※APOSEN様よりサンプル提供
日々の家事の中で重要なことといえば掃除。
屋内であっても、花粉や黄砂、ハウスダストなど、普通に暮らしているだけでも、微細な粉じんであふれています。
確かに、自動で掃除をしてくれるロボットクリーナーは便利ですが、モノがあふれていて部屋も広くないと、効率のいい掃除ができるとはいいがたい面もあります。
そこで必要なのが、
- 思いついたときにパッと使える充電式のハンディクリーナー
です。
今回は、中国は広東省東莞市虎門鎮に本拠地を置く「APOSEN コードレス掃除機 H10」のレビューをしていきます。
Contents
APOSEN コードレス掃除機 H10 インプレッション
APOSENは、クリーナーやシェーバーなどを取り扱う、中国の家電ブランドです。中華系のAmazon出店業者の多くは、アジアのシリコンバレーこと、深圳に本拠地を置く企業が多いため、ほんの少し新鮮さを感じます。
クリーナー市場も中華メーカーが乱立していますが、ベースはやはりダイソン。明らかにそこからインスパイアされているものが多いです。
「APOSEN コードレス掃除機 H10」もそのひとつといえる商品で、下記モデルと近い使い方が可能なスティッククリーナーです。
ですが価格は約8,000円と、ダイソンの1/3以下。(スペックや機能は他社製とは異なるものの)中華ブランドの中でも、かなりのお手頃価格となっています。
ダイソンユーザーを否定するわけではありませんが、スペック自体わかりづらく、ブランド先行で購入する人が多いような気がします。
- W(またはAW)
- 吸い込み仕事率
- kPa(キロパスカル)
とか、表記が色々だから統一してほしいウキ!
「APOSEN コードレス掃除機 H10」は、
吸引力より、重量・サイズ・携帯性など取り回しを重視
住居にフローリングが多く、部屋数が少ない
ブランドにこだわらない、とにかく低価格重視派
といった方々にオススメの製品です。
※追記:メーカー担当者からご連絡いただきました。
APOSENは、日中共同で確立した、2018年設立の家電製品ブランドとのことです。
スペック紹介
APOSEN コードレス掃除機 H10 | |
カラー | ホワイト |
---|---|
型番 | H10 |
電圧(アダプター) | 22.2V |
消費電力 | 130W |
バッテリー容量 | 2000mAh |
ダストカップ容量 | 1L |
持続時間 | 約25~35Min |
充電時間 | 約5.5H |
騒音レベル | ≤63dB |
吸引力 | ターボ時:10kPa 通常時:7kPa |
パッケージ寸法 | 430 x 150 x 210 mm |
パッケージ重量 | 約2.1kg |
※製品仕様書から抜粋
製品の特徴・概要
バッテリーは取り外し可能な着脱式を採用。2000mAhの専用バッテリーを搭載することにより、最大35分の稼働時間を実現しています。※標準モード
掃除機の最も重要な機能といえば、それは吸引力。
H10は、ターボモード※ショップページではパワフルモードと標準モードがあり、ターボ時は10kPaです。
吸い込み仕事率とは異なるかもしれませんが、消費電力は130Wと、一般的なフローリング用スティッククリーナーと同等かそれ以上のパワーとなっています。
また、サイクロン式ならではの、目詰まりしにくい設計で、ゴミや埃を空気と分離しながら集め、ワンタッチにてゴミ捨てが可能です。
フィルターは2重構造となっていて、ステンレス製のフィルターと、HEPAフィルターを採用。HEPAフィルターは定期的に交換が必要ですが、丸洗いも可能なため、吸引力を維持しつつ、衛生面に配慮されています。
本体重量(バッテリー含む)はわずか、1.06kg、パイプとブラシヘッドを付けても総重量は約1.4kgと軽量なので、持ち運びはもちろん、掃除の際の負担を軽減してくれます。
そして「APOSEN H10」は、アタッチメント類も充実したオールインパッケージ。オプション品の追加購入することなく、ハンディクリーナーとして、スティッククリーナーとして、届いたその日に2通りの使い方が可能です。
