※GearBestよりサンプル提供
最近中華スマホもトレンドの機能やデザインのものが多いです。さらに言えば、中華スマホはモデル名も同じものが多く、見た名だけではなく、“スペックまで同じ”ということも多々あります。
少し変わったモデルを持つことで、周りから注目を浴びられるかもしれません。
今回は、Blackviewよりリリースされた防水防塵に強いタフなスマホ、「Blackview BV9000 Pro」の実機レビューをしながら製品の評価や感想を述べていきます!
Contents
Blackview BV9000 Pro 実機レビュー
軽量化や大画面にこだわった最近のスマートフォン市場。
ベゼルレスは当たり前、スマホサイズはそのままに、画面比率を18:9にすることで、6インチ前後をキープするといった縦長ディスプレイがある種トレンドです。特に、ミッドハイ以上の端末はこの傾向が強く、ホームボタンを排除した(iPhone XやGyalaxy S8などに似せたような)端末が最近は目立ちます。
もちろんメーカーごとに(微妙な)差別化はしていますが、機能面も見た目もよく似た端末が多いです。
そんな中、一定数のメーカーのみ、海に川に山に多少ハードに扱っても(物理的な意味で)問題のないイカツイ頑丈なスマホをリリースしています。
BLACKVIEW社はまさにそういったメーカーで、ブランド名のBVの頭文字をとったBVシリーズは、堅牢性が高い、タフなスマホのシリーズです。※冒頭のスペック詳細の記事をご参照ください。
まずはBlackview BV9000 Proの特徴を簡単におさらいしておきます。
SoCはMediatek社のMTK6757CD Helio P25を搭載。保護等級は最上位のIP68で防塵防水対応は万全です。アス比18:9の5.7インチ大画面ディスプレイ、メモリは6GB RAM + 128GB ROM、リアにはデュアルカメラ、指紋認証や顔認証機能、NFC(近距離無線通信)にも対応し、頑丈スマホらしからぬスペックにも妥協のないトレンディなスマホです。
- 強靭性・堅牢性ピカイチタフネスデザイン
- IP68対応アウトドアユースモデル
- 流行を抑えた妥協のないハイスペックモデル
- 現場仕事に従事した一定ユーザー向け
- 重量・サイズが大きい
※▲GearBestへのリンクです
化粧箱・パッケージ
化粧箱は正方形タイプです。BV9000 Proはターゲットユーザーが明確(主に現場仕事に従事する男性)なため、サイズや重量にそこまでこだわっていません。
こだわっていないというと語弊がありますが、軽量化や薄型にこだわっていないという意味です。パッケージを持った瞬間に「重い」と感じます。
梱包は綺麗に固定されていてすっきりとまとまっています。
取説やその他付属品はスマホ本体の下に格納されていました。
パッケージ内容・付属品
【パッケージ内容】
- 1 * Blackview BV9000 Pro 本体
- 1 * 充電アダプタ(Cタイプ)※国内仕様の場合は変換アダプタが必要
- 1 * USBケーブル(Type-C)
- 1 * イヤホン
- 1 * SIMピン
- 1 * ユーザーマニュアル
- 1 * タイプCイヤホン変換ケーブル
- 1 * Micro USB to Type-Cアダプタ
- 1 * OTGケーブル
- 1 * バンカーリング
- 1 * USBタイプC 変換アダプタ
- 1 * 保護フィルム
※パッケージ内容は一部中華ECサイトからのプレゼントの可能性があります。梱包内容の保証はできませんのでご了承ください。
Blackviewもかなり詰め込んできますね。中華スマホはオールインワンが多い(メーカによる)ので、海外スマホのネックとも言えるケースやその他互換品を別途揃える手間が省けてグッドです。
メーカー純正品にはしっかりと"Blackview"のロゴが記載されていますが、それ以外はメーカー(あるいはECサイト)からのプレゼントだと思われます。
公式サイトにも音楽に力を入れている記載は一切なかったので、イヤホンが付属していたことに少し驚きました。
ブルーがあしらわれて安っぽくないイヤホンです。流石にBluetoothイヤホンではないですけどね。
少し面白かったのが、SIMピン。
少し変わった形状をしているので差別化してるだけかと思いましたが、後に理由がわかりました。※後述してますのでぜひご確認ください。
取説は日本語の対応はありません。
マルチリンガルには対応してますので、英語ならびにその他の言語がわかれば、取説を見ながらワクワクできるかもしれませんね。
Blackview BV9000 Pro 使用感
いかにも頑丈そうな出で立ちですね。筐体はシリコンとアルミ合金で覆われています。背面のカメラ部分、メーカーロゴ部分にメタルがあしらわれていて高級感を演出しています。
左側面にボタン類は一切ありません。※画面を自分に向けた際左側面
側面にもメタルが使われていてロブ(星型)ボルトがむき出しなのもいい味出してますね。
右側面には音量ボタン、電源ボタン、ファンクションボタン(スマートキーとして設定内で設定可)が配置されています。
よく使うアプリの起動などに設定しておけば、ユーザビリティが向上します。
上部にはSIMスロット。
水やチリが入らないようにしっかりと密閉された構造になっています。
とここで、先ほど行ったSIMピンの形状が変わっていたことに合点がいきました。
密閉性を高めたことで、かなり奥ばったところにSIMスロットが入っています。SIMスロットを取り出すには、カギ爪状になっているこのSIMピンを使う必要があります。通常通り、SIMピンを刺して手前に少し出した後、さらに引っ張り出すような仕様です。
SIMはデュアルMicroSDです。失礼しました、nanoSIMです!ギアベスト の表記も間違っています、ご注意!
