特価にて応援購入できます。
- 面倒な設定不要!いつでもどこでも、PCに繋いでボタンを押したら1秒でスキャン!
- 溜まった名刺も一回のスキャンでまとめてデータ化!OCR(光学文字認識)機能で検索にも対応
- レコーディング機能で、リモートでのオンライン会議やセミナー、講義にも使える
上記に魅力を感じるなら、ぜひチェックしてみてくださいね。
これであなたも紙媒体とオサラバですw
【総合評価】 | |
製品名 | CZUR Shine Ultra Shine 1300A3 Pro |
総合おすすめ度 | 4.8 |
※Amazonではまだ取り扱い無しのため現行の同社製品ラインナップとなります
【リモートワークにオススメ!】