決してハイパワーモデルではありませんが、フローリング掃除やコードレス&コンパクトを生かした掃除、サブ用の掃除機として検討してみてはいかがでしょうか。
- サイクロン式2wayハンディ兼スティッククリーナー
- 最大35分間連続運転可能な2000mAhバッテリーを搭載
- 低価格、オールインワンのハイコスパモデル
- 消耗品が売り切れ(在庫なし)
- 絨毯やカーペットにはやや不向き
APOSEN コードレス掃除機 H10 実機レビュー・評価・感想
我が家ではマキタのコードレスクリーナーをメインで使っています。
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正直吸引力は本製品も大したことはなく、絨毯やカーペットには不向きです。ただやはりメリットは取り回しの良さ。職人御用達のマキタブランドだけあって、ベストセラーもうなずける商品です。
APOSENには、似た形状の「APOSEN コードレス掃除機 A7s」というモデルがあります。
上記も同じくサイクロン式のクリーナーですが、さらに汎用性の高いモデルとなっているので合わせてチェックしてみてください。
これに対し「APOSEN H10」は、ダイソンからインスパイアされた(パ○った)ようなデザインのクリーナーです。
化粧箱・パッケージ
外箱は下地が白に必要最低限のシンプルなデザインです。海外版との流用ではなく、日本市場向けに作られているのがわかります。
到着するまでは、もっと大きなサイズかと思っていましたが、外箱の幅は43cmと、かなりコンパクトに梱包されています(製品自体も思いのほか結構小さい)。
一部の中華企業では、乱雑な梱包が目立ちがち。APOSENは、梱包も比較的丁寧な印象を受けます。
【パッケージ内容】
- APOSEN H10 本体 *1
- H10専用バッテリー *1
- フロアヘッド *1
- 2in1ブラシ *1
- 隙間ノズル *1
- アルミパイプ(チューブ) *1
- 電源アダプター *1
- 取扱説明書 *1※メッセージカードも同梱
マニュアルはもちろん日本語対応。というよりバイリンガルにすらなっておらず、完全に日本市場向けとなっています。
ほんの少し不自然な翻訳はありますが、ほとんど気にならない程度です。
筐体・デザイン・付属パーツ
パーツがいくつかあるので、それぞれ紹介していきます。
APOSEN H10本体
デザインは、あのダイソン社のコードレスハンディクリーナーを彷彿とさせつつも、白ベースにシルバーやグレーで配色したシンプルなデザイン。
中華ブランドの中には、他にもダイソンに酷似したオマージュ製品はいくらでもありますが、比較的オリジナリティは高いのではないかと思います。
バッテリー接続には、スライドさせてセットします。
バッテリーはピタッとフィットするものの、端子がむき出しなので無理やり差し込むと、折れてしまいそうな雰囲気はあります。
画像は、ダストボックスを開け、ステンレスフィルターと、HEPAフィルターを外した状態です。
フィルターの着脱はいずれも簡単で、時計回り(右回り)でセット、反時計回り(左回り)で外す構造となっています。
H10専用バッテリー
上部にバッテリー残量表示のLEDインジケーターランプ、センターにターボ切り替えボタン、下部にアダプター端子を配置。
バッテリーは、H10専用となっていて、他への流用は効きません。
バッテリーの背面はファンクション系のボタンはなく端子のみ。
端子が差し込めるように、メス(凹)型形状となっています。
充電には、同梱されているアダプターを用います。
因みに、充電時間は約5時間半ほど。インジケーターランプにて充電状況も確認できる仕様です。
また、本体に接続したままでも、バッテリー単体でも充電は可能です。
アルミパイプ(チューブ)
スティッククリーナーとして利用する際に用いるのが上記のアルミパイプ。
伸縮できるため、場所に合わせて使い分けが可能です。
樹脂製に比べ、強度も強く軽量なので、質感含めてかなり頑張っています。
ヘッド・ブラシ類
フロアヘッド、2in1ブラシ、隙間ノズルはほぼ樹脂製です。
