著者の友人にアホがつくぐらいの釣り好きのM君という人がいます。
そんなアホがつくぐらい釣り好きのM君が、先日とうとうやってのけました。
イシダイ師の中で夢とも言える、10キロクラスのクチジロを釣り上げたんです。
いや~、見るからにデカいですね。化け物サイズ。
調べればすぐに出てきますが、名前と証拠写真です。※静岡県在住の原田さん
もう一枚写真が有るので貼っておきます。
何はともあれおめでとうございます。
追記:そして釣り上げた直後の写真を載せてくれとしつこく言われたので、載せておきます。
満面の笑み。ホントに嬉しそうですね。こんなところで釣ってるんですね~。
Check!!
最後に剥製のレビューもあるので是非チェックしてみてください!
Contents
はじめに - 事の経緯 -
少し前の話なので記憶を頼りに書いていきます。
確か僕は実家に帰省してたときに電話がなりました。その電話の主はK君(名前だしちゃってるからK君じゃないんだけどね)。
「やったよ。」
とのこと。
あ、因みにGW中5月の出来事です。
時間が経った今でも未だに延々と語られます。どうやら石鯛師の中では相当すごいことらしいんです。
K君曰く、「石鯛師が一生かけても釣れるかどうかわからないサイズを釣った」と自慢できるサイズとのこと。
興味ない人には「ふーん」かもしれませんが、実際かなりすごいことなんです。
アングラーなら誰もが釣り上げたい大物
一応著者も一通りの釣りはやってきています。川も湖も海も。
僕はどどちらかというとルアーマンなんですが、アングラーなら大物を釣り上げたいという気持ちわかりますよね。
大物を釣り上げた時の喜びは何者にも代えがたい喜びがあります。
“釣り”と一口に言っても、色んな釣りがあります。でもこのクチジロをターゲットにした釣りはそんな生易しい釣りじゃありません。
クチジロの概要・説明
まずはクチジロという魚自体の説明から。
イシガキダイ(石垣鯛、学名 Oplegnathus punctatus) は、スズキ目イシダイ科に属する魚の一種。北西太平洋の熱帯・亜熱帯域に分布する大型の肉食魚で、同属のイシダイと同様食用や釣りの対象魚として人気が高い。また、特に本種の老成したオスを指してクチジロ(口白)という呼称もある。
見てもらえばわかる通り、イシガキダイのことです。どちらかというと暖かい所の魚です。
僕が住んでる静岡県でも大物を釣るとなると、伊豆諸島まで行かなきゃ釣れません。
ですので、彼はいつも伊豆の下田港から神津島へ渡ります。※下記のようなフェリーではなく釣り船の乗合です。ファミリーにはフェリーがおすすめです。
関連伊豆半島発着伊豆諸島行きフェリーまとめ【伊豆七島・離島】
お金がかかりすぎる釣り
神津島に着いたら終わりじゃなく、そこからさらに渡船で、四畳半とか(もう少し広いところもある)の磯に降りて、まさに足の踏み場もない狭小スペースで釣りをします。
だから気候に左右されることも多く、ベタ凪(風も波も穏やかこと)じゃないと、降りられない(釣りができない)んです。
因みにこの島でもなくて、拡大していくとさらに周りに細かい島というか磯があると思います。
実際に釣ったところの写真も貰ったので載せておきます。
※-神津島 本場アサラにて-実際に釣り上げる前の写真です。
だから、離島まで行ったはいいけど、磯には降りられないなんてこともざらにありますし、大物が釣れる季節なんかも限られてますし、乱獲により個体数も減っていますし、成長速度も遅いため、物理的な理由でも幻の魚なんです。
詳しく解説しているサイトがあったので引用しておきます。
幾多の底物師が超大型クチジロに挑むものの、なすすべもなく敗れ去っていった。日本の磯釣り50年の歴史の中で、クチジロほど釣り人を翻弄し続けた奴はいない。カニやエビなどの甲殻類を捕らえるときは、潮下からひたひたと忍び寄り、一気に捕殺する。そして、おもむろに頬張る。その行動は、まるで獣王が狩りをしている姿を連想させる。一方、ウニや貝類を捕食するときは、悠然と潮上まで上がってエサ場を確認後、テリトリーを主張するかのように ”グゥーッ” と発するノド笛の一鳴きで群がるエサ盗りたちを威嚇する。クチジロが餌場を確保する姿は、まさに王者と呼ぶにふさわしく、威風堂々としたものがある。