nanoSIM主流の中珍しいですが、もちろんDSDS対応です。
下部にはUSB-TypeCポート。
こちらも同じく、しっかりと密閉されています。スピーカーの穴は右側だけ空いていますが、これで防水なのが不思議で仕方ありません。
ネットワーク(接続性)
ネットワークタイプ | FDD-LTE,GSM,WCDMA |
2G | GSM 1800MHz,GSM 1900MHz,GSM 850MHz,GSM 900MHz |
3G | WCDMA B1 2100MHz,WCDMA B8 900MHz |
4G LTE | FDD B1 2100MHz,FDD B20 800MHz,FDD B3 1800MHz,FDD B7 2600MHz,FDD B8 900MHz |
MediatekのSoCなのでUlefoneやElephone、UMIDIGIなど、多くの中華スマホ同様の対応電波となっています。WCDMAはB1/B8、4G LTEではB1/B3/B8対応。必須電波を利用したいならSoftBank系がベストです。
山間部や屋外で使用することが多い端末のため、ここは少し悩みどころですね。メインではなくサブとして割り切った使い方をするか、受け入れるかのどちらかといったところでしょうか。
以前バンドモード(エンジニア用の裏メニュー)でも試してみましたが、現状、MediatekのSoCはプラスエリア化はできません。ご注意ください。
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ほとんどの中華スマホは技適通過製品ではありません。利用は自己責任になりますのでご注意ください。
起動
OSはAndroid 7.0、なんの設定もなく日本語化できます。
過去に見たことのあるようなUIですが、シンプルでわかりやすい素のAndroidです。
デフォルトのアプリは30ちょっと入っています。緊急警報や(見切れてますが)コンパスアプリなど、アウトドアで重宝しそうです。
実際、スペック的にはメモリは4GBあれば充分なのでBV9000をチョイスしてもいいかもしれないですね。
ただ、ストレージ容量が大きい分には困ることはないでしょう。
ベンチマークスコア
まずは「AnTuTu Benchmark」でスコアチェックです。
63951点という予想通りの点数でホッとしました。あくまでも数値状ですが、中華端末は調べて見ないとわからない部分が多いですからね。
過去にHelio P25搭載スマホのスコアをチェックした際と同様のスコアなので、ミッドハイ端末と言ってよさそうですね。
次に「Geekbench 4」のスコアです。
こちらも予想通りの結果でした。シングルコアが939、マルチコアが3849でした。
そしてGPUです。
グラフィック性能も2501と比較的高水準なので、ヘビーなアプリも案外サクサク動きます。
カメラ性能
まずはバックカメラで撮影しました。加工は一切してませんが、アップする際にかなりサイズ落としてます。
次にインカメラ。
被写体が絶えず動いていたのでブレてますね。光量も充分だったはずなんですが、画面見えなかったのですみません。
デュアルカメラ(13MP + 5MP)の描写は、かなり綺麗では無いでしょうか。色味も自然でした。公式にイメージセンサーの記述はありませんでしたが、前モデル(BV8000)がSamsung製(S5K3P3)とのことだったのでそのまま引き継いでいるかもしれません。
インカメラ(8MP)も充分綺麗なんですが、昨今のスマホ事情からすると及第点レベルです。
次にボケテスト。
頭の辺にピント合わせてます。スマホ特有の無理やり感のあるボケですが、「再フォーカス」でボケ調整できたり「3D」モードで撮影した3D写真(ほんの少し3Dで見える)などプラスアルファ楽しめます。
下記はボケ(ステレオ)モードの画面です。
撮影時のボケ調整は絞りを変更していきます。F11〜F0.8まであり、解放F値にすればボケが強くなります。
マルウェアチェック
当サイトではおなじみ、マルウェアも確認しておきます。
検出しましたが、単なるセルフィー用のアプリなので気にしなくて良さそうです。ちなみに、先日レビューした「Ulefone Power 3」も同じく検出してます。ガッツリサブ機として使ってますが、なんの不具合も無いので問題ないでしょう。
システムアプリのため削除できませんが、強制停止はできるので、心配ならやっておくといいかもしれません。
注目の機能
Blackview BV9000 Proは公式サイトではあまり触れられていませんが、特徴的な機能も搭載しています。
少しだけご紹介しておきます。
Smart Key(スマートキー)
全て英語ですが、これだけの豊富なプラスアルファ機能が含まれています(これ以外もあります)※左図。全て紹介しきれないので気になった機能のみ紹介します。
「Blackview BV9000 Pro 使用感」の章でほんの少し触れた、(製品右側面にある)ファンクションボタンの割り当てです。※右図
現場作業をしているといちいちチコチコできないですからね、こういったワンアクションで済むのはユーザーにとってありがたい配慮です。
Split Screen(画面分割)
読んで字のごとくですが、画面分割が可能です。※右下のタスクマネージャー長押しでスプリットになります
動画を見ながらブログを読むこともできますし、チャットしながらとか、音楽を聴きながらとか、ながら使いができるんです。
マルチウィンドウ化はAndroid7の新機能です!設定内に表示がなかったとしてもタスクマネージャー長押しで設定できます!