3つ(厳密にいうと4つ)もアタッチメントが付いていれば、掃除したい場所に合わせて使い分けできるのはいいですね。
ヘッドはかなり簡易的で、手元を照らすライト等の機構はなく、当然モーターヘッドではありません。
ライト付きモーターヘッド、かつハイパワーが希望なら、同社の「H250」というモデルもあります。
とはいえ、マキタのスティッククリーナー(CL107FDSHW)も、同じような樹脂製。よりプラスチッキーなので全く問題なしです。
そして、2in1ブラシのどこが2in1かといえば、画像の通り、2通りの使い方ができます。
黒のブラシは毛が長いので、粗め繊維用、赤のブラシは衣類等細かい繊維用といった使い分けが可能です。
※隙間ノズルは見てくれ通りなので割愛
電源アダプター
リチウムイオンバッテリーを充電するためのアダプターです。
ひし形のPSEにも適合していて、安心して使えそうです。また、丸形PSEですが、本体、バッテリーにも記載。全体的に安全性への担保は確保されています。
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APOSEN コードレス掃除機 H10 使用感レビュー
本章より、実際の使用感をレビューしていきます。
わかりやすいファンクション
操作方法はいたって簡単。バッテリーを本体と接続し、トリガーを引くと電源がオン。
その横にある電池のイラストがある部分を下にスライドすることでバッテリーを外せます。
ゴミ捨ての際には左手前にあるグレーの部分をプッシュすることでダストボックスが開閉。
ワンタッチ式なので手を汚さずゴミを捨てることが可能です。
フローリングや狭い部屋なら充分な吸引力で実用的
既に何度か解説している通り、H10は決してハイパワーモデルというわけではなく、メイン掃除機のサブ的利用や、フローリング用、1K等そこまで広くない部屋など、限定的に使うのが実用的です。
画像は、通常時とターボ時をそれぞれ撮影しています。
通常時でも充分な吸引力で、目に見えるゴミ、埃、細かいゴミはしっかり吸引してくれます。通常モード、ターボ(ハイパワー)モード問わず、繊維質なカーペットでも十分活用できます。
特にこのブラシヘッドが秀逸。
ハンディクリーナーのメリットとも言えますが、ノズルが短い分、取り回しが本当に楽チンです。また、掻き出しながら掃除ができるため、繊維の奥に詰まった髪の毛や動物の毛、埃等を吸引してくれます。
稼働音(運転音)は吸引力相応
「APOSEN H10」の稼働音は、カタログによると63db(デシベル)となっています。60~70dbというと、人間がうるさいと感じるレベルです。
- 60db:普通の会話
- 70db:セミの鳴き声(2m)
ぐらいのイメージウキ!
一般的な掃除機の騒音レベルは60db前後で、吸引力に乗じてうるさくなる傾向にあります。かの吸引力で有名なダイソン社の掃除機はもっとうるさいですからね。※最近は50db以下の静音モデルもあります
それらを考慮すると、いたって当たり前の騒音で、吸引力相応の製品といえます。
稼働(運転)時間はカタログとほとんど差異なし
吸引力も大事ですが、充電式は稼働時間も極めて重要です。掃除の途中でバッテリー切れとなってしまったら、元も子もありません。
カタログ値は35分となっていて、実際の使用感もそのぐらいです。ターボでフル稼働は試していないものの、誇大表記が目立つ中華デバイスにしては、真摯に製品に向き合っていると感じます。
ただ、残念なのは、充電時間が5.5時間と長めな点です。
動画紹介
内容は重複してますが、動画の方がより伝わるかと思います。
マキタとの簡易比較もしているので合わせてチェックしてみてください。
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気になった点・注意したほうがいい点
正直なところ、商品到着するまでは「またゴミが一つ増えたな…」と思っていました。そんな過去の自分をぶん殴っておきます、すみません。
APOSEN社の製品を初めて触りましたが、忖度なしに素晴らしいです。