出典-不明※サイト無くなってました…
それだけ石鯛師にとっては価値ある魚ということです。
行くにも金かかる、餌にも金かかる、道具にも金かかるっといった具合に、本当に好きじゃなきゃ出来ない釣りです。
さらに言えば、運も実力もなきゃ釣れないってことですね。
でも本音を言えば、
「ちょっと高い波来たらさらわれちゃうよ?もう、ホント、命がけだよね。興味なければ、行きたくもないよね。」
なんていうかもう、狂気の沙汰です。
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そんな極めた玄人でもまだまだ釣りたい
彼は凄まじいコウシャク垂れなので、僕はこの話を延々聞かされてます。
どんな仕掛け使ったとか、どんな釣りだったかとか、どんな餌使ったとか。
彼は釣りのクラブ入ってたり、大会にも出たりしてます。小さいころからあらゆる釣りをしてきていて、「釣りでは絶対に負けたくない」と言います 。
先日も釣りに行って僕が先に釣るとむきになってやってました。
こういう自然が相手の遊びに関しては、本当に目を見張るものがあります。
それほど釣愛が強いってことなんですが、それでもまだ釣りたいらしいんです。
やはり、釣りには人を魅了する“何か”があり、人間の根本にある狩猟本能を蘇らせるのかもしれませんね。
クチジロの魚拓作成
釣り上げた後も実はエピソードがあり、釣った魚をカタチに残すべく、彼は(魚拓ではなく)はく製製作の依頼をかけていました。
そして2015年5月に釣った魚が、2016年2月、半年以上の月日を経て、ついにはく製として出来上がったとの連絡をうけました。
釣り上げたクチジロとの対面
そんな彼には釣り仲間であり友人であるG君という人がいます。二人ともかなりの釣りバカなんですが、二人で競うように釣りをしています。
ちょっとだけエピソードを加えると、G君が先に釣り上げ、それに負けじと翌年M君がさらに大物を釣り上げたんです。
というわけで、両者のクチジロの剥製をご覧あれ。
クチジロ①
まずはG君のからいきます。
※手ぶれと映り込みは気になさらずに。
これでサイズ(全長)は66cm、重量は5.5kgです。充分デカい。見たとき普通に「デカっ!」と思いました。
クチジロ②
そしてM君が待ちに待った対面の10キロクラスのクチジロです。
正直こうやって撮ってしまうとサイズ感伝わりませんよね。でもやっぱりデカい。何ならキモチワルイ。と言うかホントに同じ魚かと疑いたくなるような色の違い。
コチラも見ての通りですが、サイズ(全長)80cm、重量9.95kgです。
クチジロ③
そして別アングルからG君のクチジロです。
剥製の完成度凄いですよね。これだけ寄って鱗の一つ一つまで再現されてます。
クチジロ④
そしてM君の別アングルverです。
つぶらな瞳。目にピンと合わせたんですが若干ぶれてますね。写真はガラス越しだし加工一切なしなので見にくいとは思いますがお許しを。
まとめ
結局何でもそうですけど、物事って限界なんかなくて、限界作ってるのも自分で、その閾値を上げてくことでどんどん幅が広がっていくんだろうなという、無理やり感丸出しの自己啓発みたいな話でした。
追記
「一緒に磯に降りた周りの方々の力添えがなかったら釣れなかった」とも言っていました。
こういう謙虚な姿勢も運を味方につける要因かもしれませんね。
追追記
更にこれを釣った原田氏からもう一枚剥製の写真が送られてきたので載せておきます。
なんとこの棚、全部お手製、性格の細かい彼は友人と一緒にミリ単位で微調整して付けたそうです。
壁やクロスを傷つけることなく着脱、高さ変更も可能です。
釣りに対する情熱、感服いたします。