指紋認証&顔認証(FaceID)
この部分は英語ですが、直感的に操作できると思います。
セキュリティ強化はもちろん、タッチIDワンタッチでバックスクリーン、ミュージックプレイヤー、ビデオプレーヤーなどの起動、タッチ&ホールドでその他様々なことが可能です。
NFC(近距離無線通信)に対応していたり、他にも機能は盛りだくさんです。新たに見つけ次第実際に試した後、追記していきます。
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気になった点・注意した方がいい点
マイナス点もしっかりあります。
BV9000 Proは完成度が高く、操作性や機能面ではミッドハイスペックのスマホとして文句の付け所がありません。
ですがやはり堅牢性を高めるたことで犠牲にしているものがあります。
スーパーヘビー級
頑丈スマホなのでタフさが最も重要な要素です。ですが、その分重量が250gを超えのヘビー級スマホです。
ターゲットユーザーが屈強なガテン系の現場作業員なので、問題ないんですが、200gを越えるとかなり重く感じます。
その上筐体は、シリコンと合金でがっちりカバーされているため、手に持った感覚もかなり大きく感じます。
後にも先にも本端末のデメリットは、この一点に尽きます。
追記:NFC対応だが一癖あり
コメントにて「NFCカードリーダーアプリを試したところ反応しない」とのご指摘をいただきました。
結論としては、僕の端末でもカードリーダーアプリを介して残高確認を試したところ、動作しませんでした。
NFCをONにするには、設定内から検索で「NFC」と検索するか、ネットワーク関連のところにある(はずな)のでONにします。ONにすると、アイコン(画像右:ステータスバー通話アイコン隣の札のようなアイコン)が出現します。
本端末には、NFC機能は紛れもなく搭載しているようですが、通常のNFCとはアイコンも異ります。
前述の通りですが、別端末では普通に反応するカードリーダーアプリ(Suica Reader、マルチ残高リーダFree )が、本端末では読み込んでくれませんでした。
現在販売元に確認しています。進捗が分かり次第追記します。
追記:検証していただきました
コメント欄からお問い合わせいただいたmackie様より、NFCについて貴重な情報をいただきました。細かく検証してくださっているので、記事内でも明記しておきます。
一部のNFC-A規格、並びにNFC-F規格には対応しているようです。
IC運転免許証などのNFC-Bにはほぼ非対応、タスポや海外のカード類に採用されているNFC-A、おサイフケータイで採用されているNFC-Fは、一部対応しているとのことです。
検証方法が、都度チェックするほかないんですが、海外スマホらしい中途半端な仕様と言えるかもしれません。
※詳しくはコメント欄ご参照ください
現在、友人に譲渡したため手元に端末がありません。通話しながらの検証を行いました。我が家のうさぎ(アイコン)がいますがお気になさらずに。
Blackview BV9000 Pro 総評
男性なら一度は手にしたいスマートフォンではないでしょうか。
ディスプレイにはCorning Gorilla Glass 5(ゴリラガラス5)、強靭なタフボディにハイスペックな機能。
常にハードコンディションにさらされている外仕事が多い方や、サーフィン、スノボ、登山、サイクリング、釣りなどアウトドアに頻繁に出かけるという方にもおすすめのスマホです。
メインスマホとしても通用しますし、堅牢性を重視した頑丈スマホはBlackviewで定着しそうな気すらしました!今後も気になるブランドです!
【総合評価】 | |
製品名 | Blackview BV9000 Pro |
総合おすすめ度 | 4.5 |
※▲GearBestへのリンクです
あとがき
レビューは常にワクワクするんですが、今回は特にワクワクしました。中華スマホは、見た目もスペックも正直似たり寄ったりで面白くない側面も無きにしも非ずなんです。
こういった一風変わったスマートホンのレビューは楽しいですね。しばらく不具合等ないか後追いしていきます!