とはいえ、気になったのは、下記3点。
- 充電時間が長い
- バランスが悪い
- トリガーの反応が悪い
- 吹き出し口の位置が微妙
それぞれ紹介していきます。
充電時間が長すぎる
稼働時間の章でもお伝えした通り、稼働時間は標準モードで約35分間と長めなのに、アダプタもバッテリーも急速充電非対応。
充電時間5時間半ともなると、さすがに充電時間が長すぎます。
これが実用的かと言われると、正直疑問です。
吸引力、実用性などを天秤にかけると賛否が分かれそうです。
バランスが少し悪い
上記は、本体重量(左)と、バッテリー重量(右)です。
「APOSEN H10」のバッテリーは、上部にスライドさせて取り付けるタイプです。
そのため、上部に重心が来てしまい、ややバランスが悪いです。
ノズルが短ければ、そこまで気になりませんが、アルミパイプ装着時は特にバランスが悪く感じます。
ですが、軽量化されているからこそ、そこが余計に目立ってしまったともいえるかもしれません。
トリガーの反応がイマイチ悪い
ここに関しては、及第点とも言えますが、電源をON/OFFするためのトリガーの反応がやや悪いです。
個体差の可能性もあるので、レビューを確認したところ、同様のレビューがあったため、恐らく仕様です。
ストレスというほどではないものの、たまに反応してくれないので、そんな時はもう一度しっかりトリガーを引けば解決します。
排気吹き出し口の位置が微妙
「APOSEN H10」は、ユーザーに配慮して、前面に風が出るよう排気口の位置を工夫しています。
商品説明には“ウリ”として打ち出されている本機構、むしろ邪魔です。
というのも、吸引力に相当する排気がそのまま前方から噴射されるため、掃除の仕方によっては、かえってホコリをまき散らしてしまいます。
一応斜め上方向に風は出ていますが、素直にここはダイソン丸パクリでもいいような気がします。
APOSEN コードレス掃除機 H10 総合評価
正直全く不満はないです。価格・性能のバランスを見れば及第点どころか普通に買いです。
使い方によっては、マキタよりずっとフレキシブルに使えます。
充電時間は残念極まりないものの、コンパクトで場所もそこまで取らないので、書斎用とか事務所とか、その場から動かずにさっと取り出して掃除したい方にはぴったりです。
「吸引力が…」と言っているレビュアーは、単に掃除機の機能を知らないだけで、本製品は間違いなくハンディタイプ相応の吸引力はあります。※吸引力を求める人がわざわざコードレスのハンディタイプ選ばないですよね
あとは中華製品全般に言えることですが、ブランドにこだわらなければコスパは間違いなく高いので、ご検討してみてはいかがでしょうか。
【総合評価】 | |
製品名 | APOSEN コードレス掃除機 H10 |
総合おすすめ度 | 4.8 |
サクラレビューの可能性大だが製品自体はおすすめ
我々の身の回りには、チャイナプロダクトの製品があふれ、昨今はサクラレビューが騒がれ、ちょっとした社会問題化しています。
事実、Amazonや楽天をはじめ、金で雇われたり、もしくはサンプル提供の代わりなどを餌に、多くの日本人も関与している現状です。
因みに今回の「APOSEN コードレス掃除機 H10」も例にもれず、かなりの確率で、サクラレビューという結果です。
ですが今回本ブランドに好感を持てたのは、中華デバイスの常とう手段である、
- “キーワード詰め込み過ぎて商品タイトルが長すぎて何が何だかわからない問題”
をあまりしていないところも、ひとつの理由です。
当サイトでは、有償無償問わず、レビューを受ける前に必ず、
- ステマはしない
- 酷評含め自由に書く
といったことを、担当者に確認しています。
他にも確認事項はいくつかあるものの、最低限上記に納得してもらえない限りはレビューはしませんし、できるだけ公平に、フラットな目線でレビューしています。
「APOSEN コードレス掃除機 H10」は、他社との価格的な差別化も出来ていますし、下手なコードレス掃除機を買うよりずっと、後悔が少ないと思います。
コードレスタイプのクリーナーを探している方は、ぜひご検討してみてくださいね。